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巨人動く




酒場の奥の個室で、少し太った男と若い男が何やら話している。


ダル隊長「するとアルア教団と手を切るのは、正しい決断です。それで間違いありませんね」


「間違いない。最近は特にひどくなってきてる。アーバル領見たいには、なりたくない」


「それでは、そちらの使用人や側近と兵に私の部下を会わせて下さい。それだけで裏切り者を見つけられます」


「それは、スキルか魔法なのか」


「そうです・・・それとこの鑑定指輪はお貸しします。食べ物や飲み物を鑑定して下さい」


「これで毒でも分かるのか、すばらしい物だ」


「気をつけて下さい、弱い毒でゆっくりと体をむしばむ毒があります」


「そんな毒があるのか、気をつけよう」





アーバル領で起きた事件は、悲惨(ひさん)な事件であった。


ベス・アーバンがアルア教団と対立してしまい。


話し合いの場で、神父と激しい言い合いになりエスカレート。

怒りのまま、アルア教団の神父を斬り捨てた。


われに返ったベス・アーバンが、負傷した神父とアルア教団へあやまたりして賠償もすると約束もした。

しかし・・・その夜、ベス・アーバンの屋敷では複数の使用人とアーバン一家が惨殺(ざんさつ)される事件が起きたのだ。


ベス・アーバンの死体だけが、刺し傷が20ヶ所以上もあったらしい。

親族から、新たな相続依頼を王家に出されたが、王家はそれをよしとしなかった。


その結果、アーバン領は王家の物となってしまった。


それを指揮したのが宰相であり、裏で糸を引いていたのが第2夫人アザルであった。

その話は、ミーラス王国全土に広がり領主達に考える時間を与える結果となった。





ローランド城執務室でナルタの定期報告が終わった。


「するとミーラス王国の半分が、こちらに付いたのだな」


「表立ってアルア教団と対立していないよう上手く誤魔化しています」


「そうか、それとなく援助しながら時を待つしかない」


「そうです、しかしダーラン領近くの領主は、中々裏切れないでしょう。アルア教団の教えが深く信じてるので」


「そうか、ダーラン領近くは駄目か」


「あとは、王都北部ですね。多分迷っているのでしょう」


「無理な活動だけはやめておけリスクはおかしたくない」


「それは徹底(てってい)してますので、お任せ下さい」


「それと例の巨人は動いたのか」


「動きました、見に行きますか」


「そうだな、見に行くか」




倉庫前に1体の巨人が、ゆっくりと動いていた。


私に気付き巨人は動きを止める。倉庫からアーベンと助手数名が出てきた。


「何かようか」


「ようやく動いたと聞いて、きて見ただけだ」


「折角だから説明しておこう、来てくれ」


そこには、飛行船とよく似た運転席がむき出しにあった。


「このヘルメットをかぶり、このガントレットを装着して乗り込んで、足のべダルで歩くから走るとそれとジャンプそれに方向をこなす仕掛けだ」


「なんか操作が難しいそうだ」


「本当はこのヘルメットだけで、操作したかったが設計段階で壁にぶつかり断念した」


「このガントレットで手の動きを操作するのか」


「そうだ、あとはヘルメットが脳波を感知して制御する」


「そこまで出来るのか・・・」


「そうだな、キーになる魔法陣が決め手で動くようになった」


「しかしあの遺跡(いせき)が、巨大要塞を作った所だったとは不思議な気持ちだ」


「ああ、そうだな、色々学ぶ物があったよ。俺はもっと吸収して巨大要塞を操れるようにしてみせる」


「その巨人には、武器などないのか」


「ないぞ、これは作業用に作られた物だ。頑丈にできている、だから今でも動ける。遺跡に操作席があったはずだが空っぽだったのが残念だ」


「それで、その巨人をどうするつもりだ」


「巨大要塞を操れると確信した時に、巨人を使って巨大要塞を盗む」


「盗むのか、まだまだ先の話みたいだな」


「俺1人だから仕方ないだろう・・・俺の手下は見つかったのか」


「上手く隠れているみたいだ。向こうに見つかっていないのは確かだ」


「あいつら、何処に隠れやがった。俺に心配ばかりさせやがる」





通信員「領主様、アルフホット様から緊急連絡です。モンスターが棲みついた洞窟(どうくつ)が出現して被害が出ているそうです」


アーベン「あ!それ、俺が知っているダンジョンだ。子供の頃によく聞いた話に出てくる奴だ」


「ダンジョン聞いた事がないな」


「魔族では有名な話だ。魔力だまりと言って魔力が多く発生するポイントに、ダンジョンが発生する。そして魔物を生み出すんだ。モンスターの森もダンジョンがあるはずだ。だから知っていると思っていたんだが違うのか」


「そのダンジョンはどうなる」


「そのままにしておくと、魔物が外に出てくる。だから定期的に討伐するか、地下にあるコアを壊せばただの洞窟になる」


「そうか、面白いな行ってみるか」


「俺も行く、子供の頃に憧れたんだよなー魔物退治」


「遊びに行く訳ではないぞ。モンスターの森と同じだから行くんだ」


「俺も遊びじゃーない。見てくれこの真剣な顔」


「お前、鏡を見ろ。にやけているぞ」




場所はアルト商業自治国とラーラン帝国の国境付近。


アルト商業自治国のアルモン村の村民が発見。

村民10人で探索。

その結果5人が死亡。あとの5人が負傷しながら戻りそして報告されたらしい。


あらたに兵が20人が入るも、負傷しながら戻って来た。

魔物は洞窟内で、魔物同士で役割分担して襲ってくるらしい。




洞窟前で私とミランダ・アーベン・サン・マリ・バンバの6人が立っている。

アーベンが言うには、パーティーだそうだ。




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