207話 電源オフ
お台場でデートしてる僕ら。
ショッピングモールにて、お昼ご飯を食べている。
フードコートの一角に座り、サンドイッチを方張る。
「おいひ~♡」
僕の買ってきたエビアボカドサンドを、みちるが美味しそうに頬張っている。ああ、可愛いなぁ。ずっと見てられるよ。
「……え、うそ?」「……新総理?」「……ま?」
ふと、周りがスマホを見てざわついているのがわかった。
なんだろう……?
「どうしたの?」
「え?」
「周りをキョロキョロしちゃってさ」
みちるが僕を見つめてくる。
「あ、えと……なんか周りが騒がしいなって」
ショッピングモールに来ているみんな、スマホを見て目をむいてる。
「……一夫多妻?」「……嘘だろ?」「……異次元の少子化対策ってこういうこと!?」
一夫多妻?
少子化?
え、なんだろ……。
僕もスマホを手に取ろうとした。けど、ふとみちるが視界に入った。
彼女はちょっとすねていた。
きっと僕がデート中にスマホを見ようとしていたからだ!
「ご、ごめん。みちる。デート中によそ見して」
「別にいいけどっ。気にしてないしっ。何か気になることがあるなら調べたら?」
つんっ、とみちるがそっぽを向く。や、焼き餅を焼いてくれている!
なんてことだ……か、可愛い……。
「ごめんよみちる。今日はもうスマホ見ません! 君だけを見てるよ!」
僕はスマホの電源を切る。
なんか、電源切る前にラインに結構通知が来ていた。
仕事のラインだったらと思って開こうとした。けど、だめだめ。今はデートに集中。
デート終わったらすぐにライン確認して、返事をしよう。
仕事のラインって芽依さんからしかこないし。芽依さんなら事情を話せばわかってくれるしね。
ということで、スマホの電源オフっと。




