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43話

 和則たちは『ウラシル』で『真世界』に向かっている間、烈夜たちは鈴音、春佳、麗子の案内で艦内を見回っていた。見回った後、管制室で


「いやいや・・・まさかここまでの設備とは・・・普通あり得ないだろう」


「それはおいといてもここまでの設備だとおいそれと捨てることはできないな・・・それよりも・・・」


「和則は・・・どこで何をしているんだ!?」


「出航後・・・何処か行ったきり分からないし」


「和則さんはどこに行ったんでしょう?」


 烈夜たちは和則がどこに行ったのかと述べていると春佳は


「(多分・・・あそこじゃないかな)」


 春佳だけは和則がいるのであろう場所を把握していた。


 その頃、和則は甲板で昼寝をしていた。ここのところ、ちゃんと寝ていなかったので、執務室で寝ていたのである。みんなが来てしまったので、寝付けれなかった。そして、今に至る。しばらくは春佳がなんとか時間潰しをしてくれるだろう。麗子も何となく気づいていたし時間を稼いで欲しかったというのが和則の心情であった。そしたら、そこに春佳と麗子がやって来て和則の両隣に座ると


「烈夜くんたちは鈴音ちゃんに任せておいたから・・・安心して」


「最近寝ていないだから・・・休めるうちに休んでおかないと・・・」


 和則は寝息を立てながらコクッと頷いた。和則はそのまま眠りについた。和則が眠りについて軽く二,三時間が経過した。和則が目を覚ますと和則の両隣で寝ている春佳と麗子を見てフッとしてから二人に上着をかけて自分ももう一度眠りについた。いわゆる、二度寝である。再び、目を覚ますと、春佳と麗子も目を覚まし寝惚け顔で和則の顔を見ると二人とも顔を少々赤くしていると和則は二人の頭を撫で始めると二人は目を閉じて嬉しそうな顔をしていたと割愛しておこう。


 そしたら、不意に気配を感じた三人は『ウラシル』後方を見ると、そこには自分らと同じ『超巨大戦闘艦空挺』が見えた。さらに気配を強めるとその艦空挺がどこの者か判別した。感じたことで和則は一気に真剣な表情になる。春佳たちも和則を見て瞬時に臨戦態勢をとる。


「マジかよ・・・あの艦空挺は『ジ・エンパイア』の艦空挺だ!!・・・師匠の家から感じた気配はこいつらだったのか!?」


「あぁ・・・あの気配・・・私も気づいたけど・・・向こうは手を出す気はなかったようだから・・・静観していたけど」


「向こうが仕掛けてくるなら・・・こっちも容赦しないよ」


「そうだな・・・カインズ!!」


「頭領・・・この気配・・・」


「分かっている・・・カインズ・・・みんなに臨戦態勢を取るように指示しろ!!」


「了解・・・ちょっと待ってください・・・頭領・・・向こうの艦空挺から点滅信号が・・・」


 和則はカインズが『ジ・エンパイア』の艦空挺の点滅信号と言うので見ると、確かに相手の艦空挺に点滅信号がともされていた。和則はそれを見て


「どうやら・・・話し合いしたいようだな・・・いい物持ってきているんだろうな・・・あの野郎」


 和則は艦空挺を見ながら言うとカインズに


「カインズ・・・艦足を上げろ・・・『真世界』で話し合おうと点滅信号で向こうにも伝えろ」


「了解!!」


 カインズは大至急、管制室の戻り、部下たちに艦足を上げろと指示する。カインズは点滅信号で『ジ・エンパイア』に『真世界』で話し合おうと送った。


 一方、『超巨大戦闘艦空挺(クロウ)』内では管制室で『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』の返答を見て銀次は


「どうやら、『真世界』で話し合うことになるな・・・ハクリュウ・・・シュウ・・・あれを持ってこい・・・うちから頼みだ・・・プレゼントが必要だろう」


「分かったよ・・・ギン」


「了解」


 ハクリュウとシュウは銀次が頼んだ物を大至急取りに行くと小雪は


「行くメンツは?」


「俺と小雪、美琴、恵美で行く・・・向こうもハルナとレイを連れての参上のはずだ」


「分かったわ・・・恵美・・・美琴・・・」


「えぇ・・・分かっています」


「喧嘩腰には行かねぇよ」


 二人は互いにそう言うと小雪もフッとして銀次の方に向く。そしたら、銀次は服装を剣士としての服装にして銀次ではなくギン・ライラックとして行くようだ。三人はそれを見て瞬時にユキ、アルマリア・ラゴン、モルファ・レッドの姿になった。


