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第十話 仕事完了。俺は荷物をまとめて学院とお別れだ。

▍後日談


ルシディアからの通報を受けて守護団は壊滅した。誘拐されていたアリスとシオニアは何日か静養していたがほどなく学院生活に復帰できた。

リュウは二日の間は体が動かずベッドで過ごす羽目になったが、三日目からは授業を受けることができるまでに回復した。暁の真理の書のことは誰にも言わなかった。


そして七日後の昼休み、リュウとワゲは荷物をまとめて学院の入り口にある立派な庭園にいる。

「意外と元気そうじゃねえか。」

飄々とした長身の男が軽口を叩く。リュウの兄貴分のプロシェルだ。見る人が見れば態度とは裏腹に油断ならない剣呑な雰囲気を感じとるだろう。

「まだあちこち痛いし傷だらけだけどね。これで仕事は達成。文句ないだろう?」

リュウが言う。

「あぁ上出来だ。やっぱお前らのコンビは大当たりだったな。依頼主も大満足だったよ。おまけに誘拐されてた子まで救出しちゃったんだって?」

アリスか…。ソータの奴あんなにアリスを心配してるから、ひょっとしたら恋仲なのかと思ったけど、アリスが復帰したら全然口も利かないじゃないか。どうなってるんだまったく。

「これで学院ともお別れか。」

「お前、本当はもっと居たいんだろ?本とか大好きだもんな。」

「まぁ、食堂はすごく気に入ってたけどね…。育ちの良い奴らばっかりで俺とは気が合いそうにないね。」

「いいのか?」

プロシェルが念を押す。

「オド。本当は学院が気に入ってるんだろ?」

ワゲが口を開いた。

…………

「そりゃ気に入ってるよ!本がいっぱい読めるし!勉強もできるし!それに……!……でも仕事は終わったから…仕方ないよ。」


「あー、実はな、依頼主はこんなに早く石室が見つかると思っていなくてな。一年分の授業料は学院に納入済みなんだよ。お前とワゲの二人分な。」

リュウはプロシェルを見つめた。

「まぁとりあえず次の仕事は決まってないし、一年は学院に居ていいんじゃないか?」

プロシェルはいたずらっぽくニヤリとリュウに笑いかけた。


第一章 完

ここまで読んでいただきとてもありがとうございます。

これで一区切りですがオドを巡るリュウの冒険はまだまだ続きます。オドの秘密を知った時にリュウがどういう決断をするのか自分でも楽しみです(←まだ私の心が決まっていない)。

続編執筆のモチベーションになるようにコメントなど声援をいただけるとたいへん嬉しいです。

現在第二章に取り掛かっています。

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