460話「大魔剣ウェクサ編⑥ “本物”が現れる!?」
魔剣武団ウェクサは氷魔鎚アスマハーと岩魔杖アンドースと闇魔弓ダクボーウを足手まといだからと切り捨てて、残りで国を作って仲間を増やそうと目論んでいた。
しかしメスブキである風魔槍ウィドラン、毒魔鞭ポインウィ、桜魔小剣フレイワーア、竜魔爪ドラクロゴが揃って脱退して行方をくらましてしまう。
更に斬魔短剣シタャドーが性格悪い上に不貞行為してたので、三本の逆鱗に触れて逃げざるを得なかった。
今や電魔剣サダソド、火魔斧フアックレイ、珍魔大剣バンバスタの三本しかいない。
「クソ……こんなはずじゃ……!」
「オラだってメスブキとヤれる思うたから長く付き合ってたのに、なぜだー!」
「俺様もそれを信じて六年付き合ってたんだがな……」
オカマサである電魔剣サダソドはやりきれない顔で夜景を眺めている。
高経済社会の象徴である高層ビルに輝く灯り。華やかなのが窺える。それに対して自分らが惨めだと思ってくる。
ドラゴリラである火魔斧フアックレイは諦めたように寝転がる。
そんな折、異臭がする。
「おい……バンバスタ……? 臭うぞ?」
「ホンマや!?」
サダソドとファックレイに、バンバスタは怪訝に眉をひそめる。
なんか腹とか膨れているような……?
それに異臭がするのもバンバスタ自身も気づいた。
「本当だ……。でもなんでおまえらのは臭わんのだ? 同じ肉体使ってるというのに??」
そう、実はバンバスタが乗っ取っている肉体はアソコを斬った為に大量出血で死んでて、今になって腐敗臭が顕著化してきたのだ。
更に体内のガスで体が膨れているのである。
オカマサとドラゴリラは乗っ取られているとはいえ、生きているので腐敗臭はしない。
「なんか体ヤバくねぇか? 今の内に取り替えた方が良いぞ?」
「だよな……。きっと臭い強くなりそう」
「……わ、分かった。ちょっと行ってくる」
危機を覚えたバンバスタは一本だけで抜けて、森林の間を抜けていく。
その晩、ナッセたちはマンションの一室でテレビを見ていた。
「ん、あれ……!」
ゲームしてたオレはヤマミに肩をトントン叩かれて、思わずテレビを見やる。
アレクシーはずっとテレビに釘付け。
「行方不明になってるヤツだ……! げげ……オカマサとドラゴリラいるぞ!」
「うん!」
なんとニュースで行方不明になった数名の写真が映っていた。
その中にオカマサとドラゴリラが入っているのである。
《脱獄した博水オカマサと馬淵ドラゴリラを始め、銀行強盗の逃亡中だった茂生イワオ、女創作士野利手サスコ、女芸能人秋高ワンダ、小学生女子冥子ザアコ、金髪男優江口ヤリナン、女プロレスラー太多ノヨネが行方不明になっています》
「ああっ!! 我らがウェクサの体となったヤツだ!!」
「間違いないわ!」
「見た見た!! 僕は野生のチンパンジーだったけど」
なんと氷魔鎚アスハマーと岩魔杖アンドースと闇魔弓ダクボーウが声を上げてきた。
た、確かに預かってると分かる情報があったぞ……。もし創作士センターに預けてたら見逃してたな。
彼らからブキと体の照合してもらったぞ。
博水オカマサは、電魔剣サダソド。
馬淵ドラゴリラは、火魔斧フアックレイ。
女創作士野利手サスコは、風魔槍ウィドラン。
銀行強盗茂生イワオは、珍魔大剣バンバスタ。(※アソコ斬られて失血死)
女芸能人秋高ワンダは、毒魔鞭ポインウィ。
小学生女子冥子ザアコは、桜魔小剣フレイワーア。
金髪男優江口ヤリナンは、斬魔短剣シタャドー。
女プロレスラー太多ノヨネは、竜魔爪ドラクロゴ。
ちなみに氷魔鎚アスハマーはゴリラ。岩魔杖アンドースはマネキン。闇魔弓ダクボーウはチンパンジーで、後にロックマンでヒトに偽装。
無駄にキャラ多いなぁ……。全部覚えてる読者いねぇと思う。メタァ!
