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俺だけ使える妖怪図鑑〜復讐の炎は燃え続ける〜  作者: 不知火 数多


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6/6

〜山形県編〜

アルファポリスでも投稿をしています。

山形県にやってきた。だいぶ妖怪が集まったような気がする。

 山形で有名な妖怪は、弥三郎婆、つらら女、麤乱鬼、鬼嫗淵などだ。

 鬼嫗淵は、残念ながら、ただ、機織りの音をさせるだけの妖怪なので、今回は獲得を辞めることにした。

 他三体は、だいぶ協力なため、捕まえることは必要要項だ。

 つらら女は、夜のほうが寒いため、遭遇率の低い昼どきの今は、後回しにするとして、弥三郎婆か、麤乱鬼のどちらを狙いに行くか迷った。

 弥三郎婆は、人肉を食らう恐ろしい老婆の妖怪で、どこまでも執念深く追ってくる。

 麤乱鬼は、六本の腕に、8丈、つまり約24mほどの体長のある妖怪だ。口から毒ガスを吐くこともでき、非常に強力だ。

 どちらも、獲得するのは、非常に難しそうだが、弥三郎婆のほうが簡単に獲得できそうなので、そっちを先に捕まえることにした。

 弥三郎婆の伝承があるのは、山の中で、民家に住んでいると言われる。その老婆の家に泊まった人間は、二度と帰ってこないんだとか。

 山を登ると、徐々に森が深くなっていく。人影がほとんどなくなったところで、俺は鈴を鳴らした。このあたりだと思うのだが。

 更に進むと、民家が見えてきた。それも他の場所からは、完全に独立している。

 俺は、民家を慎重にノックする。しばらくすると、老婆が、漬物の入った壺を持ちながら出てきた。

「はい、ここになにかご用がありますか?」

「いや、実は、友人がここらへんに旅行に行ったらしくて、その友人と長らく連絡が取れないので、探しに来たしだいです。誰かここを通りませんでしたか?」

「最近は、本当に人がここらへんは、いなくなってですねぇ、誰か通ったら気づくと思いますけど、生憎と、心当たりは、ありません」

 俺が真っ赤な嘘をついたのにもかかわらず、老婆は素直に答えた。

「そうですか。では、失礼します」

 俺が素直に立ち去ろうとすると、老婆は止めた。

「ここまで来るのに疲れたでしょう。少しここでゆっくりしっていったらどうですか?」

「そうですね。確かに今は、疲労が溜まっていますし、お言葉に甘えさせてもらいますね」

 ここまでは想定通り。あとは、チャンスが来るのを待つだけだ。

 老婆の家に入ると、老婆は、奥から、和菓子と、お茶を運んできた。

「どうぞ。旅の疲れが癒えますよ」

「お気になさらず、と言いたいところですが、喉が乾いていたのでちょうどいいですね。では、大人しく頂きます」

 俺は、大人しく飲んでいるフリをした。

 そして、俺は倒れた。

「あんたみたいな、若い青年は、上手いのさ。とことん脂がのっていてねぇ。では、食事の時間と行きますか」

 とこちらに向かって、ナタを下ろした瞬間に、避けて、老婆の首に妖怪図鑑から出した妖刀村正を刺して、引いた。老婆は、状況を把握する間もなく、絶命した。

 図鑑が光り、弥三郎婆が登録された。呆気なく倒してしまったが、本当に戦力になるだろうか。とても不安に思った。

 次に、麤乱鬼の伝承のある場所に向かった。よくよく考えてみると、雪系の妖怪は、季節ではないので、手に入れられる、遭遇できる確率が著しく低いだろう。

 だから、結局、つらら女は諦めて、麤乱鬼で最後にすることにした。

 警戒するべきなのは、六本の腕、それに毒ガスである。きっと、近づく前に、毒ガスを吐かれてしまうだろう。

 そう思って、事前に準備しておいたガスマスクを取り出した。文明の利器は、思う存分活用しよう。なにがなんでも復讐を遂げるために。

 だが、ガスマスクには、視界が限られるという問題があるので、できるだけ視界を広く保とうということを意識した。

 伝承のある地域が近づいたので、鈴を鳴らす。すると、暗雲が立ち込めてきて、人払いの効果があるこの鈴に感謝した。

 おそらく麤乱鬼だけでなくその部下も現れるため、妖怪図鑑で妖怪を召喚する準備をした。

 雲から手が現れた。そして、部下とともに地上に降りてくる麤乱鬼が見えた。

――雷獣、雷神召喚

 心の中で唱えて、現れた二体は、部下たちを攻撃した。妖怪たちは、心の中で思うだけでその通りに動いてくれるので、とても助かった。

 部下は、二体によってあらかた片付けられたので、頭をさっさと取ろうと走って近づいた。本当に大きかった。8丈という大きさはデマではなかったんだと同時に、少し恐怖を感じた。

 俺が妖刀村正で斬りかかろうとすると、毒ガスを予想通り吐いてきた。毒ガスがあたる前に、ガスマスクを着用する。

 あたりが汚染されて、木が枯れ、山が生気を失っていくのがわかった。

 真正面に受けていたら危なかっただろう。

俺は、真正面に斬りかかると見せかけて、後ろに斬りかかる。

「ギャー」という悲鳴を上げながら、六本の腕を振り回す。

 こういう図体がでかいやつには、攻略法がある。それは、脚を狙うことだ。下半身が弱いので、下半身を集中的に攻撃すると、やがて、動かなくなるはずだ。

 そこで、木に身を隠しながら近づき、妖刀村正で斬り刻んでいった。普通の刀なら、折れてしまうところだが、妖力を纏っているため折れないし、そのうえ、こういうデカい妖怪も相手できる。

 脚を集中的に狙った影響で、麤乱鬼は膝をついた。その時を見逃さず、俺は首に思い切り、刀を入れた。随分と硬いが、何度も刀を振り下ろしたので、麤乱鬼はそのうち力を失って倒れた。

 もう終わりだなと去ろうとした時、誰かの気配がした。黒縄のことを思い出して、嫌な汗が背中に流れる。

 黒いパーカーを着た男が、壺を取り出している。そして、もくもくと煙が上がり、手と脚が長い妖怪が飛び出してきた。

 手長足長という妖怪であることはわかったが、この妖怪は、高僧弘法大師などによって、封印されたはずだ。なのに、なぜか今目の前にいる。

 黒パーカーは、遠くからで顔が見えないが、こちらに微笑んだ気がした。

 手長足長が走ってこちらに向かってくる。だが、この妖怪は、さっきの麤乱鬼に比べればなんともない。

 ーー麤乱鬼を召喚ーー

さっき倒した麤乱鬼が現れた。麤乱鬼は部下こそ連れていないが、単体でも十分に強い。

 大きさにもかなりの差がある。

 思っていた通り、毒ガスを吐き、怯んだところに六本の腕で殴られて、手長足長は倒れた。

 図鑑が光り、手長足長が登録された。

 男を追って、あたりを見回すが、もう誰の姿も消えていた。

 仕方なく次の地に赴くことにした。

 

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