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第一話 事情とみんな

北海道の春風、内地の人だったら肌寒く感じるだろうが、慣れてる道民からすればどうってことない。

ただ、手元は冷たい。SIG230 JP。なぜ、中学生のガキが実銃を持っているんだ?と思っただろう。

しっかりと事情はある。だが、それを話すのは今ではない。

Yシャツに返り血が、


「はあ、返り血が、またついちゃったよ。」


しばらくすると、大きめの足音が5人分。本部の回収班だ。


「HARUTO捜査官、お疲れ様です!」

「お疲れ様。」


回収班のみんなは、年齢は上だが、階級でいうと僕の方が上。だからたまにどう接せばいいか戸惑うこともある。

まあ、挨拶以外は基本お互いにため口。これが一番気楽なのである。


「そろそろ家に帰るか」


しかし、こんな若いやつがそこらへん歩いていると補導される危険性。何を使うか


ピッ!


何やらスイッチを押したような電子音。すると、ハルト専用の車。特注のオープンカーだ。

スイッチを押すと自動的に居場所までくる。便利になったものだ。

パワースイッチを押し、


「アテナ、ルーフオープン」


何を言ってるかわからなかっただろう。実は、ハルトは、AIで有名な株式会社アテナのCEO兼取締役社長である。

捜査官なもんで、特例免許を11歳でとった。

つまり、表の顔は、学生プラスCEO、裏では、国特庁の捜査官だ。ここまでてんこ盛りな奴いないだろう。

この音声コマンドも、車の中にAIがいることによって成立する。


「アテナ、シートヒーターオン」


シートヒーターがオンになった。配線を自分でやるとしたらすごいことになってただろう。


ガヂャッ。


毎度思うのだが、ドアロックはほぼ轟音。文字通り。

分厚い装甲を着てるせいで、大型のドアロックが必要なそう


ガチャッ。


まだ、家の鍵のほうが静かだ。

親はいない。息子が夜中に出て行ったら事情を知ってても十分心配であろう。だから、安心して眠れるように別居中である。


「あ、昨日さぼったから今日やらなきゃ」


と言って、クリーニングロッドとガンオイルを準備する。

銃の通常分解テイクダウンというのは、何とも面倒だ。最初の方の分解は楽しいのだが、まあ、そのうち慣れることを祈ってる。

時刻は、22:30。よい子は寝る時間だ。僕も寝る。



カーテンの隙間から漏れた光が、顔に当たり、目が覚める。6:00AM

「忘れてた、今日学校じゃん」


いくら特務捜査官でも、文科省の大臣には逆らえない。

あわてて、トーストをミルクコーヒーで胃に流し込み、家を出る。


「おはよ!ちゃんと数学の課題やってきたわよね?」


この子は幼馴染のアオイ。なにかと、数学の課題をやってきたかについて聞いてくる。


「おーい!お前ら!!」


こいつは、お調子者のヒロシ。まあ、ひょうきんな奴だ。


「あ、やば!遅刻する!走るぞ。」


なんとか、ダッシュで行き、間に合った。しかし、


ガシャン!


床には、何やらL字型の黒い物体。

やべぇ、拳銃落としちゃった。


「ねえ、これなに?」


アオイが聞いてきた


「あ、えっと、間違えて、家にあるエアガン持ってきちゃって」


さすがに無理がありそうだったが


「まったく。先生に見つからないでね」


とまったく疑ってないアオイ。

その鈍感に今だけ拍手。

全員で教室へ急いだ。


数学の授業中、僕は前に出て発表することになったのだが、


ガシャ!パーーーン!


上にある蛍光灯のガラスが割れ、粉塵が宙を舞っている。

つまり、銃を落として、しかもセーフティをかけ忘れたせいで暴発させてしまったのだ!

終わった。やらかした。

クラスの数名が悲鳴を上げる


「おいハルト!それなんだ、実銃か!?」


言い訳を考えていると、耳のインカムが


「HARUTO、そっちにお客様よ。目標はあなた。できるわね?」


僕は一瞬でプロの顔に。230のスライドを引きながら、


「まったく、人使いが荒いんだから、、、目標は今どこに?」

「もう、教室につく頃よ」

「了解」


まわりが、一体何言ってるんだこいつはといった感じだが、今だけは許してほしい。


ガララッ!


教室のドアが勢い良く開く。相手が不審者と確認すると間髪入れずに


パーーーン! グチッ!


