【七階層八区画】議論の夏
今回は政治回
フィクションであり、実在の人物・団体とは関係ありません。
【七階層八区画】議論の夏
国会は荒れていた。
議題は、探検者非限定三級の条件を緩和を主題に、様々な規制緩和を野党が求めてはいるが、司民党が、それに対して反対をしているという状況である。
「総理、総理。いいですか? なぜ、頑なに反対されるのですか? 自分の子飼いの探検者を優遇するための規制を緩和されたら困るからですか! 民主国家の総理大臣が公私混同の職権乱用していいと思っているんですか!」
革命党の代表である山中幸太議員が一気にまくしたて、野党からは「そうだ! そうだ!」とヤジが飛び、辞職を求める声すら上がる。
「そのような事実はございません。何度も申しておりますが全ての条件を緩和するのは、治安維持などの側面からも容認できるものではなく…」
現・総理大臣、大友康弘は何度目かなのかもわからない同じ説明を行いながら内心では、ウンザリしていた。
野党の意見としては、探検者の年齢制限の解除によって、非限定三級の人数を増やすことにより、手続きの緩和することで業務への緩和や、探検者の増加を促進させる、ギフトスキルの取得を本人意思であれば14歳未満でも取得できるようにするなど、今まで何のために制限をしていたのかを無視するような意見ばかりで、事前通告をみたとき、司民党の議員全員が「こいつら正気か?」と本気で疑ったレベルである。
そもそもダンジョンは危険な場所であり、そのために設けた措置を全て撤廃しろなどというのは、あまりの暴論。例えるならオートマ限定免許でしかない人間がちょっと運転が上手いからと、タクシーやバスの運転手になるうよな暴挙である。
勇者を始め優秀な若い世代は多数増えている。だが、ただ実力があるからと、特例を乱発するような杜撰な法案であり、反対されるのは当然でしなかい。他にも、外国人の探検者活動のビザ制度の緩和なども様々な問題を引きこ起こすことは十二分に予想できる。
それでもこの法案を野党が通そうとしているのは、現政権の攻撃材料とする為というの透けて見えている。現行法では18歳から成人として扱われる。裏を返せば、それ未満は未成年であり、緩和して未成年者の死傷者数が増えたり、外国人による犯罪者が増加した場合もこの改正案を通した与党が責められることになるだろう。
司民党が完璧な政党とは言えないが、それでも野党の酷さは年々と目立ってきており、近年では、打倒! 司民党を掲げて超党派というか、節操なしというか、手あたり次第に合併を繰り返したために、政策などの方針が迷走と混迷を極めており、さらに内部派閥も元々の党派事に別れているために、船頭多くて山上る。
と、いった状態で自分たちで提出した法案に自分たちで反対するなど、国会を空転させて遅延させるなど、自らの支持率を下げる逆マッチポンプを繰り返しストップ安を記録しているのだった。
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100話まで、後3話
 




