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【二階層七区画】模擬戦その二

連日投稿4日目です。連日投稿は明日で終了となり。

再び毎週水曜日の12時に投稿いたします。


【二階層七区画】模擬戦その二


《ボックス》六角美千代と《アンチェイン》小鳥遊充希は、既に、闘技場に入っていた。六角美千代の装備はシンプルな革鎧と腰に短刀が一つ対して小鳥遊充希は派手な衣装でまさに道化という感じだ。


「それでは始めるぞ。いいな」


 ちなみに、大島の人形はちゃんと予算が組まれており壊れても大丈夫なようにスペアが多数用意された模擬戦専用人形である。つまり、壊されても財布には優しいのである。


「OKだよ。じゃいくよ~ん」


 そういって手にいつの間にか持った鉄球を投げる。一つ二つと投げる。人形とはいえ直線にとんでくる玉は易々と避ける。が、いつの間にか現れた柱に反射して再び人形を襲う。


「これは…まさか」


「えへへへ、これが私のスキル《ボックス》半径50mにたいして箱を自在に出せるよ」


 そして、本来なら減速するはずの鉄球は減速しないどころか加速しつづける。


「ふふふ、僕のアーツ【トイボール】は一度、手を離れたら敵を倒すまで加速する。自由気ままに跳ねながらね」


 アーツ【トイボール】の根源。つまりスキル《アンチェイン》とは、いわば法則の書き換え。本来ならばそうあるべき法則を捻じ曲げ変更する。もちろん代償はそれなりにあるがこの程度なら消耗はすくない。


「ぐっ、報告書で読んでたけど…ここまでとは」


 一応、スキルや戦闘スタイルの報告書などは、手元に届いていた。が、予想を超えた反則度。それを加速させているのが、凶悪度では低いと思っていた《ボックス》だ。現れては消えて消えては現れる神出鬼没の箱が反射をより複雑にして人形に円陣を組ませて一か所にとどまらせることくらいしかできない。なんとかうまく弾いてダメージは最小にしているがそれでも突破口がないのが大島の現状である。


「そろそろかな…美千代ちゃんいける?」

「任せて【キューブ・カノン】」


 美千代の前に突然箱が組みあがりその形はまるで大砲のような形をしていた。


「まさか!?」

「ファイヤー!」


 その掛け声とともに発射された巨大な立方体は、まとめて人形をさながらボーリングのピンのように吹き飛ばした。


 これには全員が唖然とした。まさかこんな大技があるとはだれも予想だにしなかった。


 自由奔放の真骨頂。自由自在に箱を操る六角美千代と自由自在に物理法則を操る小鳥遊充希のコンビのタイムは4分27秒。


 次のペアは《カスタマイズ》如月源治と《ビースト》諏訪一芽のペア。二人の装備は、非常に似通っていた。男女という差はあるがタイトな素材でボディーラインがしっかりと出ておりその上からジャケットを羽織るという比較的軽装な装備である。


「…お前の説明してくれた能力には間違いはないんだな?」


「任せて安心の一芽ちゃんだよ。とりあえず源くんは作戦通りにおねがいね」


 素手の二人は軽く構えて正面を向く。


「準備はいいな。では始めるぞ」


 その開始の合図とともに…


「《カスタマイズ》【アームド:クレーン】」


 源治は両腕にワイヤーのついたクレーンを装着すると二体の人形を掴むと高く放り投げる。


「任せてちょっ! 《ビースト》【カンガルーレッグ】」


 放り投げられた人形よりもさらに高く跳ねる一芽。さらに


「からの《ビースト》【ゴリラアームズ】、とりゃぁぁぁぁぁあ」


 丸太のように太くなった腕で二体の人形を地面に叩きつける。


 予想外の奇襲に戸惑う大島をしり目に二人は止まらない。


「《カスタマイズ》【フット:キャタピラ】【アームズ:トンファー】」


 足にキャタピラを装着し、両手にトンファーを握ると加速一気にかけだし一番手近な人形の頭を回転させたトンファーで殴打する。


「いくよ。《ビースト》【コンドル・クロー】」


 空中から体をひねり足に出現させたコンドルの爪で落下点近くの人形の頭部をとらえるとフランケンシュタイナーの要領で後方に宙返りをし地面に叩きつける。


 態勢を崩した一芽に襲い掛かる二体の人形の攻撃を、源治が受け止めた、次の瞬間には


「サンキュー。《ビースト》【タイガークロー】【ダッシュチーター】」


 虎の爪を身に着けた一芽はチーターの最高速度で駆け抜け、一瞬で人形をズタズタに破壊するのであった。


 獣の力を武装する《ビースト》と様々機械を武装する《カスタマイズ》。戦闘型特級スキルをもつ二人のタイムは2分13秒であった。

ご意見・ご感想があればお聞かせください。


美千代「ちなみに箱を組み立てて砦とかも作れます」

充希「えっ、それはどこのマイ〇ラ?」

美千代「目指せ墨俣一夜城」


一芽「ラトラト〇トラータ」

光太郎「…なぜ歌う」

一芽「歌わなきゃいけない気がしたから~」


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