間話6 イオリとアフロディア2
イチジョウと目が合う。
「……遼?」
「チッ」
まただ、また俺をオヤジと間違えやがった。
俺自身オヤジとは似ていると思っていない。
だがオヤジを知る者はよく似ていると言う。
最初の頃は特になんとも思わなかったが最近は鬱陶しいくらいよく言われる。
年齢が上でしかも立場ある方々からだ。
だから無碍な態度はできない。
俺はドイツの第1王子なのだからだ。
「すまない、イオリ」
「……貴様に名前で呼ばれる筋合いがない」
「すまない、クサナギ」
イチジョウは騎士の礼で俺に頭を下げた。
「貴様はこんなところで何をしているんだ」
イチジョウは周りを見回し、
「見ての通りだが」
周りにはアフローディアさんの他に数人の女性が俺たちを見る者や服を選んでる者がいる、
女性を物色していたのか!
貴様にはイフリートにシヴァがいるくせに……
「女性にちょっかいをだしに来たのか」
「なんでだよ、服を買いに来たんだよ」
「じゃあなぜ、アフロディアさんに対して視姦をしたんだ」
「いやいや、してねーよ。ちょっと見ただけだよ」
「……アフロディアさん、彼はこう言っていますが?」
アフローディアさんを見ると大きな胸を強調しながら
「私のことをずうっと見てらっしゃたのよ」
イチジョウは頬をポリポリかきながら
「見ていたのは確かだから謝罪はしたんだが」
「王族である私にあのような目で見るなんて、フランスでしたら貴方牢獄行きよ」
「なんで見ただけで牢獄にぶち込まれなきゃいかんのだ」
納得いかないイチジョウは反論している。
そりゃそうだろうな。
俺もそう思うが……
「私を見ていたのが罪だからよ」
だったらもう少しおとなしめのメイクをしておとなしめの服を着ればと言いたいが……
話を聞いていると嫌いな奴だがイチジョウが不憫に思えてきた。
見ていてたから罪で牢獄なんて普通はありえないのだが、
なにせ今のフランス王はアフロディアさんにかなり甘い。
もしかしたら本当に牢獄に入れられているのかもしれない。
だがここは学園都市であってフランスではないのだ。
そこをアフロディアさんもわかってくれているか。
「とにかく謝罪はしたからもう行かせてもらう」
イチジョウはそう言って出口に向かったが、
アフロディアさんが道を省き
「まちなさい!まだ話は終わっていませんことよ!!」
「じゃあどうしたらいいんだ」
イチジョウは両手を上げお手上げおポーズを取る。
周りを見ると一の間にか人だかりができている。
マズイなこのままだと……
仕方ない嫌だがフォローをするか。
「アフロディアさん、ここは私に免じてこの無礼者を許してあげてもらえませんか」
「イオリ様のお知り合いの方でしたの?」
「まあ、そんなところです」
「仕方ありませんわね、そこの一般人、今回はイオリ様に免じて許してあげますわ」
ふう、なんとか収まりそうだ。
イチジョウ、早くこの場から消えろ。
アフロディアさんの気が変わる前に。
イチジョウの顔は納得でき無いといった表情をしているが
「どうもありがとうございます、でわ」
イチジョウは一礼してこの場から離れようとすると
「ところで貴方の着ている軍服はイングランドね、階級は……大尉!学園都市に派遣される騎士にしては階級が高すぎるわね。誰の騎士なの?クリステーナ?それともセイラ?」
「アフロディアさん、この平凡な男は第6王女アリスの護衛騎士、キラ・イチジョウです」
「オホホホホ、キラ・イチジョウなんて30年前の英雄様と同じ名前だなんて。貴方はその名前に負けないような態度をしなけらばなりませんわね」
どうやらアフローディアさんはイチジョウのことを知らなかったみたいだ。
英雄であるイチジョウがこの学園都市に来ていることはかなり有名になっているはずなのだが、
我が道を行くアフローディアさんの耳にを入ってこなかったみたいだ。
「アフロディアさん、やつは30年前の英雄キラ・イチジョウです。先程も言いましたがイングランドに客将とし免れアリス王女の護衛騎士としてこの学園都市にいるみたいです」
俺の言葉に呆然とするアフローディアさん。
そしてキッとイチジョウを睨みつけ
「ありえませんわ!こんなみすぼらしく、背が低く、イケメンでもない男がキラ・イチジョウ様だなんて!」
アフロディアさん……それはあまりにもイチジョウが不憫です。
背も俺より頭1つ分小さいぐらいで顔は……人並みで決してブサイクではないと思う。
アフロディアさんの言葉にムッとしたイチジョウは
「すまないが俺は行かせてもらうぞ」
「ちょっとお待ちな・・」
「待て、まだ話が終わって……」
俺もイチジョウにアフロディアさんが決して悪意で先ほどのことを言ったわけではないことを伝えたかったのだが転移魔術で一瞬でこの場から去った。
「イオリ様!今のは?」
「上級魔術の1つ転移魔術ですね。この世界では50人ほどしか使えないと聞いています」
「でわ、やはり今の方は英雄キラ・イチジョウ様なのですね」
「はい」
アフロディアさんはイチジョウがいた場所を見て
「なんてことを私はしてしまったんでしょう……私はどうしたら……」
アフロディアさんは涙目になっている。
こんなに弱々しい彼女を見るのは初めてだ。
でもなぜそんなに困っているんだ。
「私……宰相のヴァンヘルトからいろいろ話を聞いたり、英雄譚をよんでその……あこがれの人だったの」
「あこがれですか?」
「はい、聞いていた話と全然違う容姿だったので……嫌われたかもしれません。イオリ様、私どうしたらよろしいでしょう」
「……私の方からイチジョウに話をしておきますので」
アフロディアさんは俺の両手をつかみ
「お願いいたします」
ここまで不安そうなアフロディアさんをほおっておくわけにはいかない。
嫌だが後日イチジョウに会いに行くか。
アフロディアさんの気分がすぐれないため今日はここで別れることになった。
「イオリ様……お願いしますね」
そう言って馬車に乗り込み帰っていった。
俺とシュナイダーは2人で先日行ったレストランに行き夕食を済ませ帰った。
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