30.実る恋
私は今、城の園庭にいる。
昨日話していた2人で話そうという話をここですることにしたのだ。
二人でまだ咲いていないバラの横を歩いている。
私が話始めようとしたがロストワール様のほうがが口を開くのが早かった。
「アリシナ、私はかなり不器用な男なんです。」
「...ん?えっと、はい?」
なんで不器用な男なんでしょうか?
「実は私はお茶会で貴方と会う前に出会っていたのです。その頃からアリシナをお慕いしています。」
突然の告白に私は驚いた。
「私もロストワール様をお慕いしています!お茶会の前に会った時というのはもしかして、私が園庭でバラを見ていた時のことでしょうか...?」
私も勢いで告白してしまう。
小さいころにロストワール様に会ったことは私も覚えていた。
私がお父様について行って王城の園庭のバラを見ている時に彼は現れた。
綺麗...。
今も変わりない少しピンクがかったブロンドの髪に透き通ったスカイブルーの瞳をした物語に出てくる王子様。
それが最初に思った感想だった。
おとぎ話に出てくる王子様をそのまま描いているかのような完璧な方、そう、私には到底手が出せない雲の上のような存在だった。
そんなロストワール様に婚約を申し込まれたことに驚いた。
しかし私の想像は乏しかったのだろう。
ロストワール様とともにいるようになってからは彼が完璧ではないことが分かった。
でも私はそのほうがいいと思った。
完璧だと思っていたのはロストワール様の表の仮面で、ロストワール様は裏ではすごく努力している努力家だったのだ。
そんな努力家の彼に私は次第に惹かれていくのを感じた。
彼が親しい人にしか見せない笑顔になると私まで嬉しくなった。
そんな彼に寄り添っていきたいと思うようになった。
肌寒い風が私たちの間を通り過ぎる。
ロストワール様は一瞬、目を見開き驚いた顔をしてから微笑みをうかべた。
「嬉しいです、ありがとう。アリシナ、私は少し頼りないかもしれませんが、ずっと、永遠に、生涯あなたのことを大切にします。今度は絶対に離しません。」
彼は私を抱きしめる。
私もそれにこたえるように背中に手をまわす。
私が眠りについている間に季節が冬に変わったので外は少し寒いが彼の体温が私をの体を、心を温めてくれた。
幸せを感じていると後ろからガサっという音がした。
私は慌てて手を離して後ろを振り返った。
いや、なんで皆さんそこにいるんですか...。
と思わずツッコミたくなった。
なぜならそこにはミラ、ルナ、キャロル、サナ、シェイナス、ライアー様、アンバー様それに少し呆れた顔で彼女らを見ているスレイド様までいたのだ。
「わ、私はと、と、止めたのですよ。ですけれど、みんなが、え、ええと、あの。」
ミラが慌てて弁解しようとしているがもう遅い。
ロストワール様は...ニコニコしている。
ロストワール様、怖いですよ?
「ま、まあ、仕方ないよな、な?みんな?」
ライアー様も慌てていますね...。
「すいません、お姉さま。お姉さまに会いに来たのですが、ここにいると城の者に聞きまして...。」
と珍しくシェイナスも視線をさまよわせながら言った。
ニコニコ顔のロストワール様が口元に円を描きながら口を開く。
「どういうことですか?まぁ私は今機嫌がいいので許しますが...今度は、わかってますね?」
ロストワール様は謎の圧を含ませながらそう言う。
その場の空気が凍り付いたので私が何とかすることにした。
「せっかく皆さん集まっていますので、お茶でもしませんか?」
と私が言うとそこにいた全員が高速で頷いていたのでした。
そのあとは楽しくお茶をしました。
私は知りません、ロストワール様が後で男性陣だけ集めて3時間ほど説教を浴びせていたことを。
この後のストーリーを大体決めていたのですがまだまだ続きそうです。一応45話で完結しようと思っています。次回の投稿は明日の20時です。