銃声とともに、太ももを切り裂いた鈍い音が入る。みんなには見せない。

みんなが恐怖で固まっていてしばらくすると、回収班がまたまた来た。


「お疲れ様です。HARUTO特捜官!」

「お疲れ。あれ、昨日帰ってない?」

「そうなのよ、だから、これ終わったら本部に戻ってお家へ帰る。」

「そう。」


こんな会話をしてるとアオイが、


「ハルト!?この人たち誰!?てか、なんで銃持ってるの!?」


内心、どうしようと思ったが、インカムの先の司令部にも聞こえてたそうで


「仕方ないわね、クラスのみんなも本部に連れてきなさい」

「いいんですか?何が起こっても知りませんよ。」


許可は得た。しかし、バレたのはいただけないが、なるようにしかならない。


「みんな、ついてきて」


そう言って、僕は、みんなの先頭を歩く。そして、職員室の前にあるカメラのようなものを見つめる。


ガコンッ!


床が抜けるような音。地下へと降りていく。

男子数名の


「うぉ、すげぇ」


という感嘆の声が聞こえる。

地下におり切ると、大型バスがある。迷いなく僕が運転席に座るとほぼ全員から


「なんでお前中1なのに運転席!?」


と突っ込まれたのである。面倒なので車内アナウンスで


「僕、11の時に特例免許取ったんだ」


と、説明しておいた。回収班のみんなも乗ったので。出発進行。




しばらくすると、北海道本部が見えてきた。バスを止め、虹彩認証で全員を入れる。

右には、パソコンをいじっているスーツの大人。左には武器がたくさん置いてある。そして正面には、

あの指令が立っていた。


「お疲れ様です。」

「お疲れ様。本当に連れてくるとはねw」


そんなこんなで話してると、ヒロシが、


「ハルト、この美人な人誰?」

「あぁ、この人?僕の上司。美人なのは外見だけで実際は、、、」


ゴン!


司令、さすがに持ってた書類を頭には痛いって


「申し遅れたはね。私はハルトくんの司令、橘よ。ハルト君は、この国の国家特殊捜査庁の特捜官なの。」


クラスが、ざわざわとするそんな中、アオイが


「国家特殊捜査庁って聞いたことないんですけど」


僕はすかさず


「そりゃあ、内閣府と皇族しか知らないもん。」


クラスのみんなには、すごい衝撃だっただろう。と思ったもつかの間、橘さんが、僕の詳細画面を開きやがった!!


”氏名 川上 ハルト               ”

 コードネーム HARUTO

 職業 アテナ社CEO(最高経営責任者)兼取締役社長


そう、みんなには隠してたCEOという地位がばれてしまった

すかさずヒロシが、


「お前、あの会社の社長やってたのかよ!?」


他の男子数名も突っ込み。さすがに僕も黙ってられなく


「ちょっと橘さん、人のリザルト画面勝手に他人に見せるってどんな神経ですか!?」

「あらちょっと手が滑って」

「嘘つけ!!」


そういえば、言ってみたいことがあるんだった


「みんな!僕自身、車を持ってるけど、その車の中から、最大、東京壊滅レベルの爆弾発射命令とか出せるから注意してね」


みんなおびえてるけど、冗談のつもりで言ったんだよなぁガチだけど。

車に乗って家に帰ろうとしたが、車の周りをみんなが囲んでる。


「どうしたの?」


車好きの男子が


「詳しく教えろ」

「690馬力、最高時速380㎞/h,アテナ搭載、重機関銃フロントとリアの2基搭載。」

「そのスイッチとモニターは!?早く教えて!!」

「はあ、四駆二駆切り替え、パワースイッチ、ブースター、ニトロ、ミサイル投下ボタン、マップ、いろんな情報が見れる画面。ちょっと、疲れたから帰らせて」

「はーい」


ブロロロロ、、、


車好きならたまらないV8の音。

今日、特捜官ということ、CEOということがクラスのやつらにばれた。一体、これからどうなるのだろうか


第一話、完

 皆様、お初にお目にかかります。筆者の、RIKリクです。まずは、この小説を読み、おまけに後談までお読みいただき、誠にありがとうございます。

さて、この物語は、中二病全開のお話ですが、もとはというと、中1の筆者が、Geminiに、「かっこいい中1が登場する小説みたいなの作ってみて」

と、お遊びで作ったものです。これから、どんどん成長できたらなと思います。では、次回。題して「第2話番外編、僕のルーティン」お楽しみに!

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