表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/37

雷帝との決闘2

本当に久々に楽しめそうなのが来たな。


俺は落ちている盾を拾い背中に直し大剣を両手で構えカノンと見合う。


ウィル「それじゃあ来いよ。それが傲慢かどうか見てやるよ」


カノン「はは!負けちゃっても恨まないでね!」


細剣を順手で構えた後カノンが突撃して来るが


大剣の範囲内に入った途端姿が消える


ウィル「!」


だが見失っなってはいない、カノンは右に跳んだ!



カキンッ!と金属同士の音がした。


それは俺の大剣がカノンの細剣の一撃を受け止めた音だった。


カノン「やるわね!ならコレならどう!」


再びカノンの姿が消える


いや、消えてる訳では無い。


ウィル「AGI特化か・・・」


素早さに関係するAGIをメインで上げるのと装備をできるだけ軽量化し、スキルもAGI強化や軽業を習得することで移動速度などを強化して相手を翻弄するのがプレイスタイルか!


特化の弱みはそれ以外が育たず紙耐久になったり攻撃力が低くなったりするがカノンはそれを魔法剣や投擲物などで補う軽戦士。


だがそれだけでは俺は超えられない


カノン「ッ!」


次の攻撃を仕掛けて来たカノンを俺は読んでいた。


ウィル「ここ!」


素早い細剣の突きに間に合う様に下から剣を振るうと


ピン!と武器パリィが成功した音が響く。


カノン「なっ!」


ウィル「どうした!コレで終わりか!」


カノン「な訳ないでしょ!」


カノンはバックステップをして距離を取り再び俺の周りを駆け回り隙を窺う。


カノン「紫電よ!」


来た、魔法はわかりやすい。


詠唱が終われば来る


カノン「駆けよ!」


俺の背後が紫に光ると同時に紫電が放たれ俺に向かうが


ウィル「よっと!」


<回避スキル>で躱しそして大剣を振り上げる


カノン「ッ!」


ウィル「読めてるぜ!」


<ライトニング>を放った後回避を狩る様に攻めて来るのは読めていた。


コレで2回目の武器パリィ成功だ。


しかし


カノン「くう!」


すぐに体制を戻されバッステップをし距離を取られる


武器パリィをしても追撃が届かないのは痛いな。


白亜の大剣のパシッブスキルの白の加護で攻撃力と防御力が上がるのは嬉しいがリターンはそれほどだ。


カノン「決める!」


カノンが真っ直ぐに詰めて来る。


武器パリィをしようと構えるが無意味だった。


カノンの剣が紫に光る


ウィル「!」


武器スキル!<回避スキル>は使ってしまった<カウンター>も今からでは間に合わない!


カノン「<トライトニトルス>!」


それは三連続の突きだった。


激しい雷光纏った紫の剣は神速をもって襲いかかった。


一秒に三回突き出す高速の武器スキル、雷の様な三連撃に俺は見ることしかできなかった。


ウィル「ーーーーー!」




しかしただでは起きない


ウィル「<ラウンドエッジ>!」


くらった瞬間発動させカノンに一撃喰らわせようとするが


カノン「あぶっな!」


<回避スキル>を発動されまたバックステップで距離を取られる。


ウィル「チッ!」


当たらなかった・・・今の状況を確認しよう


<トライトニトルス>をくらい俺のHPは三割近くになっていた。


種族スキル<血の騒ぎ>が発動したのはいいがあのスキルをまたくらえば次はない。


あのスキル魔法攻撃力にボーナスでも入るのか思ってたよりも削られた。


もう二度とあの攻撃はくらえない。


カノン「ふふん、降参するなら今のうちだよ」


カノンが笑みで言う。


実際状況は追い詰められているがそれはあちらもだ。


ウィル「ぬかせ、お前もうMP切れ近いだろ。さっきのスキルも後二回ってところか?」


カノン「・・・」


図星か。


スキル<魔法の手>は素手で魔法を使える代わりに消費MPも多くなるし威力も少し下がる。


あの速度もバフスキルによるものだろうし。


おそらくカノンのスキル構成は


<片手剣><魔法の手><行動詠唱><軽業><雷魔法><投擲><AGI強化><回避>


だろう。


AGI特化でMNDはそこまで無いからMPの最大値も低いだろう。


それは戦法にも表れていた。


俺も倒すだけなら翻弄しながら<ライトニング>を隙に打ち込めば楽に倒せるはずだがそれをしなかったのはMPが少なく乱発は出来なかったから。


そうしてしまうと<トライトニトルス>を発動できなくなるな・・・


つまりカノンの残りMPはあと僅か。


カノン「そうだね、だからコレで決めるよ。紫電よ纏え!」


カノンが剣を構え真っ直ぐ天に突き上げるとバチンッ!と


落雷が剣に落ちる。


そして剣は紫電を纏った。


ウィル「エンチャント!」


カノン「正解、この子アクティブスキル2つあるんだ。すごいでしょ」


俺の白亜の大剣でもアクティブスキルは一つだけだ。


それほどの魔法剣・・・楽しくなって来た!


