第3話 誓った忠誠
復讐をやり遂げた和樹のもとに皇菊会から一本の電話が来る。
―プルルルル…プルルルル
電話が鳴った。誰からだろう。
―ガチャ
「どうもお久しぶりです」
あいつだ、あの黒スーツの男
「どうやら私のプレゼントは満足していただけたようですね」
男は続ける
「さらに今回は特別にもう一つプレゼントを差し上げましょう」男は声のトーンを上げて言った。相変わらず嫌な声だ。
「プレゼント? まだ何かあるのか」
「はい、今郵送中ですのでもう少々お待ちを」
「郵送? なんか送っているのか―
―ガチャ
チッ、勝手に切りやがった。ホントに変な奴だと思う。
アレ?
「俺あいつに番号教えたっけ」
数日後、荷物が届いた。かなり小さめの荷物で中には写真が入っていた。
「!?」
写真にはスーツをきている男が映っていた。顔面が…無かった。
比喩とかじゃなくて本当になかったんだ。ぽっかり穴が開いていた。直感的に分かった。これは石黒議員だ。そしておそらく皇菊会がやったことなんだろう。
―プルルルル…プルルルル
電話だ、絶対にあいつらだろう。
―ガチャ
「おい、あれはお前らがやったのか?」
「その通りです。お気に召しませんでした?」
「いや…」
石黒はもう死んだんだ
「最高だった」
「気に入ってもらえたようで嬉しいです」
おそらく石黒以外にも事件の関係者はいるはず。自分で調査しているうちにそう思うようになってきた。そいつらも闇に葬ってやりたい…
「あの…」
皇菊会ならそれができる…俺はやるんだ
「俺も、皇菊会に入れてください!」
男が嬉しそうに言う
「そう言ってくれると思いましたよ、近いうちにお迎えに上がります」
男は続ける
「一緒にカスみたいな社会を壊しましょう」
―ガチャ
俺はやるんだ…この社会をぶっ潰す!
「大日本帝国バンザイ!」
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