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不幸の中の幸福  作者: みずかがみ
4月7日現在
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作業所

私は壊れていく

合わないメンタルクリニック

合っていないだろう処方薬

信用出来ない主治医

余裕のない生活


そんな状態のまま6年間通院することになる

6年も経てば色々と変わってくる

信用出来ないので主治医には

体調は良いですと言う

主治医はハイそうですか

それは良かったですね

30秒程度で診察は終わる


しかし内心は違っていた

とにかく人が信用出来ない

そして人が怖い、人の目が怖い

この頃から人から狙われている気がする

生物兵器のウィルスの実験台にされる

そんな被害妄想に囚われていた

しかしそんな話し信用してない

主治医には話せない

主治医も私を実験台にするための

1人ではないのか?そこまで考えていた


私は自分が今此処に居ることを隠したかった

外に出る時は帽子を被りマスクをして

誰だかわからない様にした

自宅のテレビも音で居ることが分かる

そう考えてヘッドホンでテレビを見る

聞かれている見られている

そんな感情で押し潰されそうだった


そんな状態のまま私は作業所へ行く事を

就労支援の担当者に勧められた

作業所とは障害者が

働ける軽作業を行い

いくばくかの賃金を貰える

ケア施設の事である

又一般就労に着く前の

リハビリ施設でもある


私は昔店長見習いで働いていた

JRの駅近く

駅から徒歩で10分程度の

作業所へ行く事になる

作業は本当に軽作業だった

工場等で使い捨ての雑巾ウェス

それを規定の大きさに古着を切り

ウェスを作る仕事や

ビスにシリコンのワッシャーをはめ込み

千本を数えて箱に入れる仕事

どれも簡単な仕事だった

ただし食事は皆んなで食堂で

食べるスタイルだった

私はこれが無理だ

人に見られている感じがして

食事が出来ない

職員さんに話して

私だけ時間をずらしてもらう

ほとんど人の居なくなった食堂で

私は昼食を食べる

食べ終わると軽作業に戻り

3時半まで作業をする

順調だったこのままここでリハビリして

良くなれば一般就労に着き

前みたいに外食もして

遊ぶことも出来るし生活保護からも

抜け出せるそう考えていたが

6年間すれ違い通院の

狂った歯車はかなり根深いものだった

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