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⑥学園生活に馴染む


 私はヤドリギのドリアードとして種族を隠して生活をしている。そして……私は根を自在に操る事が出来た。


「はぁはぁ、お水取って」


「どうぞ」


 竹や希少金属の水筒を何本も用意し、リディアとナナリに根を使って渡す。私の両手は本とダンベルで鍛えてる風に見せながら適当に流して空気を合わせていた。そう、私は気を抜きすぎた。


「ねぇ、トル……」


「なに、ナナリ」


「なんで根が足から伸びてるの?」


「………」


「………気のせいじゃ……」


「リディア……気のせい?」


「俺、今……筋肉痛だから、リアルだぜ」


「そうよね。筋肉痛ですわ」


「………」


「「どういうこと!?」」


 私はやらかした。秘密にしている事がバレたのだ。


「魔法です。根を動かす」


「魔法なら魔力を感じなかったわ。私、最近勉強してるの」


 はい、そうだ。彼女は立派に泥臭く努力を重ねる。


「そう、俺も感じない。それにどう見ても……足から出てた」


「………」


 どうしよう。口封じ。


「私たちの仲よ。大丈夫よ」


「そそ、口軽くないぜ俺様は」


 私は本を置き、正面に向き直る。


「実は私は真人間じゃないの」


「「……え」」


「ドリアードと言う種族で人間に寄生している種族なの。父親は人間だけど母親はドリアード。そう亜人です。ハーフです」


 私は正直に伝え、根っ子で首を絞める。私は二人の顔から諦めた。


「自害します」


「待ちなさい!! 別にバレても大丈夫なんでしょ!?」


「そ、そうだぞ。別に半分人間じゃねぇか!!」


「今まで騙してごめんなさい……」


「いや、許すし。俺は納得した!! なんで勝てないかも!! 木だから固いんだな!!」


「そ、そうよ。別に私も家を隠してたわ。隠し事なんて一つ二つあるものよ!! 普通よ!!」


「うぅ、ありがとう……だから黙ってもらうとうれしい」


「わかったわ……約束する」


「俺もだけどわかんねぇなぁ。寄生とか、ちょっと教えてくれよドリアードってなんだ?」


 私は丁寧に説明する。王族と婚約したくない理由も、そして彼女らは納得してくれた。


「なぁ、木の実作ってくれたらテスト赤点回避余裕じゃねぇ?」


「却下、頑張って。出来るけどズルよ」


「そうよ、頑張りなさい」


「うえぇ……男ばっかりお得じゃん」


「食べても効果ないかもしれませんし……」


「あっ……でも。根っ子で色々探れるなら……テスト範囲……」


「「……」」


 私は範囲ならと頷く。結局、範囲内で勉強しなくちゃいけないんだから。許容はした。範囲を説明する事は先生の義務であり許されている。


「俺とお前はずっとダチだからな!!」


「そうよ!! ダチよ!!」


「……現金な友達ね」


 私の友達は本当に「変わってる」と思う。今日、この頃で私は正直に「人間って変なのかも?」と納得し、少し気分が軽くなる。普通なんてない。


「では、折角ですので根っ子に婚約者同士の修羅場の場面を拾ったので見ましょうよ。一人で見ててもつまらなかったので」


「いい趣味してるわね」


「俺、興味ないな」


「本当にぃ? じゃぁナナリ。一緒に見ましょ」


「俺はべ、べつに見ないとは言ってない」


「ふふ……人間観察としましょう」


 告白し、気分が楽になる。そして気付かされる。こうやって言いふらして狩られたドリアードも居るのだろう。「気をつけないといけない」と気合いを入れたのだった。






「うわぁ……エグい……虐めだぁ」


「凄いですわ。生々しいですわ。小説より酷いですわね」


「婚約者が多いと男も大変ね。こんなの制御しないといけないから」


 私たちは野次馬に堕ちる。学園の闇を見て。





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