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日常の中の幸せ  作者: ぱるち
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2/6

約束

足を進めていたら肩を掴まれた。

誰だ。今奴から逃げてる真っ最中なのに。


「…お前らか」


振り返るとそこにはザ!サッカー少年という言葉がかなり似合いそうな笑顔の川島春樹(かわしまはるき)と158cmと小さめの身長に金髪の頭、つり目で見た目ヤンキーの小島康介(こじまこうすけ)が立っていた。


二人とも同じクラスの友達だ。


「何だよーそんな顔してさぁ、俺らは祝いの言葉を言いにきてやったのにさ! な! 春樹!」


「そーそー、3位おめでとう、れんれん!」


れんれんとは僕のこの学校でのあだ名だ。


こうちゃん、こと康介の満面の笑みと、春、こと

春樹のニヤッとした笑顔に蓮はため息をついた。


嬉しくも何ともないのに…

こうちゃんはともかく、春は絶対分かってて言ってるよね。


しかし、そんなことにかまっている暇は今はない。事態は一刻一刻と迫ってきている。


「ありがとう、でも今は急いでるんだ。ごめんね、後で話そう。」


顔の前で手を合わせて、ごめん!と謝る。

今は奴に捕まらない方が先決だ。


「ん?トイレか? なら俺も一緒にいい?

ちょうど行きたかったんだよね!」


康介はニコッと笑った。

蓮は困って春を見やるが、春は“ん?”と首を傾げるだけだった。


もうこの際、逃げれるならいいや。


「じゃあこうちゃん。一緒にいこ


「なぜ逃げる?」


    ……逃げてません」


こうちゃんとトイレに向かおうとしたら、奴にお腹を掴まれた。


「じゃあ、竹島。約束を果たしてもらおうかな?」


奴…柳田智也(やなぎだともや)は爽やかスマイルを顔に浮かべた。

整った塩系の顔立ちにさらさらな髪の毛。口元にある黒子は彼の色気を増し増しにしている様に思う。


しかし。柳田の本性を知った今。彼の爽やかスマイルは魔王の微笑みのように思える。


春に助けて! と目線を送っても華麗にスルーされた。次にダメ元でこうちゃんに同じ目線を送ると

なぜか彼の顔は真っ赤になり顔を逸らされた。


解せぬ。


蓮は逃げられないと分かってからだんだん冷静さを取り戻した。そして気づいてしまった。


今。背後から抱きしめられている…!


意識しだすともう止められなかった。

心臓はだんだん早く脈打つようになり

全身に勢いよく血が回るようだった。


顔にも熱が集中してきているのを自覚して、柳田から離れようと一生懸命暴れた。


柳田とした約束を蓮は今更ながら後悔していた。



…テストでトップ10に入ることができたら、


 柳田を好きだと認める。という約束を。



僕は認めないもん!絶対に!


何でばれたかは知らないけど!


僕は認めない!


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