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「ねえ……僕は……本当に『聖騎士ロンメル』なの?」

 僕は、場末の酒場でシャロルにそう訊いた。

 この前まで、元「冒険者ギルド」所属の面々が集ってた所より更に場末の酒場だ。

 行って帰ってくるだけで、命の危険が有る程の場末の酒場だけど……もう、元冒険者に酒を飲ませてくれるような酒場は、この都市(まち)には残っていない。

「そう言えば……いつから……あたしの事『姐さん』って呼ばなくなったんだっけ?」

「えっ?……だって、冒険者ギルドに居た頃のランキングは1つしか違わなかったし……あと……」

「知ってたよね。この体と顔は……魔法で成長を止めた結果で……本当は、あんたより齢上だって事」

「ちょ……待って……どう云う事?」

「『どう云う事?』って訊きたいのは、こっちだよ……シュネとローアに、どこまで記憶操作されてんの?」

「何で、シュネとローアが、僕にそんな事する必要が有るの?」

「だから、どう考えてもシュネは、あの夜に……」

「ちょっと待って、あの夜って何?」

「だからさぁ……冒険者ギルドが解散させられる切っ掛けになった、あの大火事の夜に、あんた達と『黄金龍の勇者』のパーティーが戦って……」

「ええええ? だから、何で、僕たちが、僕の憧れのパーティーと戦ったりする事に……」

「変ですよ……絶対に……」

 横で聞いてた魔法使いのジュリアが、そう言ってきた。

「何が……」

「あの火事の夜から……シュネとローアは、あなたに事有る毎に精神操作や記憶改竄の魔法をかけてました。それも……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「だから……何で、シュネやローアが、僕に、そんな事をする必要が……?」

「傍から見てる限りでは……理由は簡単でした」

「どう云う理由なの?」

「『いざと成ったら、精神操作や記憶改竄をすればいい』と思ってるみたいで、油断して迂闊な事を次々と口ばしってました」

「え? 何? あの2人、僕に知られたらマズい秘密でも有ったの? レズ関係だったとか?」

 シャロルとジュリアは顔を手で押えていた……。

「ごめん……あたし、頭悪いから……マジで何から説明すればいいか判んない」

「ともかく……あなたの言動がおかしいのは……何度も記憶改竄された結果か……実は、あなたが私の知ってる『聖騎士ロンメル』じゃなくて、いつの間にか自分を『聖騎士ロンメル』だと思い込まされた他人と入れ替わってるのか……判断が付きません」

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