再び俺達は見合う。


思い出したのは弁慶と牛若丸の五条大橋での決闘。


まあこの決闘で勝つのは牛若丸ではなく弁慶だが。


このラウンドで決着はつく。


俺は盾を横に投げ捨てた


カノン「・・・へぇ」


わざと選択肢を狭めて相手の行動を誘発する


相手の勝ち筋は通常攻撃で削り切るか<トライトニトルス>を当てるか。


両方とも<カウンター>をされれば負けなので慎重になるだろうな。


俺なら<カウンター>を100%当てる自信がある


だから捨てた。


アイツには大胆に挑んでもらわないと、それに<トライトニトルス>の借りをまだ返してないし。


つまり俺はカノンが1番の自信を持つ<トライトニトルス>で来いと言っているのだ。


俺の行動にカノンはニッコリと笑う。


カノン「あなた最高よ、でも負けが確定したわよ」


ウィル「それはどうかな。来いよ」


カノン「言われなくても!!」


カノンが走り出し俺との距離を詰める。


俺は大剣を振りかぶりそして


ウィル「オラ!」


ぶん投げた。


そう白亜の大剣をカノンに向かって全力投擲したのだった。


カノン「はあ!?」


カノンの思考は一瞬止まるだがそれが命とり


投げた大剣はカノンにあたりHPは四割まで減る。


カノン「くっ、けど惜しかったわね!それじゃあ削りきれなかった見たいねえ!!」


相手からすればメインウェポンを手放す愚行だが


俺にとっては最善の行動だった。


相手は<アルブストライク>を警戒してたんだろうがそんな隙のある攻撃はしない俺が狙っているのはただ一つだけ。


サブウェポンの短剣を抜き体の真ん中に構える。


右手が前に出る様に体を横にしその瞬間を待つ。


カノンが接敵し紫電を纏う細剣を構え


スキルを放つ瞬間俺も前に出る。


カノン「コレで終わり!<トライトニトルス>!」


神速の三連撃が放たれた。























カノン「は?」


三連撃は放たれたはずだった。


だが俺のHPは削れていなかった。


ウィル「終わりだ」


短剣の森の牙のアクティブスキルを発動する。


ウィル「<牙の一撃>!」


カノンは避けようとするがこの距離では無理だ。


一撃はカノンに吸い込まれる様に当たり


カノンのHPをゼロにした。


アナウンス「勝者が確定しました。勝者ウィル」




専用フィールドが解除され元の場所に戻った。


リリア「お疲れ様、良くやったわ」


ウィル「お褒めに預かり光栄です」


リリアは満足そうな顔をしており結果はお気に召した様だ。


カノン「く・・・・」


ウィル「く?」


カノン「悔しいぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」


突然カノンが叫び出す。


カノン「と言うか何かアレ!なんで<トライトニトルス>

くらって無傷なの!?おかしい!絶対おかしい!!」


リリア「確かに外から見てたけど何したの?」


ウィル「短剣で<トライトニトルス>の軌道を逸らしたんだよ」



俺が大剣を投げたのはダメージを与える為とこの為だ。


大剣でガードすれば魔法攻撃を受けてしまう。


大剣ではこの素早い突きを捌く事は出来ない、


しかし軽く、振る速度も速い短剣なら対処可能。


<トライトニトルス>の軌道を短剣を当て逸らす事でスキルを無効化したのだ。


前に出たのも根本から逸らせばそれだけ軌道も大きく変わるためで必要でさらに体を横にして当たり判定を減らした事で剣を逸らしても当たらなくなった。


一秒に三回の突きを短剣で逸らせば攻略完了だ。


アナザーオンラインでは武器で真正面から受けない限りは武器でガードした判定にはならない。


武器が少し当たっただけではガードしたという判定にならないため軽く当てて逸らすぐらいはダメージを受けずに出来る。


まあ少しでもタイミングをミスったり短剣を当て過ぎればガード判定になるので繊細な動作が求められるが。


その説明したら


カノン「・・・」


リリア「・・・」


アズサ「・・・」


ウィル「どうしたんだ?」


リリア「あなたそれ一秒の間にやるのよね」


ウィル「うん」


リリア「・・・あなた人間?」


カノン「ウッソ・・・こんな方法で・・・」


アズサ「正直引きました」


ウィル「そこまで引かれる!?」


三人の女性にドン引きされ少し心に傷を負った。


あれ、俺勝ったんだよね?



リリア「まあこのドン引き人間は置いておいて」


ウィル「ドン引き人間!?」


リリア「約束通りギルドに入ってくれわね?」


カノン「まあ約束だしね。アズサ巻き込んでごめんね」


アズサ「大丈夫だよ、カノンに振り回されるのは楽しいから」


カノン「うぅ、本当にごめんねー!」


アズサはいつも通りといった感じでカノンに対応していた


おそらくリヤ友なんだろうな。


リリア「それとギルドに入ってとはいったけど肝心のギルドをまだ立ててないの。だから出来た時にメッセージ送るからフレンド登録しましょう」


カノン「あ、そっかここを通るならまだダルタルにいってないって事だもんね。フレンドもいいよ!」


アズサ「はい、これからよろしくお願いしますね」


その後しばらく狩りをするとのことでカノン達とは別れた。


俺達は再び都市ダルタルを目指す。


リリア「さっきはあんなこと言ったけど、助かったわ。あなたのおかげでクリアに近づいたわ」


ウィル「いいってことよ。けどメンバーの方はあと1人だけどゴールドの方はどうするんだよ、考えがあるとか言ってたけど?」


リリア「それは都市についてから言うわ。あなたの実力なら大儲けできるわ」


ウィル「?」


まあこの手の事に関してはリリアの方が頭は回りそうだし


楽しみにしておくかね。


明「この時の俺は知らなかったあの後あんな事になるなんて・・・」


聖羅「こう見ると私あなたに無理させすぎね」


明「そうだぞ!改善を要求する!」


聖羅「でも、出来てしまうあなたが悪いの」


明「それは・・・まあ、うん。」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