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美味いものを腹一杯食いたい。
それはどこまでも原始的な欲求。
どれだけ文明が発達し、崇高なる理念の元に人の営みが行われるようになったところで……結局のところ、人間が持つこの欲求は、消えるところを知らないのだろう。
なればこそ。
だからこそ。
食に関する興味は、どこまでいっても留まりを知らず、ひいては次々と新しいものを開拓したくなるもの。
そこには自然との会話、調和、循環。生命の輪に入っているからこそ。互いに敬意を払うからそのお零れを少し頂く。
それが、栄養というものの本質。
……ではあるが。
「しっぶぅ! やっぱ食えたもんじゃねえ! まじありえん!」
自分勝手なのもまた、人の摂理ということで。




