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apocalypse:02

開いていただきありがとうございます!

また朝が来る、今日は早めに起きてみて、わざわざ無線機を取り出し、連絡が入ってないか確かめる。昨日のアポカリプスとやらは新人類の脳会話をハッキングしたようだったが、Orvane本体とは脳会話は別回路なので大丈夫だろうと司令部は踏んでいた。まだKavonixとの関係性は見えないと、天才ハッカーであることを祈るしかなかった。昨夜は私の右足を修復するつもりだったが、一般人それも友達に見られたので、義足生活となった。そのためか、アポカリプス対策用の偽名は新人類:義足となった。考えたのは大佐だろうか。


「クソだせぇよ!もっと良い名前あるだろっ!」


怒りを自転車を漕ぐ力へと注ぐ。脳裏にこびり付いたコードネーム義足。義足。ぎそく。gisoku…怒りに満ちていた感情はそのまま自転車の移動速度にへと変換と繰り返していった。すると目の前にはバリケードが張られていた。どうやら、車爆発事件について警察が調査していたようだ。警察はこの都市において謎の多い存在だった。特異点から復興した直後から組織化され、警察の上層部は都市における長とは別の組織であると明確にされている。旧世界における、自警団とでもいうのだろうか。二十年も続いているのだから、定着するのも無理はない。が、Kavonixとの関係性はまずあるに違いない。なぜなら、旧世界にはない技術を使い、独占。多くの検査の摘発率から見ても、かなりの物量の技術物を所持しているようだ。Kavonixの手先か、ただの技術提供組織として利用されているのか。ただ分かっているのはそれに加えて、下っ端の警察官は人間で、この都市で生き、この都市で試験を受けて入ったことだけだった。つまり、排除対象外ということだ。


(…さて。こんなことを考えていないで、迂回し、学校の投稿時刻に間に合うかどうかを優先すべきだろう。)


迂回ルートを脳内で、作り出す。計算によれば、いつも通りにこげば間に合わない。だが、今日はコードネーム(笑)パワーがあるのだ、急いで自転車を百八十度回転、自動車に負けないぐらいにこぎまくる。時刻は8:20。素晴らしい。ここまで短縮できたのはいつ以来だろうか、生後三日なのだけれども。


(そういや、他の新人類のコードネームはどうなっているのだろうか…。ニューピーポーとかか?大佐は間違いなく高みの見物とか鬼畜マシーンとかだろうな。)


そう笑いながら、階段を時間が許す限り、一段一段と優雅に登っていると、美咲が教室の前で腕を組んで、こちらを睨んでいる。人差し指は激しく上下し、猫のしっぽのように、怒りを露にしていた。近づいて、挨拶してみるものの、美咲は目をそらし、席へと直行してしまった。一限目のベルが鳴る、一限目は情報だった。パソコンまたはPCという、軽量化されたもののまた不便なものを使ってタイピングの練習をするらしい。クラスメイト一人一人にパソコンが配られ、皆がパソコンを開き、電源を入れ始める。そして、タイピングの音がクラスメイトの机から次々に聞こえてくる。特異点前ではスマホやパソコンは身近にあり、情報が行き交っていたそうだが、今は特別な施設を利用しない限り、使えなくなっている。表向きは資源不足とのことだ。


(つまりは個人の物としての所持を禁止し、情報統制や、情報の世界での人の団結を無くすことによりKavonixはこの都市の存続の危機を免れようとしていると考えられる…か。そもそも二十年経った今ではそれすら知らない世代がいるんだがな。)


このパソコンがKavonixが手を施した形跡が見られるのがいい証拠だ。まあとにかく、タイピングなんて脳内で自動でやっているものをわざわざキーボードを動かしてまでするのは新鮮だった。あと十秒でタイピング成績画面が見れるという時に限って、このパソコンは画面が真っ暗になってしまった、と思っていると教室からタイピングの音がすっかり聞こえなくなっていたことに気がついた。今日の生徒は動揺し、教室中は不安の空気が充満していった。全ての先生のパソコンも画面が写らなくなり、学校全体にその異変が現れていた。美咲は相変わらず、きっと見苦しいやら騒がしいやら思って、ため息をついていた。昨日は喧嘩別れだったが、それも友達というのだろう。と美咲を見習って堂々とパソコンの画面にそっと触れ、パソコンに情報物体として原因を探るために侵入した。パソコンの回路には謎の光を放つ物体がいくつにもこびり付いていた。


(これが原因?としても教室全体のパソコンにこんなものがあるなんて、Kavonixの仕業?Kavonixなら私が見間違えるはずがない、その一部、のような。)


