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間話3 サラ・エルリック

 私の名はサラ・エルリック。シェリル・ディード姫の護衛をしている。

 

 私たち兄妹がシェリル様にお会いして約30年ほど経ちます。

 30年前私は病に倒れました。

 兄は「大丈夫、今から薬になる材料を取りに行ってくるので待っててくれ」

 私は自分が助からないことがわかっていました。

 だから兄に無理なことをして欲しくありません。

 

 「兄さん、そばにいて」


 「心配するな、俺がいない間、隣のおばさんが様子を見に来てくれることになっている。すぐ戻ってくるから待っているんだぞ」


 兄はそう言って旅に出てました。

 

 それから3日後

 私は目を覚ますとなんだか体が軽くなっていました。

 病が治ったのでしょうか。

 それとも死ぬ前に神様が少しだけ楽にしてくださったのでしょうか。

 ふと気づくと私の手を誰かが握っていました。

 

 「もう大丈夫ね」

 

 私と同族の女性が私の手を握っていました。

 

 「サラ!大丈夫か?」


 「兄さん……おかえりなさい」


 「ああ、ただいま、体は大丈夫か?」


 「はい、なんだか体が楽になりました」


 「そうか……シェリル様ありがとうございます」


 兄は膝まずき女性に礼を述べていた。

 私は同族であるこの女性はどこかで見たことがあるのですが……

 シェリル様……

 あっ!

 シェリル・ディード王女!

 私たちの滅んだ祖国の王女様。

 寝ていては失礼に当たるので私は起き上がろうとしましたがシェリル姫に止められました。

 「無理して起き上がら必要はありません、今の私はただの冒険者ですから」 

 王女様が私を……

 そういえば聞いたことがあります、

 シェリル王女は最上級治癒魔術師であり、その上奇跡を起こす神聖魔術「神々の光」を使う術師だと。

 私の病はその「神々の光」で直してくださったのかもしれません。

 でも何故王女様が兄と一緒に?

 

 「シェリル、妹さんはもう大丈夫なの?」


 キッチンの方から女性の声が聞こえた。


 「はい、もう大丈夫です。ただ2、3日は安静にしないといけませんが」


 「そう」


 「ジェフ、スープができたから妹さんに食べさせてあげて」


 「……」


 兄はキッチンに入りスープを持って私に食べさせようとしてくれたのですが


 「兄さん恥ずかしいです」


 「病人が気にするな」


 私は兄に食べさせてもらいました。

 すごく美味しいです。

 私が今まで食べたスープとは全然違います。

 肉や野菜が入っていてとろりとしたスープ。

 とにかく美味しいです。

 ふとシェリル姫を見ると微笑んでいました。


 「私たちの分もできたからジェフ……は妹に食べさせてるからシェリル運んで」


 「わかりました」


 今度はシェリル姫がキッチンに入っていきました。

 王女をこき使うなんてキッチンにいる人はすごいです。

 王女より偉い人なんでしょうか?

 

 「姫、そのようなことワタシがしますので」


 「何を言っているのですか。ジェフは妹さんの食事を手伝ってあげてください」

 

 「しかし……」


 シェリル姫はどんどんキッチンから料理を運んでくる。

 その料理はかなり美味しそうです。

 私は料理が全くダメですので是非教えていただきたいものです。


 ちょうど私がスープを食べ終える頃にすべての料理がテーブルの上に並んでいました。


 「ふふ、久しぶりに気合を入れて作ったわ」


 「お疲れ様です」


 「さて私たちも食べましょうか」


 「はい、ジェフ君食べましょうか」


 「え……はい」


 兄さんは何故か躊躇しています。

 どうしたのでしょう。

 いつもの兄さんらしくありません。

 その答えはすぐわかりました。

 

 私はビックリしました。

 なぜならキッチンから出てきた方は、

 私たちエルフの天敵であるダークエルフだったからです。 

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