第44話 サラとの会話
湖に着いた俺たちは野営の準備を始めた。
ジェフはまだ目が覚めないようだ。
早く目を覚まして手伝えよ。
シヴァとシェリルさんは夕食の準備を始め俺とサラは周囲に魔物よけのため結界を貼る作業をした。
別におれ1人でも良かったのだが何故かサラもついて来た。
一通り作業が終わりシヴァたちの場所に戻ろうとすると、
めずらしく、いや、出会ってから初めてサラから話しかけてきた。
「貴方……ちょっといいかしら」
「なんです」
「ええとですね……その、なんというか……」
彼女はなんだかモジモジしている。
トイレか?
「ここで見張っているので早く済ませてきてください」
「はい?」
「だからここで待ってるので」
「なんのこと?」
会話が成立しない。女性だから言葉を選んで言っているのだが。
ちゃんと言ったほうがいいのか。
「トイレじゃないのですか?」
「……」
サラはキョトンと俺を見ていたが徐々に顔が赤くなり彼女の右手が俺の頬を叩いた。
パン!
「痛い、何をするんですか!」
「貴方が失礼なことを」
「違うのですか?」
「違います」
「それは失礼を、でも叩く必要ありますか」
「……ふん」
サラはそっぽを向く。
こっちは気をきかしてトイレか?
と聞いただけなのに何故ビンタされないといけないんだ。
理不尽だ。
「じゃあ早く戻りましょう。俺もお腹が空いているので」
俺はみんなのところに歩きだそうとするとサラが俺の腕を掴んだ。
「まって!」
「……」
サラは俺を引き止めるがまたモジモジとしだした。
早く要件を言って欲しいのだが。
「……ありがとう」
ギリギリ聞こえるかどうかわからない声量で俺に頭を下げた。
なんのことだ?
感謝されることをした覚えないが?
「なんのことです?」
首をかしげる俺に
「ジェフを背負ってくれて」
「……ん、ああ別に」
「それだけ伝えたかったの……」
まだ何か言いたそうなサラだったが、
サラはみんなのところに走っていった。
……お礼されたのはいいが、ビンタされたことはなんか納得できない。
納得できないがこの一件でもしかしたら溝が少し縮まったかもしれない。
やはり一緒に住んでいくわけだから仲良くやっていきたいと思う。
それにサラも美人だし。
美人とは仲良くしたいじゃないか。
そう思いますよね?
ね?
……誰に問いかけているんだ俺?
「綺羅様、食事の準備ができましたので早く来てください」
「わかった」
さて今日の夕食はなにかな?
シヴァはカレーライスの甘口、中辛、辛口の3種類のレパートリーしかないが新たに1品作れるようになったので今日の夕食はその新作が披露されるのだ。
楽しみだ。
……夕食はカレーピラフだった。




