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ドッカン!!  作者: 亀太郎
7/7

魔草原と魔森林

ボインが前に出て言った。

「まずは種子の有る方角を確かめなくっちゃね」


腰に差して有る『探しン棒』を両手にとり

ダウジングをはじめた…グググ…っと遥か

彼方の1点を力強く差した。


「それは正確でござるか?」

「あ、ひど〜い信じて無いンだ!ラーナ〜何か

手近なモノで試してよ。」


何故だかオレはイヤな予感がした…


「下品〜」とラーナが言うと…


『探しン棒』はオレを指した。


すかさず「上品〜」とラーナが言うと…


『探しン棒』は小次郎を指した。


小次郎もラーナも納得の顔をしていた。

あの…この余興っている?とオレは思った。


「しかし…導(シルベ)が有ると、道に迷う事無く、心強いでござるな。」

「ホント〜安心して〜旅が出来るね〜」

「ま〜悔しいがコイツのウデは1級品だ。」

「ヘヘン褒めても何も出ないよ…あ、お菓子

なら幾らでもあげちゃうよ!へへっ」


さて、方角はバッチリだ。まずは魔草原を進む

のみ…と思いきや…!


「なんじゃ!この草!めっちゃトゲトゲしてる

じゃねぇか!それに硬いぜ!」

「うむ…本当でござるな…おまけに返しのトゲ

まで付いてござるな!」

「うっわっ!こんなの服はもちろん身体中が

ボロボロの血だらけになっちゃうよ!」

「ホントだ〜まさに〜魔草だ〜」


「うむ…拙者の物干し竿の出番でござるかな…」

と小次郎は背中の刀に手をかけた…


みんなはアレ『物干し竿』って言うんだ…と

思った。


「ささ…みな、うしろに下がって!」とみんな

を後退させると…目にもとまらぬ速さで抜刀した。


ヒュンと共に魔草が束で飛び散った!


「うわ〜スゴ〜イ〜」

「お〜スゲーな〜オイ!」

「うん!スゴイよ!…でもちょっと待って…」


切った茎から、もうトゲトゲが飛び出していた。


「うむむ…コレは…履き物を踏み抜くでござるな…」


「じゃ、次はオレの出番か…」とドッカンは

リュックを降ろして粘土爆弾を結構な量を取り

出してコネコネし始めた。


何やら粘土爆弾を凄い長さのロープ状に仕上げ

ていった…


「なるほど!そうきたか!」とボインが言うと

「なに〜どうなっちゃうの〜」

「うむ、わかりもうさぬな…」と2人がつぶやく

「ま〜見てなって、すぐわかるよ。」と耳を塞いだ。


「じゃ行くぜ!」とドッカンは真っ直ぐに魔草原

にロープ爆弾を投げいれて着火手袋をハメた。


そして、そのロープ爆弾の導火線に向ってパチン

と指を鳴らした。導火線に火が点き…


ドッッカ〜〜ン!!と大音量が響き渡った…


ボイン以外の2人は目が飛び出るほど驚いていた。耳もキーーンとしている。そして物凄い爆煙

が視界を遮っていた。


やがて爆煙が晴れてくると…目の前の魔草原に

大きな道が出来ていた…道幅は4人が横一列に

なっても余裕が有る広さだった。


「むむ…あの爆裂で一瞬でこの様な道が出来るとは…感服つかまつった…。」

「うわ〜スゴイね〜これなら馬車〜置いとけば良かったね〜」

「でもさ、ちょっと短くない?もうちょっと距離稼げないかな〜」

「オイオイ、勘弁してくれよ!コレが限界の長さだっつ〜の!」


ドッカンはまたロープ状の爆弾を作っては道の切れ目まで行ってロープ爆弾投げ入れて爆破させていった。1回で歩いて30歩ほどの道だが、着実に道は伸びて行った。


のちに小次郎はこの道を『爆進道』と命名した。


その作業を繰り返し200回位の所で

「そろそろ〜お昼ゴハンに〜しましよ〜」

「ふぁ〜そいつぁ助かるゼ」

「待ってました〜ゴハン!ゴハン!」

「何もしない身で有りながら拙者もお腹が空いたでござるな…」


ラーナは手際よく食事準備をして、調理を始め

た…薄くスライスされた肉を平鍋で煮炒めして

タレを絡めて行く。とても香ばしい匂いが拡が

り出した…大きめの薄パンに肉を乗せて2つ折

りにしてみんなに手渡して行く。


「うンめ〜なコレ!最高だぜ!」

「本当スゴイよ!あっと言う間にこんな美味しいもの作っちゃうなんて尊敬しちゃう!」

「うむ…肉も柔らかく…この甘辛いタレがまた

たまらないでござるな…このパンとも相性が抜群でござる!」


ラーナはニコニコしながら肉サンドパンを次々と

作って行く、肉の味付けもスパイスや卵を入れた

りと飽きさせないようにしていた。


肉サンドパンを平らげた一行は横になって小休止

していた。


「それにしても静かでござるな…我々以外に生き物の気配がござらん…」

「ホントだね〜虫も居ないね〜」

「爆音でみんなビビってんのかな…」

「ま〜平和にこしたコトはないって。」


ドッカンたちは同じ作業を続けて行き…2日目の

昼過ぎだった…先の方に黒いコンモリとしたモノ

が見えるのに気が付いた。


「お〜何か見えて来たぜ。」

「ほ〜どうやら森の様でござるな…」

「アレが魔森林なの?何だかヤな感じするんですけど…」

「ホント〜葉っぱが〜真っ黒〜」


森に近づき、その木々を見ると木の表面にジト〜

と粘り気の有る樹液が纏わりついていた…


小次郎が懐紙を1枚丸めてその木に投げてみた…

懐紙はペタリと表面にくっ付くと煙りを出しなが

ら溶けていった。


「うむ…コレは強力な酸でござるな…」

「うわ〜この木〜全部そうなんだ~」

「あ〜酸っぱいニオイが目に染みちゃう!早く

ぶっ飛ばしちゃってよ!」

「ああ、まかせてくれよ!」


ドッカンは手の平サイズの丸い爆弾を木の方へ

放り投げた…


ドーンと木が2本ほど砕け散った。

今度は頭の大きさの爆弾を投げ入れた…

ズドドーン!と道幅と同じ位の空間が出来た。


「うん、この大きさで行くか。」

ドッカンは次々と爆弾を作っては投げ入れて行き

道はドンドンと進んで行った。


そして森に入ってから3日目の昼前に魔森林が途切れて目の前が開けた…草原が拡がっていた…。


「わ〜森を抜けたよ!でも、この草原ってまた…魔草原…?」

「うむ…コレは違う様でござるな…」

「ホントだ〜ただの草っぽいね〜」

「ふ〜…一旦オレの役目は終わったな…。」


みんなはドッカンに労いと感謝の言葉をかけ

警戒をしつつ…少し進んだトコロで昼休憩を

しようとした時だった…。


ドドドドドド…と地響きと共に黒い大きな影が

迫って来た!


小次郎はみんなを守る様に黒い影に立ちはだかり

「今度こそ拙者の出番でござるな…。」と、

『物干し竿』に手をかけた…。


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