間話9 ヴァンヘルト・クシュリナーダ 3
「宰相閣下、大変であります。謁見の間にて近衛騎士と英雄キラの戦いが始まりました」
俺がアフロディア王女にリリーナの件で執筆している時に次官がノックもせずに入ってきた。
「あのバカ王は……」
キラが2ヶ月前にこの世界に戻ってきた時にバカ王は一度会いたいと言っていたことを思い出しちょうどリリーナの件で俺に会いに来たキラに会わせてやろうと俺が気を利かせて会わせてやったのにあのバカ王は何をしてやがる。
たぶん自分の家臣になれと言って断られてキラの態度にムカついたのだろう。
あのバカ王とキラのやり取りが手に取るようにわかる。
次官はキラが傷つくか死ぬと外交問題が起こるので心配をしている。
なにせ世界の英雄であるキラがフランスのバカ王のわがままで害を受けたらほぼ全世界を敵に回すことになるだろう。
子供でもわかることなのにウチのバカ王はそれがわかっていない。
まあ、貴族のボンボンで構成されている近衛騎士にキラに傷をつけこともできんだろう。
なので俺は心配していない。
キラのことだから近衛騎士から死人を出さずに戦闘不能にして終わりだろう。
バカ王は2、3発殴られて説教してキラがスッキリして終わるだろう。
自分が殺されそうとしていたのに……
あいつは甘い男だからな。
そんな甘いキラが俺は気に入っているがな。
「あー、バカ……フィリップ王には良い薬だからやらせておけ」
俺は執筆にもどることにした。
すると俺直属の騎士が部屋に駆け込んできて
「宰相閣下、先ほど三銃士がお戻りになられ謁見の間に向かわれました!」
「なに!」
あの問題児たちが謁見の間にだと……
まずいな。
近衛騎士ぐらいなら魔人剣のないキラでも余裕だが三銃士が相手だと確実に負けるな。
魔人剣なしでもキラが本気を出せば負けることはないがキラも三銃士もただでは済まないだろう。
だが先程も言ったがあいつは甘い男だ。
本気を出しているつもりで本気を出さず、三銃士が完勝するだろう。
キラの双剣である魔人剣のどちらかがいれば問題ないのだが……
てか、なんであいつ魔人剣を持ってきていないんだ?
いくら俺に会いに来るからといって不用意すぎるだろうが。
ああ、そういえばネイが一緒に来ていたな。
久しぶり会ったネイは相変わらずの美しさだったな。
もう少し話をしたかったのだが、用事を思い出したと言って先に帰ったが……ちっ
とにかく俺はこれ以上騒ぎが大きくならないように急いで謁見の間に向かうことにした。
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