表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/63

18 お宝ハンター桃! その1

 これでもかと言わんばかりの、けたたましい目覚まし時計のベル。


「わああ! 起きます! 起きます!」

 両手で(ほほ)を押さえて、桃子(もも)布団(ふとん)から起き上がった。


 鬼ヶ島に向かうヨットの上で、桃子はセイレーンの歌を聞いて眠らされてしまった。幸いにも眠らなかった晴海(はるみ)の、強烈なビンタで起こされたのを思い出したのだ。


「あれは、痛かったなあ……。でも僕は爆睡だったからなあ……」


 桃子は、鬼ヶ島での冒険の記憶をかみしめるようにたどって行った。

「ふう」

 とため息をついて、立ち上がり大きく伸びをする。布団を押し入れに片づけると、壁につるしてある制服に着替えた。日常がもどってくるんだ……。



 冒険が終わった夜。鬼ヶ島の菊姫と別れて、桃子一行はヨットハーバーに戻った。晴海がワゴン車で、一人一人家まで送った。別れ際の仲間の笑顔が目に浮かぶ……。


 昨日の日曜日は、朝からみんなそろって桃太郎神社に報告して、神主の渓流(けいりゅう)からお(はら)いを受けた。


 桃子は、桃太郎の弓と太刀を返納する。


「そうか、魔のものを退(しりぞ)けて、鬼族を守ったか。よくやった! 桃子ちゃん。さすが桃太郎の子孫だ。それに良い仲間ができた」

 神官の白衣(びゃくえ)に桃色の袴を着た渓流は、ニコニコと微笑んでいる。 


「はい。みんなや桃太郎大人(ももたろうたいじん)にはずいぶん助けられました。先生にも神事をしていただいて。本当にありがとうございました」

 制服の桃子が頭を下げる。


「うん、うん。これからも精進しろよ。桃子ちゃんは、なにかを成し遂げる人だ」

 渓流は、目を細めて言った。

 

 そして、月曜日。


 桃子は、制服のブレザーに手を通すと、机に置いてあった(かわ)ひものチョーカーを首に巻く。菊子(きくこ)からもらった金の小粒が、チャームになってついている。


「先生に怒られるかな……まあいいや」

 チョーカーを首に巻き付け、さっさと朝食を終えて、学校に向かう。

「今日もよく晴れとるなあー! 何かいいことありそうだ!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