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本日もお読みいただきありがとうございます!
拙い作品ですが
楽しんでいただけると嬉しいです。
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( *´∇`*)〃
γ⌒;´-ヽ〟
(∪( )
∪∪V ̄V ペコリ♪
ビニ公爵家の屋敷は、まるで夢の中に迷い込んだかのような豪華さだった。屋敷の周りを取り巻く高い塀は、美しいレリーフで飾られている。鉄門をくぐり抜けると、一面に広がる庭園が眼前に広がった。そこは、まるで絵画のような美しさに満ちていた。優雅な噴水が水しぶきを上げながら舞い踊り、青々と茂る庭木がその樹影で涼をもたらす。池には色とりどりの魚たちが群れを成し、水面には優雅な蓮が咲き誇る姿が映し出されていた。花々の香りが漂い、屋敷の建物はまるで宮殿だ。
その壮麗な屋敷の前でたくさんの使用人達が総出で出迎えてくれていた。彼らがずらりと並んでいる様子は圧巻だった。執事や侍女、メイド達などが一斉に頭を深く下げていた。
「お帰りなさいませ、ソフィお嬢様。旦那様と奥様は家族用のサロンでお待ちですよ。私は執事のギャレットです」
ダークグレーの正装姿で、いかにも公爵家の執事という風格があった。彼はグレーがかったブラウンヘアで、瞳の色はブルーだ。
「よろしくお願いします」
私は緊張しながら挨拶を返した。
屋敷の内部もまた、まさに絢爛豪華な世界だった。玄関ホールは吹き抜けになっており、天井まで届く高い窓から柔らかな光が差し込む。床には大理石が敷かれており、その中央には華やかなシャンデリアが煌めいていた。吹き抜けの一角には、洒落た家具とグランドピアノが配置されていた。壁には美しい絵画や優雅な装飾品が掛けられ、ふかふかの絨毯が床を覆う。ここはゲストが優雅にくつろげる場所であり、会話や音楽の交流が行われるお客様用サロンとして利用されている、とギャレットさんが説明してくれた。
そこを通り過ぎ案内された家族用のサロンは、部屋の角に暖炉があり、可憐な花々を挿した花瓶や貴重な美術品が飾られている。ソファーは上品な花柄の生地で仕立てられて、温かな家族のぬくもりを感じさせ、そこにはボナデア伯母様が満面の笑みで座っていた。その隣には男性も――その方は風格に満ち、凜々しさと厳しさを兼ね備えながらも、美しい容姿をしていた。その金髪は艶やかで、ブルーの瞳は澄んだ輝きを放っていた。
「お帰りなさい。ソフィ。さぁ、こちらにいらっしゃい。よくお顔を見せてちょうだい。エレガントローズ学院で困ったことは起きなかった?」
いきなりの質問をうまく躱すことができなくて、ドレスのことを思わず打ち明けてしまった。
「ボナデア伯母様。ドレスのことで、お話ししなければならないことがあります」
思い詰めた表情でそう言った私の頭を、ボナデア伯母様がポンポンと撫でた。
「後でゆっくり聞きましょうね。そんな顔をしなくても大丈夫。レディはいつも笑顔でいなさい」
私の不安を取り除くように、温かい笑みを浮かべた。
「私はエルバートだ。ビニ公爵家を自分の家だと思って寛ぎなさい」
ビニ公爵様は優しく私に語りかけてくださった。
「お、お言葉に甘えさせていただきます」
私がカーテシーをしようとすると慌てて止められた。
「君はまだ学生なのだから、そこまで畏まる必要はないよ」
「ですが、そういう訳にはいきません」
「私達を家族と思ってくれて良いんだよ」
ビニ公爵様がにっこりした。その声は包み込むような暖かさと思いやりを湛えていた。
「さぁ、ソフィのお部屋へ案内しましょうね。お話はその後でね」
ボナデア伯母様は浮き浮きとした口調でそうおっしゃった。
そうして案内されたお部屋は、エレガントローズ学院の特別室よりもさらに広々とした空間で、豪華な内装が施されていた。
