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大陸規模のかくれんぼだね

 大量の核が入った袋を握りしめて、ホクホクしながら篭っていた森から冒険者ギルドのある町ミシリアへ戻ると、何だか騒がしい雰囲気だった。


 そーっと物陰から様子を窺うと、上等な馬を引いている一行がいる。


 全員男で、それなりに身なりがいいから、隠していても貴族以上なのはわかる。


 何となくだけど、佇まいから騎士のような気がした。


 貴族の騎士なら、近衛騎士の確率が高いかな。


 アダムの護衛騎士のトリスタンを思い出す。


 ちょうどあんな感じの上品な真面目さがあった。


 嫌な予感がして、人目につかないところをコソコソと移動した。


 辺りを警戒しながら裏口からギルドに入り、中を確認すると、ギルド関係者以外は誰もいないようで安心した。


 受け付けに核を提出しながら、ハンターズギルドから転職してきたリンダさんに何かあったのか尋ねると、身なりの良い旅人が人探しをしていたと教えてくれた。


 探し人は17歳の女性で、蜂蜜色の長い髪だと。


「瞳は榛色だって。まるでティーみたいね。貴女、実はどこかのお嬢様なんじゃない?その子の似顔絵も、どことなくティーに似ていたのよ」


「あ、ははは。そんなわけないじゃないですかー」


 ………うん。即、町を出よう。


 心に決めたら、


「大丈夫よ。もしそうだとしても、ここには貴女の不利になるように動く人はいないわ」


 心を見透かされていた。


 でも用心に越した事はないので、報酬を受け取ると、そっとギルドを後にして、全速力で町から出ていた。


「ティー!」


 森に入った所で、追いかけてきたと思われるアイーダさんに呼び止められていた。


「貴女、何処かへ行くの?」


「あ、いえ、森にまた籠もろうかと。ランクを上げるのに、少し大きめのやつを狙いたいので、ここからは移動するかも。でもまたミシリアのギルドに戻るよ」


 心配されているのかな?


 アイーダさんは、不安そうに私を見ていた。


「大型は、まだちょっと心配なのだけど……」


「少し大きめ狙いなので、欲張らないようにするよ。アイーダさん、心配してくれてありがとう」


「さっきギルドに来てた貴族連中、ティーを探していたんでしょ?うちのギルドは、ティーの味方だよ」


「ありがとう、アイーダさん。ちゃんとまたギルドに寄るから。じゃあ、行ってきます」


 まだ何か言いたげだったアイーダさんに別れを告げて、森の奥へと入っていった。


 本当は、この森を突っ切って、別の町を目指すつもりだった。


 でも、茂みを掻き分けながら進んでいると、森を縦断しているロクに整備をしていない道を、数頭の馬が駆け抜けていった。


 木々の隙間からその一行を覗き見ると、さっき町にいた人達だ。


 その中に知っている人はいない。


 どうやら隣町に行くようだったから、私は動かずにとりあえず一旦ここで止まる。


 鉢合わせしなくて良かった。


 森でのかくれんぼなら、私の方が上手なはずだけど、地図を見て、あの騎士らしき一行が向かった先とは別の町を目指す事にしていた。










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