1月9日 踊る会議のあとは座学ですと!
おはようございます、紳士淑女のみなさま。
こちら異世界トリッパーの、サツキ・クマガイです。
猿の街滞在、二日目の朝です。。
ただいま猿の街冒険者ギルドにて、楽しい(クルシイ)座学の時間です。
猿の街の冒険者ギルド長シルバ氏が、鬼教師と化してます。
ときどき、ギンさんとハリィさんもシルバ氏に加勢してます。
シルバさんは猛烈な勢いで、ヴァルノーラ世界の有様を説明しています。
立て板に水ってことわざの、生きてる見本です。
ロマンスブルーの紳士が、燃える鬼教師に変身って。
…どーしてこうなったorz
昨日の昼食後、私が界渡りしてきた異世界人だと評議員のみんなに明かしました。
証拠として、私の尋常でない魔力の駄々漏れ状態を見せてみました。
丹田で魔力を練るのは、寝てる時以外無意識でやってます。
で、意識して魔力を駄々漏れ状態にすると。
評議員の皆様、いろんな状態でフリーズ。
あまりの魔力量に、非常に驚かれたようです。
そんなに私って、人外魔境レベルなん?
踊る会議は、これで決着。
人外魔境なら『堕ちた』存在を封印するのも。
無数の魔物を瞬時に殲滅するのも有りと、納得したようです。
その後は対魔結界サランラップの製造法をお披露目。
創造魔法が使える魔法使いに、クリエイトのこつを伝授しました。
そうそう、冒険者レベルも初級から一気に中級になりました。
猫の街で殲滅した魔物の討伐数とか。
こつこつこなした薬草採取の依頼とか。
対魔結界サランラップの発明とか。
いろんな功績を考慮して、初級と中級の間にあるいろんな壁を乗り越えたようです。
でね、獣人領域冒険者ギルドより、リフレ王国探索の指名依頼されました。
もちろん、界渡りの大魔道師についての調査もね。
でね、レベルにふさわしい知識も身につけることになりまして。
で、楽しい座学開始なのですよ。
私は猿の街観光とか、猿の街食べ歩きとか。
とってもとっても、したかったのになあ。
※※※
やっとやっとやーーーっと、お昼休憩です。
「よく頑張りましたね、サツキさん。午後からはリフレの情勢についてです」
シルバさんはロマンスブルーの紳士にもとって、休憩ですと笑ってくれました。
午前中、鬼教師のしごきにあって、私の脳はいっぱいいっぱい。
脳を使うと、エネルギー消費はハンパないのです。
甘いものが食べたい、私に糖分を、もっと糖分を。
「サツキよ、何をぶつぶつ言っておる」
ふぁさりと背中を尻尾で撫でて、ギンさんが纏わりついてきました。
これはギンさんの食事の合図。
私の魔力、お腹いっぱい食べる気ですね。
「疲れた、甘味を所望ぞ」
ギンさんの口調を真似っこです。
「ほほぅ、気が合うな、我が弟子よ。吾も甘味を所望ぞ」
ギンさん、にやりとしか表現できない表情で目を細めました。
「人の仔よ、外で甘味を手に入れよ」
「はあ、あたしがいくんですかあ?」
「吾が行くと騒ぎの元ぞ」
「私が行っても騒ぎになると思いますけど」
「シグムンより人族のほうが騒ぎにならぬ」
「……私がいくのにゃ」
師弟漫才に耐えかねたのか、ハリィさんが申し出ました。
「猿の街の名物は、干し果物や砂糖漬けにゃ。それを使った焼き菓子も名物にゃ」
焼き菓子ですか。
ジャムクッキーとか、フルーツパウンドケーキとか。
今すぐ、食べたいです。
「私も行く、行きます、行くったら行きます」
「にゃ?」
「吾はここで待っておる」
ギンさんは私の魔力で満腹したのか、悠然とかまえてます。
ハリィさんの左手にからみついた魔物、サツキ・クマガイ。
これに見込まれたら、財布の中身が無くなるまで食べ歩きの運命なのですよ。
もふもふつき猿の街観光、レッツゴーですね。
「ため息ついてどうしたのかにゃ?」
「ギルドで昼食の予定にゃ?」
「予定は未定であって決定ではないのですよぉ」
「……にゃ…」
では、いきましょうね、ハリィさん。
いつもお読みいただきありがとうございます。
今週は仕事がおしております。一日おきの更新になりそうです。
ほんとに、申し訳有りません。




