14/14
終焉に向かう始まりの路
※騎士団×設定適当×戦争×超SS
全ての始まりが最初から終焉に向かっていたのなら、それは運命というのか。
「騎士長! 俺は納得できません!」
青年は詰め寄る。
全て決まっていたという。この戦争も、この会談も。すべてが筋書き通りだと。
装飾の少ないその部屋は、騎士団のとある一室。
騎士長室で、青年はぐっと拳を握る。
「団長の、ひいては皇帝陛下のご決断だ。我々はただ従うのみ」
騎士長と呼ばれた男は、青年を射貫くような視線で見据えた。
陽射しが眩しい。緩やかな風がレースのカーテンを揺らす。
人がどうなろうと国がどうなろうと、世界を照らす光も木の葉を揺らす風も変わりはしない。
「……――失礼、しました」
青年は顔もあげず、男の言葉も待たずに、騎士長室を出る。
すべて決められたことだという。ならば、すべての始まりはどこだったのか。何だったのか。
罪なき人々が多くの血を流し、命を落としたこの戦争はどこへ向かうのか。
今はまだ、だれも知らない。
了




