痛い痛い痛い‼
ええと、遅くなってしまい申し訳ありません。
今回はその分もかねて長くしました。
(途中で分ければ2回分かもしれませんが、うまく切れなかったためこうなりました。)
何日かに分けているので、内容が変かもしれませんが、指摘して頂ければ修正します。
これまでの部分でも修正箇所や今後の要望を頂けると幸いです。
戻ってきた俺を迎えたのは、多数の歓声とため息だった。
身内side
「...おつ...かれ...」
「アルさんならこうなりますわね…知ってましたよ、ええ。」
外野side
「デスヨネー」
「知ってた」
「ま、俺達が束になっても勝てんだろうからな。」
勇者side
「進さん、めっ、ですよ?」
「うーん、あれは規格外だからね~、仕方ない仕方ない!」
うん、あの勇者(笑)以外の全員が俺の勝ちを知ってた感じだな。
それも当然。
元はトッププレイヤーの俺の容姿は多少変われどわかりやすいからな。
…ま、十中八九横のローズがいるからだろうけど。目立つしわかりやすいし。
「…で、こっちが勝った訳だが?」
「…るか。」
今、なんて言った?
"認められるか?"って、流石の俺でもイラっとするな。
そう、流石の俺でも。(大事なことなので2回
「認められるかって…ステータスナメクジ未満のくせして何言ってんだコイツ」
「アルさん、ナメクジは全ステータス20000の化け物ですわよ?比べるのがかわいそうでしょう…ナメクジが」
「あぁ…ナメクジ好きなんだったっけ…」
ローズはナメクジが好きな不思議な子だからな。
「まだだ…俺はまだ負けてない…!」
「決闘の後のアナウンス聞いてないの?こっちが勝ったって、聞こえてないの?」
「そうだ!俺は負けてない!」
突如として勇者(笑)は顔を上げた。
その顔なぜか笑っており、一言で言うと…キモイ。
「ひっ」
「五十鈴、どうした?」
「五十鈴だと!?」
五十鈴の名前に反応して勇者(笑)…そうだ進って名前だ進。うん。で、進が五十鈴を見て、笑みをさらに深くする。
それに対して五十鈴は俺の後ろに隠れる。
「照れる必要はない、五十鈴は俺のことが好きだったもんな。」
「…そうなの?」
「いえ!むしろ、大っ嫌いです!」
「照れなくていいぞ五十鈴。幼馴染は重要なヒロインだからな。」
「やめてください、ストーカーも不法侵入も立派な犯罪です。」
どうやら進は言語理解能力が乏しいようで、五十鈴の話を聞いていない。
…話の内容から進は相当歪んでるのがわかるが。
ちなみに周りは「いいぞもっとやれ」ムードでむしろ盛り上がっているのが流石と言うかなんと言うか。
…ん?
なんか、暗くね?
「ふふふ…グッ!?」
周囲が少し暗くないかと思った俺がさっと周りを見渡した瞬間、進がうめき声を上げる。
苦痛を堪えるような表情だが、なぜか時折笑顔が混ざり…キモイ。
「グッ……アアアァァァァ‼‼」
一際大きな声を出すと、体は崩れ落ちドサリと音を立てる。
誰も近づかずに遠目から見守る、というか見物する。
その体が、起き上がる。
いや、起き上がるというより、浮き始める。
まるで上から糸に引っ張られている人形のように…
釣られて視線を上げると、空はいつの間にか曇り、暗雲が立ち込めていた。
カッと、進が目を開く。
しかし、その目は黒ではなく、金色。
そして薄汚れた排水溝のような灰色の翼が生える。
「また、貴様か。」
誰に向けた言葉かも、"何"が話しているかも判別できず、俺や周囲の人達が見つめる中で、声を発したと思われる"それ"は再び口を開く。
「む…?魂の欠損…なるほど、貴様は"失敗した"わけか?いや、これが望んだ結果もありうるか。」
コイツは何を言っているんだ?欠損?失敗?
