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ある日突然世界が滅亡したら…  作者: 水上イリス / ICCHAMA
第3章 放浪の旅、まだ見ぬ地へ
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第11話 小さな集落

 僕たちは山道を歩いていた。道端や斜面に生えている山菜やきのこを入手しながらどんどん登っていく。僕は主要な山菜の知識は家が山に近かったこともあり、持っていた。女の子も覚えが良く、ものすごいスピードで収穫している。子供の活動力に圧倒されながら食料を手に入れながら順調に進んでいった。

 僕は今、どこを歩いているのかあまりよく分かっていない。山を登り切ったら今度は下って新たな街にたどり着けると思っていた。しかし、いざ登り切ってみるとさらに大きな山が立ちはだかっている。僕らはしばし茫然とその巨体を眺めていた。ただ、その山の麓に小さな集落があるようだった。とりあえず更なる出会いを求めて集落へと向かうことにする。

「山を登って疲れたよね。あそこの集落に行ってみない?」

そう摩子ちゃんに問うと、うなずいた。

いざ集落へ向かおうとしたそのとき…

「パキッ」

背後で木の枝が折れる音がした。ハッと振り向くとそこには…何もいなかった。僕は絶えず振動する心臓の鼓動を感じながら、摩子ちゃんと下山を開始する。


 2人が去ってしばらくすると、折れた木の枝のそばに生えている木の陰から黒い影が…。どうやら2人の後を追っているようだが一体何者なのだろうか。


 僕たちは歩き続けた。山を下り切ると、集落の建物の屋根が見えてきた。人の気配はあまり感じられない。日も落ちてきたので寝床として使わせてもらおうかと考えていると、

「おい、見ない顔だな。」

不意に話しかけられて飛び上がりそうになった。立っていたのは高齢の男性。長老だろうか。

「あっ、こんばんは。僕たち旅人です。今夜こちらに泊めていただいてもよろしいでしょうか。」

「ああ、構わんよ。村民はみんな外へ出て行ってしまったからのぉ。」

快諾してくれた。ありがたく空き家をお借りして一晩明かすことにした。その後は長老だった彼の話を聞きながら、村について教えてもらい周辺の情報も仕入れることができた。そのあとはぐっすり眠ったようで記憶はない。

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