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【二階層九区画】模擬戦その四

毎週水曜日12時投稿をがんばっていきます。

【二階層九区画】模擬戦その四


 第六試合は≪チェンジリング≫尾張錬治と≪ライブラ≫新田崇高。


 錬治は滾っていた。今までの試合がどれもこれも楽しすぎたために滾っていた。


「じゃー頼んだぜ」

「図り事も計り違わずに行う」

「期待しているぜ新田流弓術の腕前」

「知っているとは意外だがいいだろう」


 新田の武器は和弓に黒のトレンチコートとなっているが矢はもっていない。


「<クリエイトアロー>」


 矢を作り出す魔法。即座に矢を三本の造り速射の三連射


「じゃ、いくぜ」


 その矢と同時に錬治は駆けだし


「《チェンジリング》」


 一本の矢と場所を入れ替え手近な人形に抜刀一閃と逆袈裟で切り払う。

 さてと、触れていない矢と場所をなぜ入れ替えられたのか…種は簡単錬治が触れたコインを矢を形成する際に取り込み発射したのである。


「ぐっ、こいつらも想定外すぎるだろ」


 非常識のオンパレード。比較的おとなしめのスキルだと思っていたが、使い手本人たちが大人しくもなんともない。

 正確に狙い撃ってくる崇高の矢もさることながらその矢を振り向きもせずに平然と刀を振るう錬治の異常性ともいえる胆力。さらに躊躇することなくただ敵を斬るという圧倒的な意思のもと刃を振り続ける。


 観戦席では


「錬治君もすごいけど崇高君すごいね。タイミングばっちり…これも《ライブラ》の効果かな」

「スキルはコピーできるけど俺っちはあの戦い方はできないな…いや、錬治て頭おかしいだろ」

「うーん、《ホワイトブック》推察…《チェンジリング》……うわぁ…この予想通りだったらヤバイ」

「そうなの?」

「うん、可能性だけど…空間把握の効果もあるかも…」

「あぁ…そりゃヤバイっすね」

「だね…私も自覚はあるけど…反則でしょ」


 闘技場に目を向けると既に六体の人形を切り刻んみ終えた錬治が納刀していた。

 戦闘時間は1分15秒という最短記録であった。


 模擬戦最後となるのは《ドミニオン》新藤城一と《マスカレイド》矢車調。


 二人とも武器はもっておらずに城一は一見すると神父のようないで立ち、調は黒を基調にしているがラフな一見普段着のようないで立ちである。


「ふむ、そんな装備で大丈夫か?」

「ご心配なく。オレのスキルの関係上あんまりがっちり固められないんでね。みんなが見せてるのに自分だけのを隠すのもあれだし…というわけで《マスカレイド》【ナイトバロン】」


 調の影が膨れ上がり全身を覆い。その姿は、外套を纏い黒い篭手と脛あてを身に纏いコウモリのような意匠の仮面を身につけた姿となった。


『吾輩はナイトバロン。漆黒の男爵である。木偶よ闇夜に沈むがいい』


 まるで演技のようにキレキレに意味不明のターンをしてから指をさす。


『行くぞ【シャドーコフィン】』


 影が一体の人形を包み込む。


『【シャドーストライク】』


 高く飛び上がると<影を身に纏うと錐揉みして蹴りを放ち貫通する。


『【シャドースラッシュ】』


 さらに、別の人形を影の刃を纏った左足で蹴り上げ股間から真っ二つに切り裂く。


「ほう、素晴らしいではないか。では残りは我が片付けよう」


 悠然と右手を突き出す。


「【剣臨葬送】我が意思より生まれし剣よ。舞い踊れ」


 城一を中心に、地面から現れた剣が飛翔し意思のあるかのように人形を斬りつける。


「我が領域において全ては我が臣下なり」


 スキル《ドミニオン》とは、領域の支配と掌握の能力である。その効果や応用力は領域内においては絶大である。命令の強制や物質の構築すらも可能にするスキルである。


 飛翔した剣が人形を破壊するのに大した時間はかからず試合時間はジャスト1分で終了となった。

 

ご意見・ご感想があればお聞かせください。


錬「そういえばタイミングもばっちりだったな」

崇「タイミングも計っている」


調「はぁ~みんないいよなぁ~」

城「そのうち弟分がでるのか?」

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