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Space Liberator  作者: ツインタニア
銀氷のアリゲーター

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死への重み

「うぅ......なんで.......?どうして......返事してくれないの.......?」


イーダはシリウスに縋りながら啜り泣いていた。



それを横目にシャナはゆっくりと振り返り、シタデレに問いただした。


「一体......どういう事ですか.......?どうして......こんなことに.......?」


その目は若干の怒り、悲しみなど様々な感情が宿っているように見えた。


真っ直ぐと見つめてくるシャナに対してシタデレは表情を一切変えなかった。


部屋は静まり返り、ただイーダの啜り泣く声が聞こえるだけだった。


「そいつを弓で撃ち抜いたのは私だ」


少しの時間が経ちシタデレが口を開いた。


「え......?」


シャナとイーダの2人はその言葉に驚き声を出せなくなった。


「聞こえなかったか?私がそいつの胸を弓で撃ち抜いた。そいつは捕虜になるのを恐れて自決した」


シタデレは淡々と当時の状況を説明した。


やがてシャナは絞り出すように声を出す。


「貴方が......貴方が......シリウスちゃんを......」


シャナの怒りの表情が徐々に強くなり、今にもシタデレに飛び掛かりそうな勢いになった。


「……まぁ、落ち着け。お前達をここへ呼んだのは──」

「はいストップ! そこまで! まぁまぁ、二人とも落ち着いて! まだ希望はあるんだから! 彼女を蘇生させられる可能性があるからこそ、シタデレは君達をここまで連れてきたんだよ!」


雰囲気に耐えられなくなったリトムは2人に割って入った。


「え?どういう事ですか?」


シャナはリトムの方を向く。


「うん!ここからは私が説明するからさ!そしてシタデレ!もうちょっと言い方を考えなよ!というかこの流れで私に説明させる気だったんでしょ?」


「よく分かったな。お前を見込んだ私の目に狂いは無かったようだ」


「もう......ホントに昔から変わらないよね......まぁいいや、ほら......どっかで頭冷やしてきなさい」


リトムはシッシッと手を振ってシタデレに退出を促す。


「あぁ、後は任せたぞ」


そのまま彼は部屋を出た。


「さて......どうするか......皆、すでに出撃しているようだしな......」


シタデレは手持ち無沙汰になり、散歩がてら王宮の外に出た。


王宮の外には市場は広がっており、活気に溢れていた。


しかし彼は目もくれず、あてもなく外を彷徨い続け、気がつけばシリウスの記憶を見る為に来た教会の前に居た。


「教会......せっかく来たし入ってみるか.......?」


彼は呟きながら教会の中に入った。


中に入ると司祭プテロが信者達と共に祈りを捧げていた。


「......」


シタデレは黙って遠目に彼らを眺める。


「皆さん、今日の祈りはここまでにしましょう。ディザイア神は貴方がたをいつも見守っている事をお忘れなく」


やがて祈りは終わり信者達は解散して各々帰路に就き始める


「おや?シタデレ......珍しいですね。1人でここへ来るとは」


プテロはシタデレに気づいて近づいてくる。


「ああ......少し......近くを通り掛かったものでね......何となく寄ってみました」


「殿下達は既に出撃しましたが、貴方も行くのですか?」


「ええ......もう少し後に......ですがね」


「そうですか......」


プテロは突然目を閉じてシタデレに向けて祈り始める。


「急にどうしたんですか?」


「シタデレ......貴方にディザイア神の加護が在らんことを......祈っております」


「生憎ですが......私は神なんぞ信じていませんので......お気遣いは不要です......」


それを聞いたプテロは目を開けて、暖かく笑いながら


「ははは......相変わらずですなぁ......私は良いですが......熱心な信者の前では辞めて下さいよ。彼らは神を信じ、心の拠り所としているのですから」


「まぁ......それくらいは空気読みますよ......」


シタデレはプテロを尻目に教会を見渡すと中央にあるディザイア神の像が目に止まる。


「プテロ司祭......我らエリディアン......いや、人間......全ての生物は......死んだらどうなるのです?何か聖書とかには書かれているのですか?」



シタデレはふと呟いた。


「ふむ......どうしたのです?突然そんな事を」


「特には......まぁ......何となく気になりまして......」


シタデレの頭の中には、遥か昔に死んだ自らの家族の姿、そして自らの頭を撃ち抜いたシリウスの最期が思い浮かんでいた。



















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