第十二話 守る精霊との連携
「守る精霊との連携ってよく精霊連携と呼ばれる。その名前でいうとおり、守る精霊と精霊に守られている者は連携して精霊の者は守る精霊の力を使える状態なんだ」
ミレイが何かを教えている小学の先生のように人差し指を立てて、話し続ける。
「その連携のレベルによって、精霊の者の力は強かったり弱かったりする」
「じゃあ、その連携のレベルの要素は?」
雄一がそう聞くと、ミレイは淀みもなく口を開く。
「それは友情と感情と季節だ」
「……友情と感情ともかく、季節って以外だぞ」
「まあ、否定できないよね」
ミレイがそう言いながら頷き、言葉を継ぐ。
「友情は、言葉通り、守る精霊と精霊の者の仲の良さってこと」
「例えば、ミレイちゃんとわたしの嬉しい思い出と悲しい思い出と喧嘩したとき等、それはわたしたちの友情の証明でしょう」
ミツキがそう言い添えると、雄一は分かったような顔をし、開口する。
「そうか。ミツキが言いたいのは、長い付き合いよりもその関係の強さってこと」
ミツキとミレイがほとんど同時に頷く。ミナも分かったから何も言わなく、ミレイの次の言葉を待つ。
「それで、感情は連携をするときに、守る精霊と精霊の者はどう感じているのかってこと」
「例えば、ミナさんと川宮くんは連携をしてみるそのときに、ミナさんは怒っているけれど川宮くんは悲しく感じていると、連携はうまく行く可能性は低いわ」
雄一は顎に手を当てながら分かったのが口にした。
「連携をするときに分かり合うってもんか」
「そうよ」
ミツキとミレイがまたこっくりしてミレイは次の要素を説明し始める。
「そして、季節は文字通り春夏秋冬という意味だ。守る精霊を精霊の者によっちゃ強い季節がありながら弱い季節もあるよ」
「例えば、ミレイちゃんとわたしの一番強い季節は冬よ。一方、一番弱いのは春だわ」
顎に手を当てるのまま雄一がほぼ無意識に言葉を口にする。
「ミナと俺の強いと弱い季節はどれだろう……ってか、他の季節は?」
雄一はそう問うとミレイは一息つくことなく言の葉を声に出す。
「ミツキちゃんとあたしは夏でも秋でも変わりはないよ。その場合には、友情と感情はもっと大事だ。でもそれはあたし達のことだけだよ。ミナちゃんとあんたは違うかも」
「例えば、ミナさんと川宮くんの強い季節は春でも夏と秋と冬は弱い季節があり得るわ」
「そうですか」
三つの要素を説明したけれどまだ言いたいことがあるを伝えるようにミナの髪を指差す。
「後は、それ」
「簪ですか」
「そうだ、その簪という精霊の宝物だ」
ミレイがそう言うと、ミナが藤花に似て簪を弄る。ミツキは満足そうな顔でその簪を見て話す。
「正しかったのね、わたし。あの簪だったね」
「気づいたね~、ミツキちゃん」
「まあね。ミナさんにあげたのはいいと思うわ」
ミツキがそう言いながら笑みを浮かべてミレイも微笑んだ。さてとミレイが話を続けようとしたが頭を掻き、口を開く。
「なんの話だったっけ」
「簪の話だったぞ」
なるほどとミレイが弱く点頭して言葉を継ぐ。
「そうだ! 精霊の宝物で連携を他の守る精霊と精霊の者とやれるよ。そのためには、お互いの精霊の宝物の交換が済まれたべきなんだ」
「例えば、今は、ミレイちゃんがミナさんにわたしたちの精霊の宝物をあげたでしょう。それなのに、連携を出来ないわ。ミナさんがミレイちゃんにあなたたちの精霊の宝物を渡さなければいけないのよ」
ミツキがそう言い添えると雄一は腕を組みながら話す。
「つまり、ミナと俺の精霊の宝物を渡した後、四人で連携をできるということか」
「そのとおりだ」
ところで、雄一は微苦笑を浮かべて、ミツキとミレイを見る。
「いいコンビだな、二人は」
「絶好なコンビでしょ~」
ミレイがそう答えると彼女のそばで座っているミツキを抱きしめる。ミレイが抱きしめることが好きだなと雄一は思いながら皮肉げな笑みを浮かべる。
「…………」
ちなみに、雄一がミナの顔を窺うと彼女が不満そうな表情でじっとミツキとミレイを見つめながら拗ねて、彼女の毛先が緑色に染まった。羨ましそうな顔だった。すなわち、嫉妬を感じるときにミナの髪は緑色に染まると、雄一は思った。
ミナの視線を気づくとミレイがミナの体を寄せて彼女の髪を撫でる。
「ミナちゃんも大好き! あたしの可愛い子」
「私は子供ではありません! からかわないでください!」
ミナが彼女の恥ずかしさを誤魔化すようにそう言う。雄一はまた微苦笑をして開口をする。
「出た」
「何ですか?」
「ミナの決めゼリフ」
怒るときにと恥らうとにもその「からかわないでください!」をよくミナが言う。おまけに、今は怒りながら恥ずかしく感じている。それゆえ、ミナの髪は半桃色半赤色に染まっていく。
「からかわないでください!」
「まさかのコンボだ」
ミナはまた彼女のセリフを言うと雄一はまた彼女をからかう。ミツキがミナ拗ねた顔をじっと見て口を開く。
「……可愛い」
「ミツキさんまで!」
「あははは」
皆が笑っているので、拗ねた顔をしていたミナが自覚をしたらしく、やっと彼女も笑った。
その夜は、四人は一二号室で寝た。女子三人一緒に、その他のベッドに雄一、ひとりで。
窓越しに月が大きくて眩しい見えた。夏の夜は暖かくて居心地よかった。隣のベッドで寝ている三人の女子がすやすやと寝て、雄一は彼女たちを見ると、安心を覚えた。しかしながら、違和感も感じた。この感覚はどこから覚えるのか分からない。たぶん、あっちの世界の感覚であった。ともあれ、雄一はそれについてあまり考えないように寝ることにした。
でも、寝たふりをしたミナそれを感じた。彼女の髪の青さはそれの証だった。
そう。その感覚は恐ろしかった。まるで、嵐の前の静けさのような感覚だった。