壁は上品なクリーム色で、高い天井には女神様や天使などのフレスコ画が描かれていた。
部屋の中央には、大きなアンティークの天蓋付きベッドが置かれている。そのベッドには、ボタニカル柄のシルクのベッドカバー。
壁には大きな鏡が掛けられており、飾り棚も備え付けられていた。また、窓辺には可愛い花柄が描かれたシルクのカーテン。
書斎スペースも備えられており、重厚感のある木製のデスクとふかふかのクッションが備え付けられた椅子が配置されている。
壁には大きな本棚もあり、そこには名作文学や歴史書に、言語学書や高級ファッション雑誌までもが多数並べられていた。
おまけに、その部屋は公爵家の屋敷の中央、中庭を見下ろす位置にある一番良い場所にあった。窓の外には美しい花々と、噴水が水しぶきをあげるところが眺められた。
「どうかしら? 気に入った?」
「はい、もちろんです!」
ありがたくて涙が滲んだ。用意してくださったお部屋の豪華さに惹かれたわけではない。そこに込められた、深い思いやりと愛情が感じられたからこそ、涙がこみ上げてきたのよ。
☆彡 ★彡
「実は、ボナデア伯母様に報告しなければならないことがあるんです。私のダンス用のドレスが切り裂かれていて・・・・・・」
「あら、まぁ、どうしてそんなことに」
家族用サロンに戻り、ドレスが一枚台無しになってしまったことを、黙っているわけにもいかなくて、犯人捜しはしたくないことも含めて経緯をお話した。
「私はそんなに嫌われているのでしょうか?」
「……その逆だわよ。ソフィと仲良くしたがっているのよ。そのヘレンも含めてね」
朗らかに笑いながらハーブティーを一口飲んだボナデア伯母様は、ゆったりと余裕の表情を浮かべている。少しも驚いたり、怒っている様子がなかった。
「はい?」
「多分、そのマリエッタ様に焼きもちを焼いた、複数の者の仕業よ。ソフィと仲良くなりたかったのではないかしら? ソフィはマリエッタ様とばかり、お話をしていたのではなくて? 私達のような立場の人間は、なるべく平等に皆様に接する必要があります」
私はただの伯爵令嬢だと思っているので、その感覚がよくわからなかった。私と仲良くなりたい、と思う方が、そんなことをするのも理解できない。
「ドレスのことは申し訳ありませんでした。特別室のお部屋の鍵は渡されておりましたけれど、かけないで授業に出ることが多かったです。あんなに高価なドレスを台無しにしてしまって、なんてお詫びしたら良いのかわかりません」
「良いのですよ。切り裂かれたのはドレスでしょう? ソフィに怪我がなくて良かったです。ドレスなどよりもソフィの方が何百倍も大事ですからね」
私はその優しい言葉に胸が熱くなった。あのピンクのドレスは相当高価な物のはずなのに、私は叱られず、また注意もされなかった。
「しかし、そのようなことをした者を野放しにしてはおけないな。ビニ公爵家の影を使うか」
ビニ公爵様だけは犯人に静かな怒りを向け、物騒な発言をなさったのだった。
※ちょこっとココ視点
ソフィがいなくなって、私はラバジェ伯爵家のソフィの部屋を占領していた。バークレー男爵家の私の部屋よりも少しだけ豪華で居心地も良い。彼女が置いていったドレスやアクセサリーは、私が使ってあげている。ドレスだって着る人がいなければ可哀想だもの。
メイドや侍女だって、ソフィよりも私を大事にしてくれる。ヴィッキー伯母様だって、「ココが私の娘だったら良かったのに」とおっしゃったわ。
冴えないソフィは2年経ったら、もっと冴えない女性になって戻ってくるわよね。きっとおどおどした負け犬のような目で、私を見上げてくるんだわ。
「ふふっ、早く戻ってこないかしら」
私は、ソフィにどんな変化があるかとても楽しみだった。
たくさんの小説の中から拙作をお読みくださりありがとうございました。
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