《速報! 動物園のゴリラが逃げ出してました! 何故か遠くの山で見つかって捕獲完了してます》
一斉に氷魔鎚アスハマーへ視線が集まる
「あ、いや……。あれね……ゴリラ強そうだと思って……」
冷や汗タラタラでアスハマー必死に弁解。
《それからマネキンがひとりでに動き出したという怪現象が起きて、田舎でその燃えたような残骸が確認されました。奇妙な杖を持っていたとの事でしたが見つかりませんでした……》
一斉に岩魔杖アンドースへ視線が集まる。
「ま、マネキンって関節部が器用だし……。いいじゃないの! だってちょうどいい体なかったんだもん! 誰も犠牲になってないからいいじゃない!」
アンドースなぜか逆ギレしてきたぞ。
今んとこ野生のチンパンジーを選んだダクボーウは罪状軽めっぽいな。
「速報です! 更に行方不明の情報が来ました!! それは──……」
その続きを聞いて、オレとヤマミとアレクシは目を丸くした。
宇宙船が離着陸する空港ならぬ『宇宙港』で、ピピパパパっと妙な音を鳴らし、合図として光の点々が点滅する。
なんと空より大きな球体を二つつけた筒状の巨大な宇宙船がゆっくりと着陸してくるぞ。
なんかナニみたいな形してっけど気にすんな。
「金星のアームストログ号がきたぞ!? 一体何なんだ!?」
「あ、あれは噂に聞く……!」
「ああ、紛れもねぇ……! 金星のアレフロート王国の聖剣団の乗るヤツ!!?」
モブがザワザワとしている最中で、宇宙船から全身鎧の集団が足並みを揃えて降りてきたぞ。
それを待っていたのは偉そうな外交官っぽいやつ。
「……待っておりました。聖剣団のみなさま」
「うむ」
先頭の全身鎧は鞘から剣を抜き出す。
神々しくて高貴な聖剣だ。それがぺこりと曲がって丁重にお辞儀してくる。
「アレフロート王国より地球へ訪れし聖剣団である。私は光輝聖剣セレティアでございます」
「しかし一体何の用で!?」
「……邪悪なる大魔剣ウェクサの復活を目論む魔剣武団が地球へ不法入星したと聞いてな」
「ああ、聞いております。あの『魔剣武団ウェクサ』ですね」
しかし光輝聖剣セレティアは刀身をフルフル振る。否定しているのだ。
「いえ、あのような大魔剣の名前を借りた小物集団ではなく……」
一方、その頃……。(場面転換多用スマソ)
バンバスタは一人、森林が囲む広い草原をのしのし歩いていた。
なんせ腐敗臭がする死体から、生きたヒトへ替えろ言われて抜け出したのだ。
すると、一人だけてっぺんが尖ったフードをかぶった妙な男が佇んでいるのが見えたぞ。
「ほう! これはラッキーだ! なかなか強者の気配を感じる!!」
「……生憎、先着してるんでね」
「なに!?」
バンバスタは見開く。フードの男は、頭部の鼻から上を覆っているフードをめくった。
なんと不敵な笑みを見せる黒髪イケメンで、頭上には逆さまの剣が宝玉を煌めかす。
「お……おまえッ!?」
そう、ヤツは頭上に剣を直接ぶっ刺しているのだ。
それによりダイレクトで同化できて、思い通りに体を操れるらしい。外法中の外法。
バンバスタ含む魔剣武団でさえ、絶対やらない外法だ。
「驚かせて済まなかったな。我らは邪悪なる大魔剣ウェクサの忠実なる下僕よ! その一本が凶魔剣マードネスなり!」
「ま……まさかッ……!? ほ、本物のッ!?」
バンバスタはワナワナ震えていく。
凶悪なマードネスは悪辣に笑んだ。ニィ……!
まーた新キャラ出てきたよw




