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【四階層六区画】金山蔵ダンジョン 二

ダンジョンに突入です。

【四階層六区画】金山蔵ダンジョン 二


 金山蔵ダンジョンは天然洞窟のようになっており現れるモンスターは物理耐性が高い魔法生物系とされている鉱物の人形であるゴーレムや粘性のアメーバーのようなモンスターのスライムがメインである。


「<コーティング>はぁぁ!」


 もう一度、言うが物理耐性が高いモンスターばかりのダンジョンなのであるが…錬治は一撃のもとに倒していった。


「ねぇ、錬治君なんか攻撃力上がってない?」

「処刑人の効果だな《弱点特攻》のスキルで弱点に命中したらダメージが倍加する効果と侍のスキルで《心眼》で相手の弱点がわかりやすくなった影響かな」


 スライムの残骸を見ながら美千代は錬治に尋ねた。


 魔法生物系は魔核(コア)と呼ばれる弱点を攻撃されると大ダメージを受ける。が、それでも低階層でも物理防御が高いスライムを一撃葬れる錬治はやはりおかしいのである。


 錬治達が五階層を目指して進んでいる。スライムは擬態していたりするのだが、錬治たちはあっさりと看破し撃退していく。


 正直、錬治たちが苦戦することはない。理由を挙げるのならまず基本ステータスが()()平均的探検者を上回る能力をもっていること、そして、そのステータスの為に深くまで走破することにより二級ダンジョンの低階層で苦戦しないというのは有鬚な探検者の証ともいえる。


 そして、ユニークボスでもない限り…


「ケケケ、ちぃとばかしオレ達が強すぎるのはアンフェアだったかな」


 五階層ボスのビッグストーンゴーレムをあっさりと撃破する。錬治と光太郎。二人の攻撃力はSランクの前には物理攻撃に高い耐性をもちゴーレムですら相手にならない。


 六階層からは少々様変わりする。いくつかのポイントで探検者が鶴嘴を振るっている。


「う~ん採掘ポイントはやっばり抑えられているね」

「いいんじゃないか? 目指しているのは15階層だし」


 資源系ダンジョンと呼ばれているダンジョンでは採取ポイントと呼ばれる場所があり、様々なダンジョン素材が手に入る。例えば、希少な鉱石だったり植物やキノコなどなどと多岐にわたるそれらはダンジョンの奥にいくほど品質や希少性が高くなるのである。

 低階層でもそれなりの収入になるのでポイントの争奪戦なども珍しくはない。


 そして争奪戦はもう一つある。


 第七階層。それなりに探検者の多い階層となっている。稼ぎ目的の探検者は6階層から9階層までを稼ぎ場にしているためであり日帰りで稼ぎが良い階層が二級ダンジョンの6から9階層となっている。その為に10階層以降の素材は高額になりがちだが労力を考えると割が合わないと低階層で活動する探検者が多くそのために平均レベルが30前後が一般的なレベルとなっていた。


 ポップポイントとされるモンスターが固定的に沸くポイントでは大手のクラウンが縄張りにしていたりする。もっとも、下層へのルートでのポップポイントを占拠するのはマナー違反ではなく、探検者基本法で厳しい罰則がある法律となっている。もちろん通行料などを勝手に徴収する行為も禁止されている。


「グオォォォォォォ」


 六階層以降では、主に5階層ボスの劣化版のストーンゴーレムが現れる。ここまで何度も遭遇しているが錬治たちにとっては


「一体か、次はだれの番だっけ?」

「ケケケケ、さっきは源治だったから俺だな」

「じゃータイム計るね」


 レクレーション状態で一人で、どれくらいの時間で倒せるかを、競っていたのだが…


 ヒュンと音共に何かが錬治たちの頭上を越えて、何かが飛んで行ったかと思うと、ゴンという音が鳴った。


「おう、わるいねぇ、そいつは俺様の獲物になったからどけやガキども」


 ニヤニヤした顔つきで厳つい顔の男が振りかぶった姿勢で声をかけてきた。


「はぁ? オイオイ、おっさん横殴りとは、フェアじゃねぇことしてくれやがったな」

「……残念だったな。次でやればいいだろ」

「雑魚の相手は雑魚に任せればいいだろ。いこうぜ」


 普通、探検者がモンスター対峙している戦闘開始前や戦闘中に横やりを入れることは、マナー違反とされている。罰則がないのは証明が難しいため、基本的に介入しないのが暗黙のルールである。例外としては、助けを求められたときか、明らかに致命的な状況でない限り手出しはしないものである。


「オイオイオイ、誰が雑魚だって兄ちゃんたち」

「そうだぜ。せっっっっっかくよぉ狂鬼の剛三さんが助けてやったてのにょぉぉぉ」


 取り巻きらしい二人組が絡んでくる。


「はぁ? 助けてくれなんていってないぜ?」

「おいおい、ガキども運よくここまできて、たまたまこの剛三さまがいたからよかったけどよ。お前らみたいなガキんちょ粋がってないで4階層あたりか3級ダンジョンで小遣い稼いでいろや。ほら記念品にストーンゴーレムの魔石くれてやるからよ」


 どうやらストーンゴーレムを倒し終えた剛三が話しかけてくる。


「おっさん、横殴りしておいてなに言ってんだ? アァン?」

「てめぇ、剛三さんが優しくしたら付け上がりやがって」

「剛三さん、ちぃーとこいつらに教育していいすかねぇ?」

「はぁ…しょうがねぇなぁ。よーし、ガキどもこの俺様が実力みてやるからよ。この二人相手に勝てたら先にいってもいいぞ。負けたら大人しく帰りな。お前らもあんまやりすぎるなよ」


 どうやら面倒なことになったようである。

ご意見・ご感想があればお聞かせください。


 テンプレは大事…


 採取のお仕事は採取ノルマがありますが、それを満たした超過分はボーナスになります。モンスターのドロップ品もボーナスになります。

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