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清き一票が日本を汚す

みなさん、2025年問題というものをご存知ですか?。知らない人はいますぐググってください。これは日本に住む限り誰にとっても決して他人事では無い問題ですから。


2025年問題というのは要するに働き盛りの団塊世代が65歳の高齢者となり、日本の高齢者が30%を超えてしまうことにより引き起こされる様々な問題のことを指します。


まぁ、散々少子化少子化騒ぐだけ騒いで何もしてこなかったツケが回って来たってことですね。恐らくですが日本は2020年の東京オリンピックを最後に氷河期がやってくるでしょう。正直カケイ問題とか騒いでいる場合じゃ無いんだよね。…与党のネガティヴキャンペーンに国民の血税を費やすだけの共産党は滅べ。


…で、今回はどうして必ず起こる2025年問題への政府の対応が甘いのかを私なりに述べたいと思います。今回のお話を周知してもらうためにこのエッセイを書いていると言っても過言では無い私なりの見解です。


少子化が巻き起こす高齢社会問題はこれからさらに悪化していくことが目に見えている。しかしながら、目の前にもう目に見える形で立ちはだかっているこの問題を前に国は一向に動こうとしない。だからこれは政治家が悪いんだ…と言うのはいささか短絡的である。問題はもっと根底に潜んでいる。それがわかるのが年代別の投票率だ。現在の日本の若い世代の投票率は低い。高齢者の投票率と比べると一目瞭然だ。これが今の惨事を引き起こす原因となっているのだ。

政治家はボランティアではない。政治家だって人だ、政治家だって職業だ。当たり前の話だが企業は利益を得るために需要の高い要望に答えようとするだろう。理由は簡単、そっちの方が金になるからだ。問題はこれが選挙にも当てはまると言うことだ。政治家は自らの党の勢力を拡大するために需要の高くてお金を出してくれる要望に答えようとする。だが、若い世代はそれにお金(投票権)を出さないため、お金(投票権)を出してくれる高齢者の要望に答えようとするだろう。それが積み重なった結果、今の高齢者のための社会となってしまっているのだ。政府は医療費にばかり金をかけて自分のお客様である高齢者を優先し、若い世代への対応を疎かにしてしまうため、子供が育て難い社会が出来上がってしまうのだ。実際、今の日本で子供一人育てるのも大変だ。保育園に入れようにもどこも満杯で預かってくれないし、大学まで行かせるなら学費だって馬鹿にならない。育てるのが大変だから子供を作らず、さらに少子高齢化が加速する…まさに負のスパイラルだ。

さて、今まで原因は若い世代の投票率の低さと唄っていたが、真の根本的な原因はそうではない。若い世代の投票率が低いことにも理由があり、そしてその負のスパイラルを生み出し、日本を蝕みま続けている真の理由というのが、日本人の選挙権に対する認識であり、さらに言うならば選挙に関する教育がよろしくない。

今の日本人は選挙権の意味を履き違えている。よく選挙に行く人を『偉い』と表現する人が多いが、そう言う奴は選挙の本当の意味を履き違えている。選挙というのは戦いなのだ。そもそも政治というのは限られた血税をどれにどれくらい投資するかを決める機関である。そして選挙権とは限られた日本の血税をどれにどれくらい割り振るかという舵切りに一般市民が指図することができる唯一の方法なのだ。だが、日本人はそれを分かっていない、その重要さが分かっていない。自分の都合のいいように舵を切ることが出来ればどれだけ生活が豊かに出来るかを分かっていない。「日本を良い国にするための一票」という言葉を耳が腐るくらい聞いてきたし、日本人は選挙権をそういう認識でとらえているだろう。たが、これは正確ではない。正確にいうと選挙権とは「日本を『自分にとって都合の』良い国にするための一票」なのだ。聞こえは悪いかもしれないが、これ『自分にとって都合のいい』の集合体こそが世論であり、その世論を反映するのが政治の正しい形なのだ。この権利を若者が放棄してしまっているがために政治が正しく機能できていないのだ。

しかし、だからと言ってこの権利を放棄している若者が悪いわけではないのだ。悪いのは若者に選挙権の重要さを認識させることができない教育が悪いのだ。以前、新宿駅の地下に小中高の学生によって作成された選挙に関するポスターがいくつか公開されていた。どれもこれも『日本のための清き一票』だとか『日本を良くする一票』などという耳が腐り落ち、吐き気を催すほど聞いてきた文句がつらつらと並んでいた。私はこれを見てただただ絶望した。どのポスターも選挙の重要性を示すことはできていない。つまりはこのポスターを書いた人物、そしてこのポスターを選出した人物、そしてこのポスターを目にした人物の誰一人として選挙の重要さを認識できていないというのが分かったからだ。そもそも選挙権とは明治時代に市民が自由民権運動を起こし、ようやく獲得できた代物なのだ。そこには汗水流した者も、血を流した者も大勢いるし、生命や人生を賭けた者もいた。選挙権とはそこまでして欲しがっていた代物なのだ。『清き一票』という教えだけではその凄惨な有様や、選挙の重要性を伝えることは出来ないだろう。

だが、選挙の重要性を認識させたところで、誰に投票すればいいのかが分からない人が多いだろう。そんな人達に私からアドバイスを授けよう。誰に投票すればいいか分からなかったら、誰にも投票しなければいい。…勘違いしてほしくないが、選挙権を放棄しろと言っているわけではない。私が提案しているのは『白紙票』だ。誰も名指しすることなく投票された票である『白紙票』、一見すると意味がないように思えるがそんなことはない。この白紙票というのは『この中のやつら全員相応しくない』という意思表示であり、これがいくつも集まれば新たな需要となるのだ。需要が出来れば自ずと供給が生まれる。行き場を失った白紙票を獲得するために若者向けのマニュアルを掲げた政党が生まれるようになるだろう。要は『お金(投票権)を出す準備は出来てますよ』ということを企業(政党)に知らしめることが出来るのだ。

現在、20代の投票率はわずか30%ほどであり、全年齢を見ても半分くらいの人しか投票していないのだ。つまり、言って見れば半分は『この中に推薦したい人はいない』という白紙票なのだ。これをより目に見える形で政治に示すことが出来るならば、少子高齢化社会の負のスパイラルを食い止めることが出来るのかもしれない。

これ以上、『清き一票』が日本を汚さないためにも選挙の重要性を改めて認識して、公知させて欲しいものだ。

結論


いまあなたの手にあるのが未来への命綱ということを忘れないでください。

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