光の物体は私の情報物体に生物のように気づき、近づいてくる。パソコンからのコンタクトを外そうにも、深入りしすぎたせいで、無理やりすると後遺症が残りそうだった。急いで、パソコンから抜けていくが、光の物体と少し接触してしまった。そのやりとりは現実では一秒にも満たないことだった。なので、周りからは転校生佐藤有香がパソコンに手を置いた瞬間に手が焼けこげた。としか見えなかったようだ。私としては、中心部分は引っ張り出せたが、末端だけ仕方なく取り出したために左手が焼けこげたということだった。クラスメイト及び美咲が私に目線を送るなか、真っ暗のパソコンが白く光り、聞き覚えのある音声が流れ出す。


〈私の名前はapocalypse。私のことは天才ハッカーとでも呼んでくれたまえ。私は探求を諦めない、そしてこの人間が残された都市で何が起こせるのか、それが知りたい。〉


とだけ言い残し、パソコンはまた機能しなくなった。この事件は天才ハッカーアポカリプスという名が初めて世に出た瞬間であった。アポカリプスの最後の言葉は教室中の不安を一気に加速させた。パソコンは急遽業者によって回収され、全校生徒は帰宅命令が出された。皆が帰る準備をしていた頃、新井先生は私を急いで保健室へと連れていった。保健室の診察台にのった私は、保健室の先生に診察された。


「なるほどねぇ、乗っ取りパソコン接触で左手軽度やけどね。しかも、右足ロボット改造なんてろくな転校生じゃないわね。左手もパソコン侵入装置か何か入れて、ハッカーにズタボロにされたってわけ?」


呆れた様子で左手を消毒して包帯を巻くという杜撰な対応だったが、後で皮膚科に行くことをオススメするという応急措置だったようだ。今回の騒動は私が登校する前に事前にプログラムされていたものだったので、私は運良く容疑から外れたようだった。警察といえど、新人類を判別できる手段があるかもしれない、と心構えだけしていると、保健室の先生は後ろにあるベットを包むカーテンを一気に開かせた。すると、そこに美咲がいた。


「知ってたわよ。あんた、裏口から入ってベットから盗み聞きなんてまたろくな生徒がいないものね。」


ベットに大胆に体を乗せていた美咲は、すぐさま起き上がり、私の手を掴んで、保健室から連れ出した。そして、昨日のように、左手は義手なのか、侵入装置というのは本当か、問いただすだけ問いただし、右手の包帯をとき、自分の目で火傷した右手の手のひらをまじまじと見る。


(人が火傷した傷を見れるなんて、倫理的にはどうなのだろう?)


恥ずかしながらも、美咲の言われるがままに手のひらを見せていると、美咲は話しだす。


「左手にそれらしきものは見えなかったわね。もっと、奥か小型なものなのかしら。まさか、その目も改造してたり?」


昨日のはなんだったかのように自分の考察を話し出す、まず侵入装置なんてものはない。私自体が情報物体のようなものだから、水と水が打ち解け会うように、装置など数値的に干渉しなくてもいいのだ。すると、美咲は身を乗り出して右手の侵入装置を見せつけて、私の左手に力強く押し付ける。


「私だって、侵入装置ぐらいはつけてるわよ!あなたの装置の正体、あばいてあげる。」


抵抗しようとするがすでに遅かった、私と美咲が侵入装置によって干渉してしまった。そして、すぐさま侵入防止防壁を創るが、光る物体が防壁を内側から破る。美咲を中に入るのを許すだけでなく、記憶や神経奥深くまで通してしまった。それは美咲の装置の機能ではなく、


(情報物体の寄生!?)


現実に戻った美咲は、私の姿を見て腰が抜けたようすだった。


「あなた…全身が…。というよりもOrvaneの子供?」


すぐさま排除しなければならないのに、体の銃は反応しない。そして、すかさずに脳会話が入る。


〈緊急!緊急!緊急連絡!天才ハッカーアポカリプスの位置を捕捉!コードネーム義足、しっぽ、龍角、5501すぐさま現地に向かい排除せよ!〉


(龍角とか番号は羨ましいが、しっぽは同格だな)


そんな人を馬鹿にしている場合ではない。もし、私の体に寄生したのがアポカリプスだとすれば、絶好の機会だ。自分のこの都市の肩書きなど、いらない。さあ、美咲を排除して…


「何があっても私は待ってるし、言わない。約束は守るわ。」


脳会話まで聞こえるようになっていたのかと焦ったが、その可能性はゼロに等しい。美咲の顔は凛々しく、美しかった。本人も言わないと誓った。そもそも手段がない、信じるしかなかった。私は美咲に笑顔で頷き、身体能力を解放し、透明機能を使い都市の空中を舞う。

読んでいただきありがとうございました。この作品のタイトル読みにくいので、O&KとかOKとか考えましたが、オッケーにしか見えないんですね。なので私はゼロケーと読んでいます。皆様本当にありがとうございます。

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