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ロリに興味はありません

突然の死だ。俺だって未練はある。

何処にでもいる普通のサラリーマンだって夢や希望はあるもんさ。

家族の事も気になる。

両親は健在だし、2つ上の兄貴やこの春から社会人になった妹だっている。

兄貴が結婚してるので両親も初孫は抱いてるからその辺はいいか。

でももう少し親孝行したかったし、懐っこい妹と遊んだりしたかったなぁ。

兄貴は結婚して子供までいるリア充だからな、せいぜい幸せにな!って感じだ。



「・・・・」

「天地さん、急に黙ってしまいましたが大丈夫でしょうか」

「ワタルさんも思うところがあるようです。突然の死、それも理不尽な死をどうにか受け止め、やっと自分の事が見えてきたのです。考えが落ち着かれるまで少し待ちましょう」

「分かりました。・・・ところで天地さんを本当に天界で生活させるのですか?」

「はい。私の権限を持って、私の責任を持って」


うん。珍しく真面目に色々考えてたら女神様達も真面目な事話してるわ。

それにしても、フェアーさんってどんな立場なんだろう。

ティニーさん・運命の女神ってのがどれくらい偉いのかは知らないけど、

接し方を見る限り、フェアーさんは相当上の立場なんだろうね。


「はい。偉いですよ私」

「うん、だから思考を読むのを止めましょうか!あと自分で「偉い」とか言うと残念な人に思われますよ」

「あらあら、でも本当の事ですし。それに他人の評価は気にしませんし」


強いなぁこの人。

俺だったら他人が気になって仕方ないけどね。

美人な上に心が強くて・・・こりゃモテるだろうなぁ・・・ん?

思考読んだな。ニコニコしてる。


「ワタルさん、そんなに褒められても・・・ちょっとしか融通利かせてあげれませんよ?」

「あ、ちょっとは利かせてくれるんだ」

「えぇ、ちょっとなら。例えば祝福を与えるとか、私の能力を一部与えるとか、部下を持たせてあげるとか、その程度ですが」

「ふ、フェアー様!それはどれも禁止されてます!祝福とか能力とか大騒ぎになりますよ!」

「あらあら、少しくらいいいと思うのですが・・・」


能力はともかく、祝福も禁止されてるってフェアーさんの立ち位置が分からん。

本当は俺が会話したらいけないくらいの存在?

そういや、滅多に人が来ないって言ってたけど、畏れ多くて来ないとか?

まっさか~そんな感じじゃないでしょ。

ちょっと天然っぽくて、ちょっと寂しがり屋なだけだよね。

・・・そうだよね?


「天然というのが何か分かりませんし、私はそこまで寂しがり屋でもないと思います」

「あ、そうですか。そして当然のように思考を読んで反応するんですね」

「はい。今もティニーが仕事の事が気になって仕方ないとか分かりますし」

「フェアー様、出来れば私の思考も話さないでください」









なかなか話が進まないけど、とりあえず最低限の事は決まった。

・他の女神達に脅威を与えない・仕事の邪魔をしない事

・ある程度天界での生活に慣れたら、仕事をする事

・天界のルールを知り、守る事

こんな感じで、特別難しそうじゃないのは助かった。

住む場所についてはそれを管理する女神を呼ぶことになったんだけどさ・・・


「久しぶりにフェアー様から呼び出しがあったかと思えば、人間の男の住み家探せって何スか!本気スか!アタシを襲うつもりスか!アタシの家の場所は教えないスよ!あ、今アタシを欲望MAXな目で見ましたね。ムラムラっスか!変態っスか!」


まぁとにかくやかましい。

ロリコンさんが喜びそうな感じの見た目幼女の女神。

だが俺は残念ながらロリコンではない。クセのある口調にもイラっとする。

ほら、思考を読んだフェアーさんが興味深そうにこっちを見てる。


「おいロリ女神!残念ながら俺は見た目が幼いやつに興味はない。俺が好きなのはフェアーさんやティニーさんみたいなお姉さんだ!わかったら家を紹介してくださいこのロリっ娘女神!」

「なっ!?・・・アタシに興味がない・・・だと?」

「あらあら、ワタルさんに告白されてしまいましたわ」


興味がないと言われてショックを受けてるロリ女神と、告白されたと勘違いしてるフェアーさんはいい。

ティニーさん、そんな軽蔑した目で俺を見ないでください。悲しくなります。



多少のダメージは受けたものの、どうやら住む場所が決まりそうだ。

あ、ロリ女神の名前聞いてないわ。ロリ女神はロリ女神だしまぁいいか。


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