表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
だんだん  作者: 武上渓
PR
14/17

だんだん13話




ー13話



ハルトモファンミーティングが車両通行止めで東京駅周辺で開催された。

ほとんどの国からファンが来た。

そして、ほとんどの国の国王、女王、首相、大統領、書記長がハルトモバッジを付けて参加してきた。

そして、各テロ組織、武装勢力、反政府ゲリラの代理人もハルトモバッジを付けて参加した。

そしてひとつだけ、決まった。

全ての政府、組織、勢力、ゲリラはハルトモの音楽活動に制限を与えない。

小林のアメリカ入国禁止は自動的に解除される。

戦争紛争も一時的停戦交渉を行い、ハルトモの音楽活動に協力する。

ハルトモが歌う間だけ、どんな激しい戦争紛争も停戦する。

フィナーレで、東京駅の屋上から空中ステージを上げて、小林智昭と春菜、星岡幸広、平間尚志、帆乃ほの子、アツシ&エイジ、山崎美里、小林真由子、近藤真由のメンバーでハルトモナンバーがプレイされた。


「え~そろそろラストナンバーになって来ました!警察発表では、東京駅周辺350万人だそうです。350万人でも怪我人一人も出てません!」

地鳴りのような歓声が波打つ。

「僕らが歌う間は、誰も戦死しません。そう約束されました」

小林は地平線まで埋め尽くす人々を見た。

「約束が破られるなら。ハルトモはその国地域では歌いません!お断りだ!」

人々が高評価のハンドサインをだす。



空中ステージは、まん中のアームで支えられている。

鏡が貼られていて、観客にはアームは見えない。

その基部で白根が殴り合っていた。

基部にはプラスチック爆弾が着けられている。

白根がノックダウンされれば、起爆されてしまう。

「木曽川!横山!司老!宮武!誰かいないのか?」

ー河村!向かってますー

「マヤコか?俺に構わずグレを投げろ!コイツはバケモノだ!」

カワシテいても、腹にパンチや蹴りを入れられてしまう。内臓を破壊されれば終わりだ。倍以上白根のパンチや蹴りが顔にもヒットしているのに動きが鈍らない。河村真矢子は索敵通信要員の154cmの女性だ。格闘はさせられない。特にこのバケモノとは。

白根の内臓が悲鳴を上げた。

意識が遠のく視線の片隅で、マヤコがグレネードを投げるのが見えた。

白根は基部から落ちた。


ドンっ

小林はとっさに下を見た。

閃光と煙、吹き飛ばされる影と落ちていく影。


マヤコはレクチャー通り爆弾解除の手順を始めた。

タイマーも付いている。

「スぺツナズタイプ……手順ごとに30秒間隔待つ。手順は200か……」


小林の前の歌詞モニターに続行の文字が出る。

「では。ラストナンバー。犠牲のない世界」

イントロが始まる。



誰かが見捨てた弱さが

ビルの影で牙を研ぐ

怨みに火を着け

そっと銃が渡される

自分の正義を

他人に押し付ける為に

トリガーに指を入れる



今日も崩れた街で

崩した奴が

悪いのはあいつだと

あらぬ方向を指差す



犠牲のない世界には

正義なんて要らない

犠牲のない世界には

戦争なんて起こらない



誰かが見捨てた涙が

ビルの影で刃になる

怨みを煽り

そっと毒が渡される

自分の正義を

他人に押し付ける為に

誰かに化ける


今日も崩れた街で

崩した奴が

悪いのはあいつだと

あらぬ方向を指差す


犠牲のない世界には

正義なんて要らない

犠牲のない世界では

誰も騙されない


誰も見捨てるな

誰も切るな

みんなで幸せにならないなら

見捨てた彼が

切った彼女が

怨みを晴らしに来る




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