はいりえないめんえき
9/11タイトル変更
体内に再突入したところで、さっきまで戦っていた場所とは違う場所、通路と思われる場所に出ました。
「おっと、地面が回転しましたね」
「外の戦闘が激しくなったんだろうなガシュガシュ」
「足場には気を付けないといけませんねザシュザシュ」
巨獣の体内だからでしょうか。さっきまで壁だった場所が地面に、そして壁に天井にと変わっていきます。そんなにすぐ変わると言うわけでもなく、数分変わらなかった次には一回転など気が抜けません。
『動くな!観察しづらいだろ!』
「なんて思っている間にうわぁぁぁ!?」
打撃の衝撃波が体内を通過して壁や床なんかが波打ちました。
「あれ?もしかして柔らかい?」
激しく上下が入れ替わる通路が波打ったことで柔軟性を持っているのかなと触ってみましたが、別段変わり無く固いままです。
「もしかして外側からの衝撃は受けるけど、内側からは丈夫なのでしょうか?」
「つまり元から有ったものを流用していると言うことでしょうかザシュザシュ」
「元から有ったものとなるならやっぱり――」
ワニトロスがなにか言おうとしたその時、通路先の角から影が現れました。あれは……。
「ワームですかね?」
円筒系の体をくねらせて進む姿がそれに似ていますが、まあ食べてみたらわかるでしょう。
「【牙】。――!?ペッペッ。なんですかこれ。糸みたいなものが沢山有って髪の毛みたいです」
大きなその体を齧ってみたら、見た目と違ってわさわさした糸状の物を口に入れた感じでした。
「おいおい、頭齧られたのにまだ動きやがるぞガシュガシュ」
「もしかしてこれ1体ではなくて群体なのでは?ザシュザシュ」
無くなった頭の辺りからうねうねとなにやら伸びてきたら、いきなりこちらを向いてから上を見上げました。
「この行動に似たようなものを見たことがありますねザシュザシュ」
「そうだな。狼とか鳴き声で仲間に知らせるヤツでよく見る動きだなガシュガシュ」
「と言うことはつまりアレですよね」
角の先からトサッと何かが落ちる音が聞こえたので、そっと覗いてみたら群体ワームモドキと同じ姿のものが落ちていて、天井を見上げるとさらに同じ姿が何匹も並んでいました。
「うわキッショ!?【鰐魔法】【第一鰭剣身】」
大群となってしまったワームモドキにビームを撃ち込み、ブレードで切り裂きながら走り抜けます。
「前からも来るなんて防衛機構働きすぎじゃないですか!」
飛び道具で散らしながら時々来る上下反転に対応しながら通路脇の部屋を覗いたり枝分かれする道を走っていきます。
「このワームモドキ壁から生えてきますよ!?」
「さっき言いかけたけどさ」
「なんですかワニトロス」
「外敵に対する敵対行動で確信したけど、やっぱりここ血管とかを流用した通路だろガシュガシュ」
「なるほど。元からいた人達は赤血球ポジションって事ですかねザシュザシュ」
「と言うことはあのワームモドキは好中球ですか!?」
居残りーダーさんが発動させていた物って潜水させるだけじゃなくて、体内の活動を活発化させていたって事ですか。
「これだけ沢山出てくるってことは、このワームモドキって一番下ってことですよね?」
「そうなるなガシュガシュ」
「そうなりますねザシュザシュ」
「じゃあ……って、言ってるそばから新手来たぁ!?」
クラゲの様なブヨブヨした脳ミソの様なモンスターが前から染みだして来ました。
「【吐出砲】」
【鰐魔法】で食い溜めしていた物をエネルギーに変え口から放出して出てきたモンスターを焼きます。
「もしかしなくてもアレがマクロファージでしょうか?」
「知らんけど捕まったら逃げるのに時間がかかりそうだガシュガシュ」
「今の僕の立場ってウイルスな感じでしょうか?」
「いえ、寄生虫でしょうザシュザシュ」
そうですね増えませんし体内を食べ荒らしますから。




