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ダブル・バニッシュメント! ~ 勇者パーティを追放された少年テイマーと魔王軍四天王を追放された女ケンタウロス、2人揃えば最強だったので全ダンジョン制覇を狙います ~  作者: 冒人間
序章 追放され合うも他生の縁

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第1話 対称的な2人


「はぁ~~~~~……………」


 銀色の髪の少年――リィド=アリアードは目の前にそびえ立つ巨大な灰色の『宮殿』を見上げながら盛大に溜息をついていた。


「超上級ダンジョン『愚者の宮殿』の単独(ソロ)攻略(アタック)……どう考えても正気の沙汰じゃないよなぁ……」


『超上級ダンジョン』―――それは攻略するには世界に100人といない『上級冒険者』が最低でも50人規模のパーティを編成しなければならず、しかも生還出来るのはその内の10パーセント未満と言われる、この世界における『最高難易度』を意味するダンジョンである。

 間違いなく超高『レベル』のモンスターが大量に蠢いているであろうこの『宮殿』にたった1人で挑戦しようなど、誰もが口を揃えて「お前はどこの自殺志願者だ」と呆れて果ててしまう愚行であった。


 だが、仕方がなかった。


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「そうだ……もうやるしかないんだ……

『あのダンジョン』に辿り着く為には……!

 僕の『夢』を、叶える為には……!!」


 リィドは心の奥底から込み上げてくる不安や恐怖を無理やりに抑え込み、『宮殿』へ向かって歩き出した。


 この『宮殿』に扉は存在しない。

『宮殿』の外壁に触れた者を強制的に『宮殿』内部へと転移させる仕掛けとなっているのだ。

 そのような高度な『魔法式』が施されているという事実もまた、この『宮殿』が最高難易度のダンジョンであるということの証しであった。


 そして――― 一度内部へと転移されてしまえば、攻略が完了するまで外に出ることは決して出来ない。


 今まで50組以上の『冒険者パーティ』が攻略に挑戦し、誰一人として帰ってくることのなかったその『宮殿』の壁面へ―――



「っ…………!」



 リィドは息を飲みながら、自らの掌を―――――



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



 同時刻―――


『愚者の宮殿』、反対側――――――



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


「……………フン!」


 下半身が黒鹿毛(くろかげ)の馬の胴体、上半身が褐色肌の人間の女性の姿をしている黒髪の女魔族―――ステラフィアは目の前の巨大な『宮殿』を見上げながら不機嫌そうに鼻を鳴らした。


「……やってやる。

 この『宮殿』を攻略し、モンスターの『支配権』を得るぐらい……この私1人でな!」


 この世界において魔族はモンスターを従え、自由に操ることが出来る。

 だがそれは『モンスター製造装置』たるダンジョンを攻略し、『支配権』を会得することによって初めて成せることなのであった。

 そして、『支配権』が会得されていないモンスターは、魔族にも容赦なく襲い掛かってくる。


『冒険者』達から『超上級ダンジョン』と呼称されるこの『宮殿』の攻略を―――ステラフィアはこれからたった1人で行おうとしていた。


「フン、なんの問題もない……

 私の『力』は『魔王軍』の中で最強()()()のだからな」


 他人が聞けば強がりだと思われるであろうその独白は―――決して嘘ではない。

 嘘ではないのだが―――


「チッ………!」


 ステラフィアは脳裏に浮かんだ自らの『力』に関する『欠点』を無理やり追い出すと、その4つ脚で『宮殿』へ向けて歩を進めた。


「……私は、絶対に諦めない……!

 絶対に……『あのモンスター』を……!」


 その決意の言葉と共に―――

 今まで100人以上の魔族が攻略に挑戦し、誰一人として帰ってくることのなかったその『宮殿』の壁面へ―――



「…………………」



 ステラフィアは頬から一滴の汗を伝わらせながら、自らの掌を―――



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



 その掌が『宮殿』に触れた瞬間―――目の前の景色が一変した。



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


 瞳の中に飛び込んできたのは、広大な石造りの空間。

 外から見た時と同じ灰色の石によって出来た壁や床には他の場所へと続く通路や階段が無数に見えた。

 その先には、様々なモンスターが待ち構えていることなのだろう。


 おそらく―――いや、間違いなく―――


 数多の『上級モンスター』達が―――



「「―――やってやるさ!!!」」



 ………その隣り合わせの『2人』は、同時に叫び―――



「「………………………え?」」



 同時に隣を振り向きながら、困惑の声を上げた。



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