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蓮鬽  作者: 夏月晴
14/27

十四

すっかり夜が明けた空は、淡い光が反射して薄い黄色に染まっていた。

朝の冷たい空気を吸い込みながら家路を急ぐ。

体が覚えている道をひたすら歩くと、見慣れた古家が見えた。


隙間から漏れてくる朝日に照らされた畳の上には、親父さんからもらった風呂敷包みがおいてある。


「何が入ってるんだろ…」


ゆっくり包みをほどくと、中には新しい着物と紙切れが入っていた。


「刀は凛の鍛冶屋にある。…って」


どうやら、武器も揃えてくれたようだ。

刀は手入れはしていたものの、長年使っていないせいか切れ味が悪くなっていた。

それに、昨日の戦いで刃が所々欠けてしまっていた。


昨日の戦いを見越して用意していてくれたのかもしれない。

そう思うと親父さんには気が抜けないと思う。


新しい着物は、白地に黒い線で百合の花が描かれていた。

白い色は暗闇の中で目立つ。

それは、仕事をする上では厄介だ。

それでも白地の着物を着るのは、先祖に敬意を示すためだと聞いている。


仲間も、みんなではないが白い着物を着てる者は多い。


着物をたたみ、代わりに普段着る着物を出して身支度を始めた。

外から、威勢のいい商人の掛け声が聞こえてくる。


体中あざだらけだ。

でも、薬がないので今はほっとく。

蓮鬽は普通の人より傷が治るのが早いから、これくらいどうってことない。


乱れていた髪を結び治して、凛の鍛冶屋へ向かった。










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