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蓮鬽  作者: 夏月晴
13/27

十三

「お前がいなくなっても、こっちの世界は相変わらずだったが、ある日変な手紙が戸口の前に置いてあった。

俺宛のだ。


気配を全く感じなかった。

敵だと思ったが、書いてある内容を見た限り違った。


手紙には


我が名は狼。

赤い札貼られし者、我が獲物なり。

手を出すべからず。


と書いてあった。


その手紙がきた翌日に、幕府の役人で赤い札を貼られた者が出た。

気づかない間に背中に貼ってあったんだとよ。


それで、その日の夜、その役人は殺された。

狼に。


死体の上には、真っ赤な紙の斬奸状が置いてあった。


それから、度々赤い札を貼られる者が出るようになり、幕府も捜査に乗りでたらしいが未だ捕まってない…と、まあこんな感じだ」


「その狼とかいうやつ、何者なわけ?」


「知ってたらお前を戦わせたりしないさ」


「それって、私をはめたということだね」


「…それよりもだ、一度あいつの獲物とこっちの獲物が被った時があってな。その依頼をやりにいった奴はボロボロになって帰って来たよ」


親父さんはいつの間にかタバコをふかしていた。


「その依頼を引き受けたのは、新人だったのか?」


「そうでもない。こっちに入って5年立つ奴だ。そう簡単にはやられんだろ」


あの速さからいうと、蓮鬽の中でも追いついてこれる者は少ないだろう。


「そこでだ。お前をあいつと戦わせたのは、何かしらの情報を見つけやしないかと思ったわけだ」


にやりと口の橋を釣り上げる笑いに、鳥肌が立つ。


「親父さん、その趣味の悪い笑いをやめてくれないかな。情報といっても、あいつの顔しか見なかったよ」


「十分だ。見覚えのある奴だったか?」


「いや、全然」


「そうか…。ご苦労だったな。はめた事は謝る。詫びにそこの風呂敷を持っていけ」


見ると、紫の風呂敷が置いてあった。

中に何か入ってるようだ。


「これか?何が入ってるんだ?」


「秘密だ。家に着いてから空けろ」


そういうと親父さんは煙の中に消えていった。


「秘密って…」


仕方なく風呂敷を持つと家を出た。







読んで頂きありがとうございます。

汚い文ですがこれからも楽しんで下さい。


評価、感想などなどもお願いします。



P.S.


更新が遅くなります。




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