「まあ、儂の目的を果たす障害は一つでも少ないほうが…ぬぅ!?」
"それ"が俺達を睥睨していた、その瞳が俺の横…βに留まった時、声を裏返らせて怯んだ様子を見せる。
不思議に思いβを見るが、俺と視線が合うとニッコリと笑う。
「こんなところに何故…いや、儂の目的は…」
"それ"が手を伸ばす。
その掌を上に向け、そこから…何も起こらない。
だが、嫌な感じがする。
「ムスカリさん、あれは何ですか…?」
「あれ?」
「はい、あの掌から出てる…」
掌…何も出てないけどな…?
俺は目をこすって、そこで違和感を感じて納得する。
もしかして、だが…
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CN:照前 五十鈴
性別:女
種族:異世界人
称号:≪勇者≫≪転移者≫≪神の遣い≫
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≪勇者≫…この中にはいろいろなスキルが詰まってる、お得パックといったものだ。
そして、大体2種類に分けられる。
それは、勇者専用スキルの方向性だ。
おそらく進は〚勇者の剣〛を持っていて、五十鈴は〚勇者の術〛を持っているのだろう。
そして大事なことは、いずれも"精霊が見える能力が付く"ことだ。
何らかのスキルが無ければ見えないのなら俺が見えないのも納得だろう。
ちなみに他にも〚鑑定〛が付いたりステータスがプラスされたりする。
なお、今ここで俺が見る方法は一つしかなく、【After Ragnarøk】ではその方法をつかっていたが…
うーん、でもなぁ…
やるか!どうせ必要になるだろうからな!
「ひれ伏せ…嘆き…苦しめ…〚黒槍〛‼」
"それ"の手がこちらを向くと同時に、俺はバックステップで距離を取る。
幸い決闘の後で人は近くにいないので大きく避けることができた。
ズドオオオォォォォ……
大きな音、地響きと共に先ほどまで俺が居た場所は縦数mの穴が開く。
「不可視の槍を回避するとは…やはり欠けても"旧神"だな‼」
奴が何か言っている気がするが、無視だ無視。
俺が右目に手をかざすと、何をしようとしているか知ったβが声を出すが聞こえない。
痛い。
痛い。
だが…
あの時の、グレネードの痛みに比べれば、覚悟が出来ていた"右目を握り潰す事"くらいどうってことない。
でも、痛い。痛い。
痛い痛い痛い‼
でも、こうしなければいけないと、俺の中で何かが告げる。
グレネードの時もそうだった。あのとき俺が避けていればβは確実に死んでいた。
うっかりということにしてはおいたが。
その時のような強い感情…違う、これは俺の感情ではない感じがする。
ああ、でもやっぱり痛いや。
周りの声も聞こえない。
痛くないはずの左目も全面真っ赤に染まって何も見えない。
俺は痛みに耐えながらも、インベントリから義眼を取り出す。
それを激痛の走る右目に挿入すると、視界が一気に晴れる。
ああ、周りの人達が…あれ、結構泣いてる人多いな。
吐いてる人も怖がってる人もほとんどいない…
ん?ああ、βが、ローズが、ネリネが、五十鈴が、ガーネットが…何かを言っているようだが、痛みがまだ残っていて、うまく聞き取れない。
俺は視線を上に向け、表示する。
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CN:楽野 進
( )
性別:男
種族:亜神
称号:《侵略者》《愚者》《神の器》
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ああ、やっぱり神なんだな、あれ。
目的っていうのもあの時唯一神が言っていた事だろう。
侵略って言うのもぴったりだ。
「〚竜人化〛」
またしても走る激痛。だが、先ほどよりはマシだ。
腕から竜の鱗が生え、背中からは翼が生える。
視界に映るのは一面を覆う闇の精霊…ああ、暗く感じたのはこれのせいか。
俺特製の義眼によって精霊を可視化したことにより、奴の狙いも動きも予測が付く。
だが、そんな予測も関係ない。
ブォォン‼
大きく一度羽ばたき、空へ翔ける。
右手の拳に全力全開の力を込め、スキルを放つ。
"それ"…改め亜神も、焦ったように精霊を放つ。
「〚玄槍〛‼」
先ほどより精霊を圧縮した技、それが【玄槍】。
確かに強いが、俺が【After Ragnarøk】で愛用したこのスキルは"絶対に"負けることは無い。
「〚神討滅却〛ッ‼」
〚神討滅却〛などの説明は次回行います。




