きっかけは些細な事です
再び風邪をひくという無様な状態です・・・。
更新遅れたらごめんなさい(・x・)
天地渡です。
緩やかに流れる川っていいですよね。
心が穏やかになるというか・・・洗われるというか・・・。
川べりに座ってボーっと過ごす贅沢。これぞ至福の時!ってね。
隣にうるさい女神がいなければ文句なしですよね。
「ぷ、ぷぷぷ。全裸とか・・・ぷぷぷ。もう、お腹痛い~~」
「・・・・・」
「ぷぷ、ぷぷぷ。げ、元気だしなよ~ ぷぷ」
心配してるのか馬鹿にしてるのか、隣にいるアイビーが何か言っている。
せめてその笑いを堪えてから喋ってほしい。
そろそろデコピンしてやろうか・・・いや、今日はちょっと違う形で攻めてみよう。
「なぁアイビー、ちょっと真剣な相談があるんだけどいいかな?」
「ん?なぁに~」
「俺と一緒に何処か遠くで暮らしてくれないか?2人きりで」
「ふぇっ!?!? ななな、何言ってるの!?からかうのやめて~」
「俺達2人なら、楽しく暮らせそうじゃないかい?」
「ちょ、ちょっと待って。わわわ私と?え?え?何で私?もっといい人いるでしょ」
「アイビーじゃなきゃダメなんだ。だからいいよな?」
「!?!?」
おー、テンパってるテンパってる。
顔真っ赤にしちゃってまぁ・・・コイツも可愛いところあるじゃないか。
ここでちょいと抱きしめてあげれば落ちそうだな。もしかしてアイビーってチョロい?
ティニーさんフェアーさんの連続羞恥プレイで精神的に凹んだ俺は、気分転換のために少し遠出をしている。もちろん監視役付きで。今日はアイビーだったので何となく助かった気分だ。デートの手伝いのお礼も言いたかったしね。
デートの成果を色々聞きたがっていたので素直に全部話してしまった。
それで笑われてしまったのでこちらもやり返したまでだ。後の事なんて考えていない。ビンタの1発や2発くらいされてもいいさ。
「なぁアイビー、返事を聞かせてくれないかい?」
「あ、えっと、わわ私は・・その・・・」
「お前になら全裸を見せてもいい!ほら、どうするぅ?ほぉら、どぉするぅ?」
「・・・アンタ、もしかして私をからかってる?」
「うん。人の不幸を爆笑する女神に鉄槌を!アイビーにデコピンを!」
「はぁ・・・真面目に考えた私がバカだったわ~」
「アイビーごめんな。でも真っ赤になって慌てた顔は可愛かったぞ」
「!? また・・・そういう事を~」
いや、本当に可愛く見えた。
俺が知り合った女神の中で一番気楽に接する事が出来るし、何だかんだ言って協力してくれるから感謝もしてるんだ。
本人に言うと調子に乗るから言わないけどね。
残念な女神のはずなのに頼りになったり、でもやっぱり馬鹿だったり。気心の知れた幼馴染って言い方が一番しっくりくるかも。
からかわれたと知ったアイビーはプリプリしながら川べりを歩いている。
お腹空いたーと言っているけど、俺が作るのを前提にしてるのはどうなんだ?
今日は持ってきてないって言った時の顔は面白かったなぁ。
「アイビー、そろそろ街に戻って昼ご飯でも食べようか」
「お!いいね~。何処で食べよっかな~ って!?!?」
「危ないっ!!!」
「あ・・・・・」
石の上でくるっと回りこちらを向いた瞬間、アイビーは体勢を崩して転びそうになる。
俺は自分でもビックリするくらい素早い動きでアイビーを庇うようにして抱きしめていた。こんな動き出来たんだ俺・・・。
アイビーを抱きしめたまま倒れたので、俺はアイビーと河原の石に挟まれた。
痛いってもんじゃないよコレは。一瞬、息が止まったしね。
ともあれ、アイビーは無事なようなので安心した。いくらアイビーと言っても、自分の目の前で流血とかされたら嫌だしね。
「痛って・・・・。 アイビー怪我は?」
「!? 私は大丈夫。 あ、ワタルは?平気?ごめんね」
「俺も・・・多分大丈夫。 そういやお前から名前で呼ばれるの初めてか?」
「そうだっけ? あ、ごめん。すぐどくね」
「・・・少しこのままでいい?」
「えぇ!?」
アイビーに大丈夫と言ったものの、結構激しい痛みがあるんだよね。
痛みが治まるまで動けそうにないから誤魔化すために言ってみた。
アイビーを抱きしめたまま、自分の体の状態を確認する。頭は打ってない。骨は・・・折れてないな。今のところ打ち身による痛みだけか。
もう少し様子を見て、念のため病院で診てもらえば大丈夫そうだ。
ふと、自分の胸の中にいるアイビーに目をやると、心配そうにこっちを見ている。
ちょっと恥ずかしいのか顔は赤い。目には少し涙が溜まってる?
おいおい、アイビーのクセに何か可愛いぞ。そんな顔出来るんだなぁ・・・。
「ねぇ、大丈夫?」
「・・・あぁ。自分で確認出来る範囲では痛みくらいだから大丈夫かな」
「私重いでしょ、どこうか?」
「アイビーのクセに可愛いからこのままでいいや」
「!? クセにって何よクセにって・・・でもありがと。動けるようになったら言って」
5分くらいだろうか。そのままの状態でいた。
アイビーにどいてもらい起き上がると、やっぱり痛みがある。
気分が悪くなったりはしてないのでゆくっり歩いて街に戻る事にした。
アイビーはずっと心配そうな顔をしながら大丈夫かと聞いてくる。
何だろう・・・本気でアイビーが可愛く思える。あれか!吊り橋効果的なヤツか!
新しい一面を知って気分はいい。ただし背中は痛い。
街に戻り病院で診てもらった結果、特に問題はなし。打ち身程度だった。
アイビーは安心したようでやっと笑顔になっていた。アレ?やっぱり可愛いぞ?
ちょっと遅めの昼ご飯を食べ、俺はフェアーさんの屋敷に帰る。
大丈夫だと言ったけど、アイビーは屋敷の前までついてきた。
「私のせいだから」って言ってるけど、俺は気にしてないよ。それどころか、アイビーの可愛らしい一面が見れて何だか嬉しかったしね。
「本当にごめんね? でも本当にありがとう」
「いいって気にすんな。元々は俺が川に行くって言ったんだし、それにさ、アイビーの可愛らしいとこ見れたからね。こっちこそありがとうだよ」
「・・またそういう事言うんだから~。でも大きな怪我とかなくて本当によかった」
「俺は大丈夫だから気にしなくていいって」
「分かった。でも、本当にありがとね。 えっと・・・お礼・・・ね」
「・・・・・・・マジか」
アイビーは顔を真っ赤にしながら俺の頬にキスをした。
さすがに予想外だったのでかなりビックリしたさ。
いつものアイビーからは想像出来ないくらい恥じらいを持った女性の姿だった。
そのままタタタタッて走っていったアイビーをしばらく見つめてしまったよ。
「あらあら、ワタルさんたらアイビーまで落としちゃったんですね」
「!? フェアーさん・・・やっぱりそう見えました?」
「はい。あの子のあんな姿初めて見ましたよ。ちょっと驚きです」
「俺も驚きです・・・」
天地渡です。
気心の知れた幼馴染と恋に落ちたような、ちょっと不思議な体験をしました。
フェアーさんに「ハーレム要員がまた増えましたね」と笑われました。