 そして、二つの艦空挺が『真世界』に入ると『ウラシル』内では和則は既に術士のとしての服装になって和則ではなくカズ・リレイクの状態になり、春佳と麗子もハルナとレイの姿になっていた。そしたら、カズは『真世界』の近くの島に停止すると、カズ、ハルナ、レイだけでその島に転送されてカインズたちは管制室のモニターから見ていた。そして、島にある話し合いができる場所に来るとそこにあった椅子みたいのに座る三人。その後に来るのであろうギンたちを待っていた。ギンたちはハクリュウとシュウが持ってきたお詫びの酒を持ってカズたちの所に向かった。ハクリュウたち『ナイト・オブ・ラウンズ』は管制室のモニターで見ていた。


 その頃、『ウラシル』内。管制室のモニターから見ていた烈夜たちはカズたちの所にやって来るギンたちを目にしようとじっと待っていた。そうするとヘレナが通信で


「頭領・・・『銀帝』が来ます」


「『分かった』」


 カズも返答するとダンストンが


「来るぞ・・・『銀帝』が・・・」


「お前らは下がってろよ・・・身が持たないぞ」


 カインズが注意勧告すると部下たちは一歩下がった。だが、烈夜たちは


「身が持たないってどういうことですか?」


「いいから・・・お前らも下がってろっての」


 カインズがそう言っている矢先に一歩下がったはずの部下たちが倒れ始めた。烈夜たちはそれを見て


「おい、どうしたんだ・・・大丈夫なんですか?」


 と言ってもどんどんと倒れていく部下たちにカインズは


「あぁ・・・もう遅かったか」


 倒れていく部下たちにシズカとベラがはぁっと息を吐いて


「騒がないで気絶しているだけだから」


「生半端な覚悟では・・・あの男の前で意識を保つことさえできないわよ」


 二人はそう言うとカルラが


「それにしても・・・何という『覇気』・・・ここまで届くとは・・・」


「まぁ・・・向こうも同じ状況・・・ようだけど・・・頭領も容赦なく『覇気』出しているぜ」


「まさに・・・『覇気』のぶつかり合いならぬ・・・『覇気』による追い打ち・・・牽制か・・・」


 などと言っている『セイント・ヴォルガル・スウィーナ』の幹部勢に烈夜たちは驚愕で言葉が出せずにいた。


 その頃、島にいるカズたちは、カズが『覇王』の『覇気』による威圧をしていた。ギンの『超巨大戦闘艦空挺(クロウ)』に向けて放っていた。そして、ギンたちがやって来るとカズは『覇気』をおさめた。ギンも『覇気』をおさめると


