表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大地のためのダンジョン運営  作者: あがつま ゆい
ダンジョンマスターと魔王
40/70

第40話 勇士よ、集え

「魔王デイブレイク討伐令」


 その日、国よりお触れが出た。それによると


「3つの国を枯らしてきた魔王デイブレイクが我が王国領内に侵入した。

 これを討伐するための討伐隊員を募集する。来たれ勇士よ、我が王国栄光のために」


 という内容で、名乗り出た者の受付の場所も明記されていた。




 昼間の王城内、アルフレッドの部屋。そこでソルと部屋の主は茶を飲みながら会話をしていた。

 ソルの傷はすっかり完治し、無事に退院出来ていた。


「魔王デイブレイク討伐令が出てたんだが、あれが兄さんに頼んだ成果か?」

「ああ。アニキも魔王の事を聞いたらすぐ対応してくれたよ。アイツは有名だからな。ソルももちろん参加するよな?」

「当然だ。ライネルにも話は通してる」


 アルフレッドが国王である兄を動かしてくれた。軍の兵や勇士を味方に出来るのは大きい。

 それにソルはライネルにかけあって討伐隊員として参加する手はずも整えていた。




「ちなみにボクも参加するよ。シールド魔法で援護するよ」

「何ぃ? アル、魔王討伐は撮影とはわけが違うぞ。死ぬかもしれん。

 っていうかお前みたいなろくに訓練も受けてない奴が参加したら死ぬし、足手まといで巻き添えが出るぞ? 悪い事は言わん。参加するのは辞めとけ」

「……考えとく」


 ソルはアルに対して気ごころの知れる奴として接していたが、こいつの事だから意地でも参加すると予想していた。

 血で血を洗う戦場でどこまでコイツを守れるか? 少々不安の残る案件だ。




 アルフレッドは茶会を終えると、王城内にある「開発室」に足を運んだ。

 何に使うか分からないパーツが散乱した室内には長さが人間の背丈ほどもある「筒」が横たわっていた。


「どうだ? 調子は? 「アレ」は魔王デイブレイク討伐には間に合いそうか?」

「ああ、アルフレッド様ですか。ええまぁ、何とか間に合う算段が立ちましたよ」




 研究員兼技術者が言うにはドワーフが使っている「火薬で青銅の弾を放つ武器」を参考にして作った、マナ結晶を動力源とする兵器。

 将来的には城壁を破壊できるまでの威力を出したいと思っている「マナエネルギーを弾として打ち出す兵器」の試作型が開発中だった。

 魔王デイブレイク討伐に向けて急きょ対人用にカスタマイズした「特別版」に改造してもらったのだ。


「アルフレッド様のご支援やご希望に応えるつもりです」

「ありがとう。本番での活躍に期待してるぞ」

「お任せあれ。魔王に一太刀浴びせてやりますよ」




 茶会を終えて、ソルは冒険者ギルドに顔を出した。


「ようこそ、冒け……!! あなた! ソル=デイブレイクですね!? ダンジョンマスターが何の用ですか!?」

「冒険者を雇いに来た。ダンジョンマスターが冒険者を雇って何か不都合な点でもあるのかね?」

「何でダンジョンマスターが冒険者を雇うんですか!?」

「魔王デイブレイクの討伐に人手がいるんだ。カネならあるぜ」


 そう言ってソルは大金貨を出す。




「今から7日後、王国の討伐隊と一緒に向かうメンバーを募集する。人数は最低20人欲しいんだが何人出来る?」

「優秀な冒険者は王国の討伐隊に編入されているので、あなたに回せるのは最低限の戦力があるメンバー12名ぐらいしかいません」

「最低限の戦力、って具体的に言えばどれくらいの強さだ?」

「王国の討伐隊に入るための適正検査で失格になる程度ですがゴブリン数匹なら何とか、程度の能力です。それでも構わないのでしたら書類にサインをお願いします」


(雇われるこいつらには悪いが、本命の攻撃を当てるための露払(つゆはら)いだな……)


 仕事を頼む身としては露払(つゆはら)い役をさせるのはだいぶ気が滅入るが、そうでもしないとあの魔王デイブレイクは倒せない。

 多少、良心の呵責(かしゃく)はあったが書類にサインをした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