すべての華が散ったあと
俺は何をすればいいんだろうか。
強くなればいい。
俺はどうすればいいんだろうか。
強くなればいい。
俺は何を目指せばいいのだろうか。
もちろん最強の男。
世界の平和のために、アヌを越える。
アヌの向こうが地獄であっても、アモンは俺の横に並んでくれる。
俺は自分でもいやになるようなお子様思考で自分自身を納得させた。
そしてただ剣を振る。
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俺はひたすら舞い踊り、剣を振るっていた。
もう何本の角を切り飛ばしたことだろうか。
周りから浴びせられる殺気はますます濃密なものとなって俺に絡みつく。
俺の怒りはすでに沸点に達していた。
修羅の誇りである角を2本ともなくしてこそこそと後ろに隠れるだけだと?
俺なら自分の剣を首に当てるね。
はぐれの一本角たちが、修羅の血を引く女たちを攫い自分のものとする。
そんな非道を里が見過ごしているのがまず気に入らなかったが、捕まえて尋問してみれば里公認だと?
どんだけ腐ってやがるんだ。
誇りをなくした修羅に角はいらない。
俺はまた二本とも切り飛ばした。
どれだけの時間が経ったのだろうか、周りの気はすでにおびえのものと入れ替わっている。
ふん、こんなやつらに。
祭壇に吹き上がっていた炎がだんだん小さくなってくる。
これが消えたとき俺の舞は終わる。
そして、
「ドル・ドロン参る。」
来たか。
俺はやつを倒さねばならない。
やつは最期の時に立っていればいい。
それでこのぎりぎりに割り込んできた。
里一番の戦士としてある程度、腕に覚えはあったのだろう。
しかし俺の舞はやつの自負を打ち砕いた。
お互い素人ではない、見れば相手の腕は分かる。
しかし最後に残った見栄がやつをここから逃がさない。
共に踏むステップが終わった瞬間やつは双剣で角をガードする。
が、俺の双流星は生きた蛇のようにしなり後ろからやつの角を切り飛ばし同時に祭壇の炎は消えた。
「何者だ?一族をを滅ぼすつもりか?」
腰を抜かした男が俺から離れようと後ずさる。
「滅びを招いたのはゴル・ドロン お前だな。誇りを失った修羅など滅んでしまえ!」
俺はゴルの角も切り飛ばした。
「俺はアモン・ディモン、サラを返してもらう。」
贖罪の舞を奉納できればすべての罪が許されると言う。
もちろん俺はそんなたわごとを振りかざしてサラに許してもらえるとは思っていない。
すっかり弱くなった、一度しか触れたことがないけれども、懐かしい気の持ち主のところへ近寄った。
「ただいま、サラ。遅くなってごめんね。」
俺はしわだらけの軽い彼女を抱き上げた。
「二人ともずいぶん変わっちゃったけど儀式を終わらせよう。いいね。」
サラは俺にそっと身を預けてくる。
そしてそのまま祭壇に上がった。