「失礼・・・敵の話し合いに少々威嚇した」


「お互い様だろう・・・それで話はなんだ?」


「お詫びの酒を持ってきた・・・戦争する気はない・・・話し合いしに来た」


「『覇気』を剥き出しにしてやって来る奴の言い草か・・・アホくさい」


「悪いね」


 ギンは持ってきた酒をテーブルに置くとカズはそれを見て


「『夢の世界』にある酒だろう・・・上等なものじゃないだろう」


「こいつは前に行った国で手に入れた酒だ・・・飲んでくれよ」


「分かったよ」


 ギンは酒を大きめなグラスに注ぎ、カズの渡すとカズも大きめなグラスに注いだ。そして、カズは一口飲むと


「悪くないな」


 と言ってグラスを置くとカズはギンに


「それで話とはなんだ?・・・点滅信号までして・・・話すことなんだろう」


「まぁな」


 ギンも一口飲む。


「俺が話したいことは・・・WSOでの狂戦士のことだ」


 ギンはWSOで起きた狂戦士との一件だ。


「あぁ・・・彼奴らね・・・正直驚いたよ・・・あの果実はもう終わったのかと思っていた」


「俺もそうだと思っていた・・・だが・・・現実に起きた・・・これには裏があると考えるのだが・・・お前はどう思う?」


「俺もこの一件には裏があると思う・・・どっかのバカがしでかしたんだろう・・・それ以外にしか考えられない」


「そうだな・・・それよりもカズ・・・お前の艦空挺には・・・朝霧家の人がいるだろう・・・バックに付ける気か?」


 ギンは鋭い視線で言うとカズは酒を飲みながら涼しい顔をしていると


「いいだろう・・・それは・・・これはうちの問題だ・・・お前が手を出す案件じゃねぇ!!」


 カズはそう言うと


「確かにそうだ」


 ギンもそれには了承した。


「だがよ・・・気をつけておくんだな・・・カズ・・・財閥クラスの問題事はお前にも直接来る・・・よそからの圧力を黙らせるほどの力が必要だ・・・それだけ気をつけるんだな」


「分かっている」


 ギンはそう言った世界にいる先輩として忠告した。だが、カズはもう一回グラスに酒を注ぐ。


「いちいち回りくどいことを話すな・・・さっさと本題を話せ!!」


 カズは平然とした状態で言うとギンは


「そうだな・・・お前に話したいことがある」


「それは・・・」


「それは『神下七星界』と『中央政府』との関係だ」


「『神下七星界』と『中央政府』との関係?」


「そうだ・・・偶に『聖霊軍本部』の元帥であるユーヤが俺に情報が送ってくるんだ・・・その内容は・・・『聖霊軍本部』の大将であるレライドが言っていたらしい・・・『神下七星界』制度の完全撤廃というのをな・・・」


 ギンは話を一度切る様に酒を飲む。そして、また、話を再開した。


「だが・・・前元帥ガイルド・・・奴は今・・・『中央政府』の陸海空・・・全軍の総元帥になっている・・・奴がこう言ったんだ」


「『奴らは極悪共の集まりが『神下七星界』・・・所詮、極悪共はどこまで行っても極悪だ・・・だが・・・『四聖帝』と『四聖皇』を抑えるには・・・奴らの力が必要だ』」


「と駄々をこねていたようだ・・・それで今は・・・ガイルドとレライドで一悶着があるらしい・・・奴らから見れば・・・俺たちは『三大勢力』より上の勢力といわれている・・・今はな」


「今は・・・と言うと俺たちの行動次第で状況は大きく変わるというわけか・・・」


「その通り」


「どうするんだ・・・俺は静観するが・・・」


「俺もそうするが・・・他の奴らがどう動くのかが心配だ」


「確かにそうだが・・・はっ・・・まさか・・・ギン・・・」


「気がついたようだな・・・カズ・・・そうだ・・・中央は俺たち『四聖帝』を潰しに来るだろう」


「だが・・・それはさせない・・・連中が行動開始する前に叩き潰せばいい!!」


「そういうことだ・・・しかし・・・お前は静観するんだろう・・・ここは俺たちに任せておけば・・・」


「そうもいかん・・・敵が敵だ・・・俺たちも動く・・・一度でいいから・・・『神下七星界』や『聖霊軍本部』の新元帥と相手してみたいんだ」


 カズはそう言うとギンは


「俺もだ・・・だが・・・『鷹の邪眼』は俺にやらせろ」


「分かってるよ・・・剣士を倒すのは同じ剣士が一番うってつけだ」


「それじゃあ・・・話は終わりだな」


 ギンはグラスの酒を飲み干し、席を立とうした時、カズが空のボトルを投げつけた。そして、カズも酒を飲み干すと


「だが・・・これは誰にも止められないぞ・・・暴走するこの事態を・・・」


「恐るるに足らん・・・俺たちは『四聖帝』だぞ!!」


 ギンはそう言って右拳に『武装』の『覇気』を纏ってカズに殴りかかる。カズも同様に右拳に『武装』の『覇気』を纏わせて殴りかかる。そして、二人の右拳がぶつかり合った瞬間、黒い雷が生じた。だが、それはすぐに終わったが、二人にとって話が良い方向に進んだのか悪い方向に進んだのかは、それはまだの先の話である。

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