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武龍伝  作者: もんじろう
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 無法丸が後方へと跳び、かわす。


 右腕も追いかける。


 またもや弾いた無法丸に、今度は鬼麿が左腕を突き込む。


「ほらほら、そっちに気を取られてると、僕に殺られちゃうよ!!」


 空を飛ぶ右腕と鬼麿の連続攻撃。


 これには、さすがの無法丸も余裕が無くなった。


「ははは! どうだい、狂虎様にいただいた僕の力は?」


 鬼麿が勝ち誇る。


 無法丸は敵の右腕の攻撃を受けつつ、呼吸を整えた。


 体内で気を練りあげる。


 先ほど弾かれた様子からすると、鬼麿の爪を破壊するには全力の気が必要であった。


 が、右腕に攻撃し続けられる状況では、そこまでの時は稼げない。


 では何故、全力には満たぬ気を練ったのか?


 無法丸は鬼麿と、その右腕の動きをつぶさに観察し、自らの狙いを達する機会を慎重に探った。


「さあ、それじゃあ、そろそろ終わりにしようか!」


 そう言って鬼麿が無法丸へと突進した。


 右腕も同時に襲いかかる。


 刹那。


 自分の左側より飛来する敵の右腕を練気を込めた無法丸の刀が外側から、強烈に打った。


 もちろん、右腕の爪は攻撃を受け止める。


 しかし、腕が繋がっていない右腕だけでは、斬撃の威力を相殺しきれなかった。


 破壊されるほどではないが、(あお)りを食った右腕は回転し、その持ち主の顔を目がけて弾き返された。

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