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スターフィッシュ②

「で、でもさ、夢に向かって行って、やっぱ失敗とかしたら、いやだなあ……」


 本気でそう思っているというより、照れ隠しに話題を逸らした、というようなものだった。

 

「『その身に受けた傷は盾になり、傷だらけでつかんだなにかは力になる』……俺の、古い知り合いの言葉だ」


「……」


「だからさ、怖がらずに前に進めよ。俺から言えるのは、そんだけかな」


「……うん。そうする」


 そう言って、シルビアは古傷に塗れたトンの左手を手に取り、ぎゅっと、掴んだ。


 もうすぐ緑の屋根の自宅が見える。











◇◇


『……というわけでえ♪今日から≪リ・セイバー序列一位グラン・セイバーになりましたバドジ・L・ガーナーです♪よろしく。

 今から話すことを剣士の皆さんは耳の穴穿り回してよおおおおおく聞いてね♪

 ……通常リ・セイバーの序列は着々とドレイグを倒し点数マイルをためることでしか手に入らない。けれどね、ボクからその常識を覆す出血大サービスしちゃいたいと思います♪

 それはねえ……ボクを殺した人に序列一位を譲っちゃいますってヤツ♪

 手段は問わないよ♪野心に溢れた皆さんのご参加待ってます♪

 そして…………ボクが憎くて憎くてたまらない人も、ね♪』



 翌日。

 そんな声明文が、カムラン全土を駆け巡った。


 あの男の復活。


 トンの眼に、いつの間にか血が奔っていた。


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