ハーレムって実際は大変だと思う
本日2つめ
ここは狭いながらも快適な我が家。
俺は今ベッドを背もたれにし、あぐらをかいて座っている。
右にはフェアーさんがニコニコしながら座り、
左にはソラールさんがモジモジしながら座り、
そしてあぐらの上にはペコが座っている。
デーブルを挟んだ向かいにはアイビーが座っている。
おい、そんなに呆れた顔するな。
俺だってこの状況は困ってるんだから。
どうしてこうなった・・・。
ソラールさんとの動物園デートが終わり、いつもの日常になった。
フェアーさんの屋敷で使用人として働いている。時々イチャイチャしつつ。
もちろんデートの事もちゃんと話したよ。隠し事よくない。
アイビー&ソラールの監視も普段と変わらず。
ソラールさんの時は少しだけ気まずく、そして照れ臭かった。
あ、この前のデートはムフフな事もなく終わったのを言っておく。
やっぱりヘタレ?そんな事は俺が一番知ってるわ!
今日は使用人の仕事が休みだったのでのんびり起きた。
気配を感じたので玄関のドアを開けるとペコがいた。いつも通りだね。
ご飯を食べさせ、しばらくまったりと過ごしていたらまた来客。
フェアーさんだった。最近は俺が屋敷に行ってるからウチに来るのは久しぶりだ。
3人で会話してるとなぜかご飯の話がメインになっていた。
フェアーさんは食べる事に楽しみを覚えたし、ペコはいつもの事。
ご飯トークをしているとまたまた来客。アイビー&ソラールだった。
我が家に俺を含めて5人はさすがに狭い。
でも女性ばかりだからいい匂いだったのは言うまでもない。
で、冒頭の状態だ。
フェアーさんが俺の横に自然に座ったと思えば、ソラールさんが対抗して反対側に座る。ペコはしばらく思案顔をしたと思ったらあぐらの上へ。
対面にいたアイビー曰く、物凄いドヤ顔だったらしい。
「・・・さすがにこれだけいると狭いね」
「ん。でも問題ない」
「あらあら、だったらワタルさんウチに引っ越しますか?住み込みなら使用人の仕事も時間的に余裕が出るでしょうし」
「あぁ~それもありだなぁ・・・」
「!? ダメですよっ!天地さんの監視が出来なくなります!!」
「ん。君に会いづらい。却下」
「あらあら、監視の必要がなくなるのでいい事では?それにウチに遊びに来るのは遠慮しなくていいんですよ?いつでも来て構いません」
「う~・・・フェアー様が怖い」
カオスである。
見えない火花がバチバチしてるような気がして怖い。
ハーレムではあるけど、俺が理想としてるのとはだいぶ違うなぁ。
「ぷっ モテモテじゃないのアンタ。よっ色男♪」
「アイビー後でデコピンな」
「怒っちゃやーよ、い・ろ・お・と・こ♡」
「・・・・10発な」
「じょ、冗談だって~。もう、本気にしないでよ~」
アイビーには後でお仕置きするとして・・・。
今のこの状況をどうにかしたい。空気が悪いってほどじゃないけどね。
「そんな皆さんのためにアタシが来たっス!」
「・・・どうしたロリ女神」
「ロリ言うなっス!あれスか!今日もムラムラっスか!」
家のドアを壊す勢いで入ってきたロリ女神。
ここの人口密集率がさらに上がったのは言うまでもない。
てか、ウチに来るなんて珍しいな。
「うん、ごめん。とりあえず何しに来たか用件を言おうか」
「ええと、そろそろこの家から出て行ってほしいっス!」
「なんですとーーー!!」
「あらあら、ワタルさん住む家が無くなるならウチに引っ越しですね」
まさかの退去勧告・・・。
やっと天界生活にも慣れ、この家にも愛着が湧いてきたのに・・・。
天地渡、ホームレスの危機であります!
えっと、ビックリはしたけど実は危機感はあまりないんだ。
フェアーさんの屋敷に住めるみたいだしね!ひとつ屋根の下っていいよね。
「なぁロリっ娘、何でいきなり退去勧告?」
「あれっス。元々ここは公共の場っス。だからそろそろ出ていってほしいっス」
「ちゃんとした理由があるのか・・・じゃあ代わりの家とかあるのかな?」
「ん~・・・男神の地区ならすぐ見つかるっス!」
「それは断る!断固拒否する!そんな男くさい地区無理!」
「ん。断固拒否」
せっかくハーレムっぽい生活なのに何が悲しくてそんなところに・・・。
ソラールさんやペコには悪いけど、これはフェアーさんの屋敷でお世話になるしかないかな。うん、これは仕方のない事なんだ。
「仕方ないっス。すぐは無理だけど何とか探してみるっス。希望はあるっスか?」
「希望ね~・・・とりあえず今よりは広い家で。そのくらいだね」
「了解っス!じゃあ見つかったら連絡するっス!あ、ここは明日までに退去っス」
「明日!? ロリ女神さんよ、急すぎるわ~」
ちょっと急過ぎるよ・・・。
これが下界なら色々と問題になってるだろうなぁ。
ま、ここは天界なんだし大人しく従うことにしましょうかね。
元々俺の荷物なんて大してないので引っ越しも楽だしね。
フェアーさんにお願いして一時的に客間を借りる事にした。
ずっとでも構わないなんて言われたけどソラールさんやペコが抗議した。
フェアーさんはみんなにいつでも遊びに来て構わないと言っていたけど、そこはやっぱり上級女神の家だからね。行きづらいようだ。
何だか最近、急にモテるようになったような気がします。
女神様が相手なので刺されるような事はないと信じています。
だ、大丈夫だよね?
とりあえずフェアーさんとの距離がもっと縮まるのを期待しつつ、あわよくばラッキースケベ・・・なんて事も妄想してしまう。
仕方ないよね!だって男の子だもん!ヘタレだけどね!




