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怪しい動き




城に戻り執務室で、たまった書類を読んでいると気になる事があった。

ナルタを呼んで聞いてみた。


「ダルの報告では、隣のタミアン領が怪しい動きをしていると・・・その後、何かつかめたのか」


「タミアン領の作物が連続で不作続きで、財政も同じく赤字続きです。借金も限度一杯で借りるあてもないようです。なので自領や他領のはぐれ者を集めています。」


「狙いは、ローランドの村々だと言いたいのか」


「わたしは、そうだと確信してます」


「そうか、タミアン領から一番近いのはアルカ村とサマヤ村だな・・・そこが狙いか」


「はい」


「新たに編成した小隊を村へ行かせておくか・・・」


「それがよろしいかと思います」


「ナルタ、後は頼んだぞ」


「かしこまりました」





私は早速、第2魔道工房へやって来た。

入った部屋は特別室。


「領主さま、一番にここに来るとは・・・領主さまが来られたことを他部署に連絡している途中です」


10人が立って頭に手をやり敬礼する。


「そうか・・・仕事の邪魔をして悪かった。034を見せてくれ」


急いでテーブルのボタンを「トントントン」と入力。

巨大な鏡が別のものを見せる。

私が指示して作らせた衝撃砲がずらりと並んでいるのが見えた。

映し出されたのは第2魔道工房の武器庫。


「約束した納期に間に合ったようだな」


「昨日の昼頃に数が揃ったと報告がありました。これでアルト商業自治国との約束が果たせます」


「無理を言って悪かったと後で言っておいてくれ」


「かしこまりました」



古代魔法国の通信鏡具(つうしんきょうぐ)が映しだす映像は鮮やかだ。


「022が反応してるぞ」


ボタンで入力。映し出されたのは、正門の風景だ。


「材料の入荷のようです」


小型の筒にレンズや魔法陣を詰め込んで、一方的に通信鏡具へ映せるように改造。

第2魔道工房のあっちこっちに設置している。


通信鏡具で見たい場所が見られる仕組みになっている。

それに変わった動きがあれば知らせる機能付だ。


これで第2魔道工房の警備は万全だ。それに録画機能も付いている。

侵入する者がいれば警備隊が出動。すぐに取り押さえるシステムになっている。


そのために小型麻酔銃やビリビリ銃も部屋に常備。

勿論(もちろん)、衝撃銃も常備。



証拠もあるので逃れなれない。

だから捕まえるも楽であり安心できる。


この見守るシステムは、城や砦にも設置済みなシステムになっている。




私は、特別室を出た。

もっとも忙しく研究している研究室へ入った。


「領主さま、連絡を受けて待っておりました」


「飛行船の研究は、どこまで進んでいるかな・・・」


テーブルに大きく設計図を広げる研究員。


「当面は1人か2人乗りの飛行船を考えています。全長が8メートル、幅が1メートル、そして鳥の翼を()した翼が10メートルを考えました」


「この翼に意味があるのか・・・それに、この形状にした意味は・・・」


「風ロッドを使って様々な形状で試した結果です。よろしければ見てみますか・・・」


「見せてくれ」




巨大な強化ガラスの窓があった。

その部屋の中央に設計図の模型が固定されているぞ。


研究員が部屋に入って、間隔をあけながら5本の棒を立てる。

そして、先端に火をつけた。

その棒から煙が立ち昇るのが見えた。


「準備が整いました」


「風レベル1から始めるぞ」そう言ってスイッチが押される。


「風が左から吹き右に流れます。あの煙が風の流れを見れる工夫です」


「中々考えたな・・・」


「見て下さい。翼はその形に沿って空気を流すことにより、空気を回転させる作用を生み出し、それによって揚力(ようりょく)を生み出すのです。揚力のよって上に引張り上げられる現象が発生するのです」



あれ・・・私が作った船の浮く原理と違うぞ。

通話で話した内容で原理の勘違いが発生したみたいだぞ。

浮かせて風によって推進力を発生させたのに、これは推進力だけで浮く仕組みにしたのか・・・


飛ぶならこれでも良いか・・・




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