フレンチクルーラーを食べるだけの話
フレンチクルーラーを買った。
多分、人生で初めて。
以前、とある友人が狂ったようにフレンチクルーラーの話ばかりしてた時、そういえば食べたこと無いなって思って。
だから、今更だけど買ってみた。
ドーナツを2つ、近所のドーナツ屋で買った。1人で食べるから1個で充分だったんだけど、お店で1個だけ買うっていうのも悲しいでしょう?
フレンチクルーラーを1つと、適当に今食べたいのを1つ。だから2個。
こういうことしてるから太るのかしら、なんてちょっとだけ後悔しながら、ドーナツ柄の袋を開ける。
その瞬間ふわっと漂った甘い香りに、思わず笑みがこぼれる。
お店の香りをそのまま詰めてきたみたいないい匂い。パン屋さんのパンでもハンバーガーでも、この瞬間が一番好きだ。
普段ならそのまま食べちゃうけど、今日は特別。せっかくだからお皿に並べてみることにする。
なんとなく色合いが合うかなと思って選んだ青い皿。その上に、ねじれた形のきつね色が1つ。
いただきます。
軽く手を合わせてから、食べてみた。
想像通りのふんわり食感に、優しい甘さ。
甘い砂糖が固まってザクッとしてるとこもいい。
多分これ、揚げたてだともっと美味しいやつだ。
シンプルだからこそ、1番美味しい状態を食べてみたくなる。
でもこのままでも美味しい。こんな美味しかったんだ、このドーナツ。
これなら2個でも3個でもぺろっといけちゃいそう。友人があれだけ推すのも納得だ。
今までフレンチクルーラーを敬遠してた自分を叱りたい。これからは、新しい選択肢に入れよう。
夢中で食べ進めているうちに、気づけば手の中からフレンチクルーラーは消えていた。
もう1つのドーナツもぺろっと食べ終え、ささやかな幸福感と共に手を合わせた。
ごちそうさまでした。




