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ある日突然世界が滅亡したら…  作者: 水上イリス / ICCHAMA
第4章 リーベンナ国の現状
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第18話 山越えならぬ山抜け

 黒ローブと合流してから数日。僕たちは順調に歩を進めていた。もう少し進めばまたドデカイ山脈を越えなくてはならない。それを考えると少し気が重くなる。なかなか山を越える大変さを感じてきているからだ。しかし黒ロープはなぜか合流してからルンルンで2本足でスキップのようなものを続けながら移動している。しかも少しぎこちない。本来は2足歩行ではないのかもしれない。こんなことを考えつつ進んでいると、目の前に山脈が迫ってきた。僕たちはまたあんな大変な山越えをするのかと憂鬱な気分であったが、一方で黒ローブはそのまままっすぐ山に向かっていく。その有り余る元気で山を軽々と越えていくのかと不思議に思っていると、突然、黒ローブは山の斜面を登らずに突っ込み始めた。何をやっているのかと困惑しながら見ていると、山の斜面にくぼみができ始め、穴が開き、なんとトンネルができた。いや、作っているといったほうが正しいみたいだ。黒ローブは僕たちの目の前で悠々と歩いて行くのだが、進むと同時に穴が掘られていくという信じられない現象が起こっているのであった。トンネルが勝手に、しかも目の前で形作られていくのをみて、僕たちはただただあっけにとられていた。しかし、ふと我に返って黒ローブの後に続いていくことにしたのだった。

 山越えを決死の覚悟でしなければならないと腹をくくっていたのだが、現在僕たちは、今まさに作られているトンネルを歩いている。しかも下り坂に掘られているので楽々と進んでいけるのであった。

「このトンネルはどのくらいの長さになりそう?」

僕は黒ローブに聞いてみた。

「……10キロ」

答えが返ってきた。どうやら言葉は通じるようだ。未だによく分からない存在ではあるが。

10kmか…。そこそこあるがとても長いわけではない。僕たちは引き続き歩いて行くのであった。

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